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【競馬・ボート・競輪】

[競馬]阪急杯 スマートオーディン 豪脚一気で2年9カ月ぶり勝利

2019年2月25日 紙面から

 「第63回阪急杯」(GIII・24日・阪神・芝1400メートル)は最後方を進んだ単勝11番人気のスマートオーディンが、4角手前から動きだし、直線外から素晴らしい伸びで差し切り、2016年京都新聞杯以来の勝利を挙げた。重賞は4勝目。藤岡佑介騎手(32)、池江泰寿調教師(50)はともに同レース初勝利。レッツゴードンキが2着、ロジクライが3着、1番人気のミスターメロディは7着だった。

 寒さが少しほどけ、春の訪れが近い仁川で、ピンクの勝負服が大外を鮮やかに突き抜けた。11番人気の伏兵スマートオーディンが京都新聞杯以来、約2年9カ月ぶりの復活勝利。長いトンネルをようやく抜けて、再びサクラの花を咲かせた。

 「うまくいきましたね。馬のリズムを大事にして、ぴたっと折り合いがつきました。どれだけの脚を使うかなと思ったのですが、期待以上のものでした」と藤岡佑は笑みを浮かべる。意図的に最後方からの競馬を選択。3角からポジションアップを図ったが、その取り付く脚が異常に速かった。4角で外を回すロスがありながら、上がり3Fのタイムは33秒4と、メンバー中でただ1頭の33秒台をマーク。内から抜け出したレッツゴードンキをあっさりととらえて、久々の重賞タイトルを手にした。

 マカヒキが勝ったダービー6着後、脚部不安を発症して約2年もレースから遠ざかった。復帰してからも本来の力を取り戻せずにいたが、極端な競馬で豪脚を発揮。「この戦法しかないと思っていました。(藤岡)佑介くんが調教でうまくコツをつかんでくれましたね。脚もとを治してくれた牧場や、しっかりとケアしてくれたスタッフ、それに応えてくれたオーディン自身に感謝したいです」と池江師は頭を下げた。

 勝って「高松宮記念」の優先出走権を獲得したが、同レースには向かわず、「京王杯スプリングC」(GII・5月11日・東京・芝1400メートル)から「安田記念」(GI・6月2日・東京・芝1600メートル)のローテを予定。「1200メートルよりは1600メートルの方がいいですからね。安田記念は速い馬がいるので、はまれば」とトレーナーが話せば、藤岡佑も「能力の高さは今日(24日)で確認できましたから。まだまだ活躍できる」と期待を寄せる。狙うはマイル路線。一撃必殺の末脚を携え、マイル界の頂点を狙う。 (黒柳勝博)

 

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