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神殺世壊のブレイドマスター 作者:表裏トンテキ
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一章 第二話

 不破一刀。

 その名の通り、剣術を稼業とする不破の一族に生まれる。優れた容姿や、ずば抜けた才能などは持たず、一族全体で見れば落ちこぼれと呼ばれる程度のものであった。が、その性格はどこか掴みどころが無く、同家の者から役立たずと後ろ指を指されても一切気にするような素振りは見せなかった。

 一刀を誹る声は年々増えていき、遂には見て見ぬふりをしていた両親すらも彼の事を「不要」と判断する。親からも見放され、一族全員から無能の烙印を押された一刀。だが、どれほど悪しく言われようとも、酷い扱いを受けようとも、彼はその全てを黙殺した。

 ある日、分家に当たる複数の家が本家の不破家に対して反旗を翻す。その理由の一つとして、無能を生み出した本家に対しての不信感があげられる。こうして発生したお家騒動だが、実のところほんの一週間程度で鎮まる事になる。

 理由は簡単だ、他一族にまで飛び火させようと画策していた打倒本家を掲げる分家だったが、逆にその目論見を利用され、一か所に集められた後、全員が始末されることとなる。たった一人、無能、ごくつぶしなどと彼らが呼んでいたただ一人の人物に。

 結果としては、本家には一切の被害は無く、あるとすれば不破家の傍流となる分家がいくつか取り潰しにあったくらいか。無くなった家自体も、全体で見れば一部に過ぎない。

 こうして、不破家に起こった反乱は外に一切漏れること無く終わりを迎える。不破家の当主―一刀の父は、彼の実力を高く評価し、時期当主候補の一人として受け入れる。そうして、かの家人達は手のひらを返すように一刀の存在を歓迎し、これを迎え入れた。

 が、全てはここからが始まりだった。

 一刀は何を思ったのか、自身につき従う、共感する者たちを集めて「仁」と言う名の一つの組織を作った。

 その組織の目的は、純粋に世界に変革を促すこと。

 「仁」は手始めに、日本」の中枢を掌握した。国会議事堂や首相官邸に対し、少人数でありながらも大規模なテロを起こした。自衛隊や武装警察等も出動したものの、「仁」の動きを止めることは出来ず、当時の首相と国会議員の大半が斬殺されることとなった。

 その後、「仁」は日本での役割を終えた、とでも言うかのように海外へと渡る。

 首領の一刀を筆頭に、それぞれが人外と呼ばれてもおかしくはない実力を持つ者達。当然、各国の首脳や軍事関係者が黙ってはいない。

 当時、最先端を誇っていた某国の最新技術の塊、次世代兵器の最高傑作を一刀は一本の刀で叩き斬り、その信頼と誇りを地に引き摺り下ろした。

 各国は血眼になり、「仁」の討伐を優先する。皮肉にも、世界が一つになりつつあった。立った十数人の人外に対抗する為に―――



「んん……、これが街道でいいのか……な?」


 先ほどまで緑に囲まれた草原で奇怪な端末との邂逅を経た後、一刀はとりあえず端末から聞こえた声に教えてもらった通り、その足で南を目指していた。

 その十四歳の体になってから一番最初に驚いていたのが、予想以上の体の軽さである。元々、そこまで身長の高くない一刀の体には、相当な量の筋肉が付いていた。これによる膂力は凄まじいの一言であったが、それ以上に筋肉による重量の増加がネックでもあった。弱体化したとはいえ、大人であった時の感覚を残しながら若かりし日の肉体に戻るというのは、今の状態と同年代の者たちよりも遥かに大きなアドバンテージになり得る。が、それを考慮しても向こうにいた頃に比べると天と地程の差がある。現状この状態でどこまで出来るかは一刀には分からないが、これが今彼が持っている最大の戦力であるため満足するしかない。

