鳥栖から加入したDF吉田豊(29)が、かつての本拠地で攻守に躍動した。攻撃では左からのクロスで後半32分のジョーのゴールをアシストし、守備では元スペイン代表F・トーレスらかつてのチームメートを完封。グランパスデビューを快勝で飾った。
鳥栖には4季在籍。昨季は主将だった吉田がボールを持つ度に会場からは激しいブーイングが起きたが、プレーは冷静そのもの。「愛のあるブーイングだと思いました。まずここの試合に出て、しっかりプレーできてよかった。2カ月前にいた場所ですからね」
両チーム無得点だった前半にも「前半はリスクを冒さずにやっていこう」と焦りはなかった。相手が疲れた後半だからこそ、吉田の豊富な運動量がいきた。試合後は、鳥栖サポーターの前で一礼。大きな拍手に見送られながら、慣れ親しんだピッチをあとにした。 (牧原広幸)