Hatena::ブログ(Diary)

首をかしげて理想郷

2011-09-18

人喰い三部作

| 20:43

なんだか今月は漫画が不作だなぁ、と思いながらごろごろするうち「そうだ、今月は読まず嫌い*1作を読もう! ……ラノベの」と思い立ちました。まずは紅玉いづき作、人喰い三部作。

ミミズクと夜の王
ミミズクと夜の王 (電撃文庫)

ミミズクと夜の王 (電撃文庫)

ミミズクの境遇がエグすぎて個人的には少々辛いところもあるんだけど(童話か児童文学といった無邪気な雰囲気でこういうことをやられると……)、キャラクターの心情を追っていくことに集中して読むと、……ああ……なるほど。頭をからっぽにして読みたい一冊でした。

MAMA
MAMA (電撃文庫)

MAMA (電撃文庫)

良いことと悪いことがそのままイコールで繋がってる感じ、というか、起きた物事が「良いこと」なのか「悪いこと」なのかわからない、というか。人それぞれにそれぞれの現実が存在し、別の視点から見るとまったく別の意味が見えてくる、ということかな。

姉妹作「AND」は、絶対に収録されるべき話というわけではなかったとは思いますが、この兄妹のことは好きだな。

蟷螂
雪蟷螂 (電撃文庫)

雪蟷螂 (電撃文庫)

人喰いシリーズはこれが一番好きかな。登場人物が情熱的で。それと、ぱりっと冷えた薄氷のような空気感があってよかった。もしかしたら三部作中、一番わかりやすい話かも。キャラクターとしてはトーチカが好き。具体的には呑めない酒を呑むシーンとか大好き。

毒吐姫と星の石
毒吐姫と星の石 (電撃文庫)

毒吐姫と星の石 (電撃文庫)

人喰い三部作には含まないんでしょうが、「ミミズク―」の続編ということで読みました。おお、クローディアスが大人になってる、という感慨が一番初め。でも、「小さな恋の物語」とするにはちょっと大人びすぎというか、達観しすぎかな……。というか、もうちょっとだけでいいからエルザと絡んで欲しかったんですけどね。もったいない! きっとまだまだこれからなんでしょうけども!

というわけで読了。シンプルで素敵な作品群でした。

*1:だいたい話題になりすぎて手を出す気が削がれてることが多い

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/okaki16g/20110918/1316346180

はてなダイアリーの記事の更新機能、はてなダイアリープラスを停止しました