 そんなことを今考えたところでどうしようもないか、と一刀は思考に一区切りを入れると、向かうべき方向へと視線を向ける。

 簡素な石畳のようなもので申し訳程度に整えられた道は、おそらくこの世界での街道なのだろう。少なくとも、車道ではない事は確かだ。

 通るとするならば馬車か……、もしくはそれに代わる何か、か。何にせよ、いずれは分かる事だ。今は気にする事ではないと判断した一刀は、その街道を南に向かって歩いて行く。道中に建物などは無く、ただ平坦な草原と少し離れた所に鬱蒼とした森が広がっているのみだ。


「遠いなぁ……」


 バイザーのように手をかざし、街道の先、地平線の向こうに何か見えるものがないか眺めてみる。薄らと建物の様なものが見えたが、この場所からどれほどの距離があるかなど予想が出来ない。

 この距離を歩いて行くのは流石にキツイ……。そんな事を思っていると、一刀は背後から何かが近づいてくるのを感じた。


「おや? 一人旅かい? 少年」


 そういって近づいてきたのは、二台の幌馬車だ。大きさは幅二メートル、高さ三メートル程だろうか。一台目幌馬車の御者台には壮年の男性が座っており、どうやら彼が一刀に声をかけたようだ。見たところ四十の後半から五十の前半辺りだろうか。一刀から見れば、大昔の中世ヨーロッパにでもありそうな麻の服はその下にある筋肉を隠し切れていない。見る者が見れば、それが商人の体ではないということが分かるだろう。

 そんな男が、何故商人の真似事などをしているのか? 一刀は疑問に思ったが、人の都合にあれこれ関わるつもりはない彼は、その疑問を頭から消し、その小柄な顔に見た目相応の笑顔を張り付けた。


「はい。ここからずっと南にある、交易都市に向かっている途中なんですよ」


 あの端末の向こうから聞こえていた声に聞かせると、腹を抱えて笑いそうなくらいの丁寧な言葉使いで目の前の男性に答える。すると、幌の中から男性が顔を覗かせてきた。


「交易都市だって? ここから四日はかかるぜ」

「そこまで距離があるんですか……。ここからなら一日程で行けそうにも見えるんですけどね」

「都市自体がかなりでけぇからな。距離感が無くなるのも仕方がねぇ。でもよ、普通都市間を移動するなら馬車なり竜車なり使うもんだぜ」

「竜車?」


 聞き慣れない言葉につい首を傾げる一刀。馬車は分かるが、竜車とは何なのか? 名前から想像するに、おそらく竜かそれに似た種類に生物に車を引かせているものだろうが……。


「竜車を知らねぇのか? どこの田舎モンだよ」

「おい、オルゴ」


 一刀を田舎から出てきた世間知らずとでも思っていたのか、男性が軽い口調で一刀に向かって言うと、その隣に座っていた一刀に声をかけた男性よりも多少落ち着いた印象を受ける男性が諌めるように口を開く。


「あんまりそんなやりとりしちゃ駄目だよ。ほら、その子どうすればいいのか困ってるじゃないか」


 大の大人が二人睨みあっているところ、二台目の馬車の御者台に座っていた青年が見かねたのか、一刀に悪い印象を与えまいと声をかけてくる。


「ごめんね。気を悪くしちゃったりしてないかな?」

「いえ……、大丈夫ですけど……」


 そう言って、目の前の青年に気にしていない事を伝える。その際、一刀は神経を集中させ、気配を探る。すると、幌馬車の中にもう一人誰かが潜んでいる事を察知する。

 一瞬、人攫いの類かと考えるが、潜んでいるのは馬車の中であり、馬車に積んでいる積み荷ではない事を考えるとおそらくは身内なのだろう。男性の様子からも、物々しい雰囲気は感じられない。商人でないことはほぼ確実だろうが、誘拐などではない事は確かだ。ならば、一刀がいちいち首を突っ込む事ではないだろうし、本人にもその気はない。交易都市まではどれくらいの日数で到着するのかも分かったことなので、一刀は彼らに礼を言って立ち去ろうかと思ったその時、一台目の幌馬車の中からチラリと少女が顔を出した。


