3着までに優先出走権が与えられる皐月賞トライアルの「第56回弥生賞」(GII・3月3日・中山・芝2000メートル)で3戦2勝のサトノラディウスが上昇度で重賞ウイナーに真っ向勝負を挑む。過去、同レース7勝と相性抜群の武豊を背に初の重賞チャレンジを実らせる。
試金石の一戦だ。目下3戦2勝のサトノラディウスが、優先出走権獲得を目指してスタンバイ。「順調ですよ。まだまだ心身ともに緩いところのある馬だけど、だんだんと出来つつある」と国枝師は手応えをつかんでいる。
昨年11月のデビュー戦は前半1000メートル通過が1分8秒1という超に“ド”がつくスローペース。これを2番手から上がり3F33秒4の末脚を繰り出し、難なくものにしてみせた。続く葉牡丹賞は一転してレコード決着となったが、勝ち馬に0秒2差の3着と健闘。そして武豊を配して臨んだ梅花賞で2勝目をマーク。「前走は5頭立てで恵まれたところもあったかもしれないし、直線でもフワフワしながら走っていた。それでも、もう少し時間がかかるかなと思っていたのが、競馬を使いながら仕事が分かってきている」と指揮官は想像以上の上昇ぶりを評価する。
引き続きコンビを組む武豊の存在も心強い。96年のダンスインザダークを皮切りに弥生賞で7勝を挙げており、レース相性の良さは抜群だ。初の重賞の舞台で一気に素質を開花させる。 (美浦取材班)