柳好投　キャンプの成果カット　竜開幕ローテへ自覚と収穫

　無失点を求めるならば、抜群の結果とは言えないだろう。だが、先発としては試合をつくることに意味がある。５イニングを５安打２失点。与田竜にオープン戦初勝利をもたらした柳の表情は、課題と収穫を自覚した充実感に満ちていた。

　「点を取られた回は、配球で相手の裏の裏をかこうとする悪い癖が出た。ただ、それ以外は自分の投球ができた」

　１回、福留にカウント３ボールから甘い直球をバックスクリーンに運ばれた。３回１死二塁で迎えた鳥谷との勝負では、何度も首を振ってカーブを選択した結果、右中間を破られて２点目を失った。ただし、最少失点でしのげば試合は壊さない。

　光ったのは逆転してもらった直後の５回だ。先頭の梅野にファウルで粘られた。フルカウントからの１０球目は、内角からストライクゾーンに入るカットボール。ブルペンで練習を重ねてきた「フロントドア」で見逃し三振を奪った。後続も抑えて初の三者凡退。流れを引き寄せた。