「おい、お嬢! 面出すな!!」

「わっ!? ちょっと……待って下さい!!」


 男性を押しのけ、完全に外へとその身を出した少女。どうやら、彼女が先ほど一刀が感じた潜んでいた人物のようだ。

 そこら辺の村娘が着てそうな簡素な服を着ているが、その内に秘めている気品が漏れ出している。どうやら、どこぞのやんごとなき身分の少女らしい。

 少し青みがかった腰まである金髪を掻き揚げ、男性を押しのける時にでも乱れたのか、軽く身だしなみを整えてから一刀に柔らかな笑みを向ける。


「こんにちは、私はルシェ・サルペードと言って、この商隊の主でもあるオズワル・サルペードの娘です。よろしくお願いしますね」


 その満面の笑みは、陽光のように煌びやかなもので、とてもではないが一商人の娘とは思えないほどだ。そんな彼女が何故、一刀に声をかけてきたのか? その理由は分からないが、思わず一刀は身構えてしまう。


「おい、お嬢。そのガキ怖がらせてどうするんだ」

「別に怖がらせたつもりではありませんけど……。いえ、そもそも何で私が怖いんですか!?」

「そうやってすぐ眉間にしわ寄せるとこなんか、親父にそっくりだぜ」

「オルゴ!!」


 その端正な顔を真っ赤に染めて、ルシェはオルゴと呼ばれた男性に声を上げる。傍から見ていると仲陸奥まじい光景にも見えるが、一応言っておこう。片方はおっさんだ。


「おいこら坊主、なんか失礼な事を考えなかったか?」

「さあ? 何か考えられるような事でもしたんですか? あぁ、現在進行形でそちらのルシェさんと戯れてましたね。おや、もしかしてそういう趣味なんでしょうか?」

「随分と口の達者なガキだなぁ……」


 ただでさえ盗賊に間違われてもおかしくない人相が、表情を歪めると更にその悪人面に拍車がかかる。が、対する一刀も年相応とも見えるような笑みを浮かべ、その凶悪な人相を真っ向から見据える。


「へぇ……、結構肝が据わってるんだね」

「……」

「はぁ……、せっかくお話出来ると思ってたのに……」

「おぉい、何をやっとるんだお前さんらは」


 最後の商隊の主という、オズワルが声をかけてきたおかげで一刀はそちらへと首を向け、目の前の悪人面から目を逸らした。


「ほれみろ、やっぱりガキだ」

「オルゴ……!」

「へいへい、分かってるってよ。リーダー」


 渋々といった様子で幌の中へと戻っていくオルゴ。その様子を横目で見ながら、一刀はオズワへと軽く手を振る。


「足を止めさせてしまってすみません」

「いや、それはいいんだが……。君はこのまま交易都市へと向かうのかね?」

「そうなりますね……。一日程で着くと思っていたので、少々時間はかかるでしょうが、まぁ問題は無いでしょう。行きがかりに村などがあれば助かるのですが……」

「一応、関所の機能を持った村ならここから馬車で半日の所にある。そこまでいけば、宿や酒場なんかがあるが……。ふむ、もしよかったらそこまで一緒に乗っていくかい?」

「いいんですか?」


 それは一刀にとっては棚から牡丹餅な提案。このままずっと街道沿いに歩いて行くよりかは、馬車で行動した方が早い上に楽だ。メリットはあれど、デメリットがあるとは思えない。ただ、一つだけ気になるとしたら、ルシェの存在だ。

