アッという間の1カ月でした。
「約束のステージ~時を駆けるふたりの歌~」無事にクランクアップしました。
思えば脚本作りから劇中の歌謡曲選び、レコーディング、撮影と、子供のように一番楽しんでいたのはボクのように思います。
10年ほど前に「ターンテーブル」というタイトルで、映画として企画した作品でした。地味と言われて中々実現しなかった企画ですが、劇中のモチーフにした<全日本歌謡選手権>を制作していた讀賣テレビが60周年ドラマとして取り上げてくださいました。テレビ番組をモチーフにした作品、映画の神様は「テレビドラマとして世に出せ」と実現させてくれたのかも知れません。讀賣テレビには感謝してもしきれません。本当にありがとうございます。
10年前に実現していたら、土屋太鳳と百田夏菜子というふたりの女優さんとは逢えなかったわけです。太鳳との出逢いは10年前の「日輪の遺産」でした。オーディションで飛びきりの存在感。スーちゃんという美少女を演じてもらいました。死を覚悟する短いシーンのためにおじいちゃまの軍服姿の写真を胸に秘めて挑んだことを今でもよく覚えています。たった1回のテイクで完璧な芝居を観せてくれました。小さな身体だけど大きな女優になる予感がありました。今は大女優です!
夏菜子とは本広監督とのご縁でボクが顧問を務める<下関・海峡映画祭>に「幕が上がる」で参加してもらったのが何となくの繋がり...。多くの演技経験はないと聞いていましたが、クランクイン前に観た静岡発の「プラスティック・スマイル」というドラマを観て安心していました。瞬間の感情をそのまま自然体で演じることが出来るのは天性のもののように思われます。
太鳳と夏菜子に撮影中に何度も泣かされました。太鳳は歌のレッスンからスタート、夏菜子はギターも大変だったと思います。泣かされたのは困って泣いたのではなく、現場でのふたりの芝居に魅せられたということです。うまく編集して視聴者の皆さんにも感動を伝えたいと思っています。
向井理クン、矢田亜希子ちゃん、このふたりのハーモニーも絶妙でした。美男美女過ぎるようにも思いますが、ドラマは夢があっていいはず。ふたりを見ながらスタッフたちが「人間って不公平だよね」と呟いていたのを覚えています(笑)。翼&つばさを温かく見守ってくれてありがとうです。
さらに石黒賢さん、石野真子さん、松本利夫さん、佐伯大地クン、そして升毅さん、全キャストがしっかりとキャラを立てつつ、ドラマに寄り添ってくれました。感謝です。
スタッフにも感謝です。
70年代は表現の難しい時代です。美術・衣裳・メイクが勝負の作品でもありました。美術監督の若松さんを中心に見事なチームワークでした。技術スタッフも含め全てのスタッフ、お疲れさまでした。
<全日本歌謡選手権>再現シーンをピークに、たくさんのエキストラの方々にも参加して頂きました。遠く佐賀県や山口県から参加した方もいらっしゃいました。一番の勇気や力をいただきました。寒い時期、朝早くから遠方までありがとうございました。
22日のOAまでわずか17日間。この短い期間で編集〜ダビングという仕上げ作業です。
撮影をしながら編集を進めていたので大丈夫です。音楽(劇伴)も和田俊輔さんという若い作曲家と初めて組みました。とても素早い対応で次々に曲を上げてくるフットワークとその才能にびっくりポンです!劇中で使用した数々のヒット曲と昨日配信されたつんく♂さんの「幸せのセレナーデ」を上手く組み合わせながら愉しい作品に仕上げます。
まだまだ放映前にサプライズ情報が飛び出すはずです。
22日までワクワクお待ちください。
そうそう、クランクイン前に78㎏近くまで行った体重が73㎏台まで下がった 。
減量大成功!