女子高生店員が死亡。大阪のガールズバーの暴走が止まらないワケ
大阪・ミナミのガールズバーの暴走が止まらない。2月12日午後0時30分頃、中央区東心斎橋の「SORA」というガールズバーで、アルバイト店員の女子高生(18歳)が死亡するという事件が起きてしまったのだ。
死因がなんともエグイ。同日午前6時30分頃、女子高生は泥酔し、店内でダウンしてしまった。なのに、経営者(27歳)は介抱もせず、救急車も呼ばず放置。結果、6時間後に女子高生は亡くなってしまったというわけ。
この事件後、経営者は食品衛生法違反(無許可営業)で最初の逮捕。2月24日には労働基準法違反(18歳以下の少女を夜10時以降も働かせた)でも逮捕。そして、3月7日に保護責任者遺棄致死の疑いで3度目の逮捕。女子高生が死んだことについて「たくさん飲んでおらず、死ぬとは思わなかった」などと容疑を否認しているものの、店が“無法状態”で営業していたことは間違いないようだ。
だが、このガールズバーだけがワルなわけじゃない。大阪府警によると、府内のガールズバーは約150店。そして、そのうち昨年1年間の摘発件数は前年比2倍の44店。風俗案内所スタッフがささやく。
「その数字も氷山の一角でしょう。今回、店員が死亡した店と同じ通りには、吉本芸人のメッセンジャー・黒田有(たもつ)がボッタクられたことで有名になった店(2009年12月、約25万円の支払いを請求され、怒った黒田が店長に暴行したとされる事件)も見えますやろ? とにかく、ここミナミにはその手の悪質ガールズバーが密集してるんです。ひどいもんですわ」
ガールズバーというと、カウンター越しに女のコがお酒を作ってくれたり、トークの相手をしてくれる、料金的にもお手頃な店という印象が強い。ところが、ミナミのガールズバーは風俗案内所のスタッフも眉(まゆ)をひそめるほど危険というのだ。ホントなのか? そこで記者は客を装い、潜入取材をしてみた。
時刻は平日の午後9時過ぎ。ミナミの街角に立つと、あちこちから「飲み、どうですか? 1時間2500円!」と声がかかる。キャッチ要員の女のコたちだ。そのなかから倖田來未をブスにしたような顔立ちの女のコを選び、案内されること2分。やがてワンルームマンションのような一室に到着した。席数はカウンター席のみで10席ほど。キャバクラのような華やかさは微塵(みじん)もなく、しかも店内は無人ときてる。
これがガールズバー……!? 不審に思っていると突然ドアが開いて山田花子をデップリとさせた感じの女のコも入ってきた。このふたりで記者を接待してくれるという。倖田來未似が言う。
「料金、教えとくね。Sサイズのドリンクが1杯1000円、Mサイズが2000円、Lサイズが2800円。あっ、そうそう、Pサイズは5000円ね」
P? 戸惑っていると、今度は山田花子似がニンマリ。
「ピッチャーの略、特大サイズのことや。ウチら、自分で飲む酒が売り上げになんねん。そやからPサイズいっぱい飲ましてぇな」
そう言うと、Pサイズの酒をガバガバと飲み出すではないか。そのほかにも焼きそば、たこ焼きを出前注文。気がつくと、Pサイズ3杯、Lサイズ5杯をふたりに飲まれ、さらに店の言う20%の税金を合わせ、ほんの1時間で勘定は3万2000円に! おいおい、1時間2500円で飲み放題の約束じゃなかったっけ? 関西在住の風俗ライターが苦笑いする。
「09年4月に風俗案内所を規制する条例が施行され、ホテへルやヘルスへの案内が禁止されてしまった。そのため、乱立していたミナミ名物の風俗案内所の多くが廃業に追い込まれた。そして、開店資金が少なくて済み、深夜12時以降も客引きOKのガールズバーへと商売替えする性風俗関連業者が続出したんです。ただ、こうした店は未成年を雇ったり、ボッタクリを平気でやらかすので、以降、ミナミのガールズバーは一気に無法地帯と化してしまいました」
なるほど。ボッタクリは未成年で酒の飲み方もまだわからない女のコが、がばがばと飲むドリンク代が原資。これじゃ、18歳の女子高生店員が急性アルコール中毒でぶっ倒れて死んでしまうわけだ。前出の風俗案内所スタッフがこう忠告する。
「つい最近もブサイクな女のコ4人に飲みまくられ、1時間で7万円払った客がいましたね。そんな目に遭うくらいやったら、キャバクラのほうがずっと安上がりですわ。今のミナミやったら1時間4000円で十分遊べまっせ」