 どれだけ取り繕うとも、その内面から漏れ出る品位の良さは隠しきれていない。一刀なくとも、少し知識があり、勘の良い者ならすぐに分かるだろう。いや、むしろこの状態でよく今まで隠し通せたものだ。オズワル辺りが怪しいが、やはり深入りするのも気が引けた一刀は、多少遠慮する素振りを見せるも、最終的にはルシェに引っ張られる形で同行することになった。

 どうやら、ルシェは退屈していたのか、一刀をあれやこれやと質問責めにする。どこから来たのか? 何故一人で旅をしているのか? ここに来るまで何か面白いものでも見たか? などなど、それはもうマシンガントークもかくやの勢いで一刀は会話を強いられる。もともと意思の疎通以外で会話をあまりしない一刀にとって、彼女のトークはなかなかに辛いものがある。何せ、質問に答えたら、その答えから更に疑問を引き摺りだし、それをまた質問に変換して問いかけてくるのだ。堂々巡りと言ってもおかしくはないだろう。


「そういえば」


 御者台の上で手綱を手繰っているオズワルが思い出したかのように口を開く。


「少年、名前はなんて言うんだい?」

「今更ですね……」

「そういえば聞いてませんでしたね」


 人の名前だろうに……、なんて呟きながら、一刀は一つ小さなため息を吐く。もしこのまま、名前を聞かずに街で別れ、その際に何か用事でもあればどうしたのだろうか? まぁ、ありもしないIFを考えたところで仕方が無い。


「……一刀」

「カート……?」

「ちげぇよ! カルトだ!」

「……随分と嫌な名前ですね。一刀です、か・ず・と」


 一瞬、一刀は偽名を名乗るべきかどうか迷ったが、どちらにしろ、この世界で彼の名前の意味が分かる人物などいない。そう判断し、本名を名乗る。……が、どうやら名前のクセントが違うのか、どうも片言な言い方になっている。

 英語圏の人間に、日本人の名前は言いにくいのはよく聞くが、こうしてお互いにきっちり言葉が通じあっているにも関わらず、言いにくいとはどういう事なのか?

 と、ここで一刀はある事に気付く。何故、言葉が通じるのか?

 そもそもこの世界は一刀がいた世界とは全く異なる筈の異世界だ。言語はおろか、発音の仕方すら異なっていてもおかしくはない。なのに、何故こうもまともに会話が成り立つのか……。予想出来る要因としては、例の奴だろう。端末の向こうから何をしたのかは分からないが、碌な事ではないだろう。

 この際、彼らと言葉が通じる事は置いておこう。利便性はあれど、困る事はないのだから。

 未だにカズト、カズトと呟いているルシェの横顔を品物を定めるかのような瞳で見つめる一刀。やはり彼女の素性が気になるのか、護衛だという他三人に比べ、一刀のルシェに対する態度は硬い。

 後に聞く話だが、彼らは商隊と言っているものの、実質商人はオズワルとその娘ルシェのみで、他の三人は冒険者であるという。彼らには、護衛として同行してい貰っているとオズワルは言うも、一刀はそれを信用してはいない。護衛と護衛対象にしてはやけに距離が短いからだ。

 先ほどから粗暴な口調の悪人面で一刀を脅かしてきたのがオルゴ、二台目の御者台に座っている、淡い茶色の短髪の優男がナイード。そして、その三人のリーダーらしき黒髪無精髭の男がラッツ。この三人がオズワル達を護衛する冒険者だとのこと。

 ……ここで一つ、一刀にとってかなり興味のそそられる言葉があった。冒険者、だ。

 その名の通り、世界各地を冒険し、新しいものを見つけてくる。それが、一刀の中にある冒険者像だ。実質、間違ってはいない。が、彼らの主な仕事は国自身が行えない小さな依頼や仕事をこなす所謂便利屋、といったところだろうか。その仕事は多岐に渡り、庭の草抜きやペットの捜索、ドブの掃除など基本的には国が所持している騎士団などが出動するまでもない仕事を主に請け負っている。当然、街から少し離れた場所には魔獣なども出没するので、それの退治依頼なんかも中には混じっている。が、一刀の想像した、真の意味での冒険者は、大抵国家の専属であることが多い。それはそうだろう、新しいものを見つける、ということは見つけた人物が所属する国家の財産となるわけだから、それを国がみすみす見逃すわけもない。代わりに、国は冒険者に相応の対価や保証なども行うが、それでもやはり傍目から見ればここほれワンワン状態の犬なのである。

