6回からの4イニング、4投手がそれぞれ光るものを見せ、勝利の方程式を完成させた。最後を締めた鈴木博が「力強い球で差し込んで詰まらせた。取り組んできたことがやれた」と手応えを口にした。9回は江越を見逃し三振に仕留めるなど簡単に2アウト。その後、連打されたが、この日は最速152キロの直球がさえた。最後の打者となった板山にも内角にズドン。力ない左飛に仕留めた。
出来の良さでは7回に登板した田島も負けていない。高山を内角の直球で見逃しの3球三振に仕留めるなど、2奪三振。今キャンプで初めて三者凡退に抑えた。ここまでの実戦では失点も目についたが、この日は「ストライクが先行した。自分の思い通りに投げられた」と表情は明るい。
小熊、祖父江もテンポ良く、それぞれに持ち味を発揮して三者凡退。先発の柳同様に、誰ひとりとして四死球を与えなかった。好リリーフに与田監督は「シーズンを通して期待する選手たちがいい形でリズムをつくってくれた」と目を細めた。 (佐藤健志朗)