ミナミの無法ガールズバーにはくれぐれも足を向けないように。
(取材/ボールルーム)
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この事件後、経営者は食品衛生法違反(無許可営業)で最初の逮捕。2月24日には労働基準法違反(18歳以下の少女を夜10時以降も働かせた)でも逮捕。そして、3月7日に保護責任者遺棄致死の疑いで3度目の逮捕。女子高生が死んだことについて「たくさん飲んでおらず、死ぬとは思わなかった」などと容疑を否認しているものの、店が“無法状態”で営業していたことは間違いないようだ。
だが、このガールズバーだけがワルなわけじゃない。大阪府警によると、府内のガールズバーは約150店。そして、そのうち昨年1年間の摘発件数は前年比2倍の44店。風俗案内所スタッフがささやく。
「その数字も氷山の一角でしょう。今回、店員が死亡した店と同じ通りには、吉本芸人のメッセンジャー・黒田有(たもつ)がボッタクられたことで有名になった店(2009年12月、約25万円の支払いを請求され、怒った黒田が店長に暴行したとされる事件)も見えますやろ? とにかく、ここミナミにはその手の悪質ガールズバーが密集してるんです。ひどいもんですわ」
ガールズバーというと、カウンター越しに女のコがお酒を作ってくれたり、トークの相手をしてくれる、料金的にもお手頃な店という印象が強い。ところが、ミナミのガールズバーは風俗案内所のスタッフも眉(まゆ)をひそめるほど危険というのだ。ホントなのか? そこで記者は客を装い、潜入取材をしてみた。
時刻は平日の午後9時過ぎ。ミナミの街角に立つと、あちこちから「飲み、どうですか? 1時間2500円!」と声がかかる。キャッチ要員の女のコたちだ。そのなかから倖田來未をブスにしたような顔立ちの女のコを選び、案内されること2分。やがてワンルームマンションのような一室に到着した。席数はカウンター席のみで10席ほど。キャバクラのような華やかさは微塵(みじん)もなく、しかも店内は無人ときてる。
これがガールズバー……!? 不審に思っていると突然ドアが開いて山田花子をデップリとさせた感じの女のコも入ってきた。このふたりで記者を接待してくれるという。倖田來未似が言う。
「料金、教えとくね。Sサイズのドリンクが1杯1000円、Mサイズが2000円、Lサイズが2800円。あっ、そうそう、Pサイズは5000円ね」
P? 戸惑っていると、今度は山田花子似がニンマリ。
「ピッチャーの略、特大サイズのことや。ウチら、自分で飲む酒が売り上げになんねん。そやからPサイズいっぱい飲ましてぇな」
そう言うと、Pサイズの酒をガバガバと飲み出すではないか。そのほかにも焼きそば、たこ焼きを出前注文。気がつくと、Pサイズ3杯、Lサイズ5杯をふたりに飲まれ、さらに店の言う20%の税金を合わせ、ほんの1時間で勘定は3万2000円に! おいおい、1時間2500円で飲み放題の約束じゃなかったっけ? 関西在住の風俗ライターが苦笑いする。
「09年4月に風俗案内所を規制する条例が施行され、ホテへルやヘルスへの案内が禁止されてしまった。そのため、乱立していたミナミ名物の風俗案内所の多くが廃業に追い込まれた。そして、開店資金が少なくて済み、深夜12時以降も客引きOKのガールズバーへと商売替えする性風俗関連業者が続出したんです。ただ、こうした店は未成年を雇ったり、ボッタクリを平気でやらかすので、以降、ミナミのガールズバーは一気に無法地帯と化してしまいました」
なるほど。ボッタクリは未成年で酒の飲み方もまだわからない女のコが、がばがばと飲むドリンク代が原資。これじゃ、18歳の女子高生店員が急性アルコール中毒でぶっ倒れて死んでしまうわけだ。前出の風俗案内所スタッフがこう忠告する。
「つい最近もブサイクな女のコ4人に飲みまくられ、1時間で7万円払った客がいましたね。そんな目に遭うくらいやったら、キャバクラのほうがずっと安上がりですわ。今のミナミやったら1時間4000円で十分遊べまっせ」
ミナミの無法ガールズバーにはくれぐれも足を向けないように。
(取材/ボールルーム)
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