 冒険者という言葉に胸を躍らせていた一刀は、ラッツからそのように聞き、目に見えて分かるほど落胆する。


「なんだ、冒険者に憧れてたのか?」


 ラッツが意外そうな表情で一刀に問いかける。


「……ん~、まぁ、そんなところです」


 小さい頃、世界各国を渡り歩く、というのには憧れていたのでそういうことにしておく。まさか、大人になって世界を滅ぼす為に世界を回るだなんて、思いもしなかっただろうが。


「でも珍しいんじゃねぇか? お前さんみたいなボンボンが冒険者に憧れるってよ」

「ボンボン?」


 自分はそんなに金を持っているように見えるのだろうか、と一刀は首を傾げる。その懐には、何もしなくても一カ月はもつと言われた硬貨がはいった袋がある。とはいえ、これが現在の全財産である以上、財布事情は芳しくない。なのに、何故オルゴは一刀の事をボンボン扱いしたのか……?


「そんな小奇麗な格好して、何言ってやがんだか……」


 小奇麗な、と言われて一刀はここにいる人間の服装に視線を向ける。ラッツやオルゴは裾がよれたり、所々ほつれた外套の下に傷だらけの胸当てや篭手を着けている。おそらくは冒険者としては標準的な装備なのだろう。この様子なら、ナイードも同じ装備でもおかしくはない。更に、ルシェの格好も、中身を考慮しなければ商人の娘と言うよりも、少し裕福な村娘、といった感じだ。オズワルは完全に街へと仕入れに行く村唯一の商店の親父だろう。ルシェにしてもそうだが、そのチョイスは少し違うのではないかと思った一刀だ。

 対して、自分の恰好は向こうの世界にいた時の物を今の一刀の体に合わせた服装である。膝丈まである灰色のコートに、厚手の白い七分丈のシャツ、黒いパンツに黒いブーツとこちらの世界の住人にしてみればあまり目にする事のない姿だろう。……成程、これならどこかの金持ちの息子と思われても仕方が無い。

 とは言っても、別段一刀の服はブランド物だとか、特別な繊維が織り込まれているといったものではない。確かに、コートは防刃仕様だが、その下に来ているシャツとパンツは動きやすさを求めた物であって、そこいらの量販店で売ってるのと大差ない。コートさえ無ければ、普通の服装だ。


「まぁ、憧れだか何だか知らねぇが、あんまり期待しないことだな。俺らの仕事はそんなにいいもんじゃねぇしよ」

「それに関しては同意しよう。夢を持ち、憧れるのもまたいいが、その先にある現実をしっかり見ることだ。じゃないと、いざという時に立ち上がれないからな」

「……そこまで言わなくてもいいじゃないですか」


 一刀に説教をするラッツに、横やりとしてルシェが割り込んでくる。彼女の目から見れば、一刀は自分より年下の少年なのだ、庇おうとする気持ちは分からないでもない。

 が、ラッツ達の言葉に思うところがあったのか、一刀は下を見て黙りこむ。が、その目は落ち込んだり、大人に説教されて拗ねた感じのものではない。何かを見据えるように、細く、鋭く尖っていた。

 その目は言葉無く語っている。ならば、教えてみろ、と。

 少し様子が変わった一刀を、大人に諭されて落ち込んでいると、周囲は勘違いしたまま交易都市への道中を過ごす。その間、一刀をなんとか元気付けようとしていたルシェの厚意は、ほとんど空回りに終わっていたという。




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