山口県・下関ボートのナイターGI「第62回中国地区選手権」は22日、最終日の12Rで優勝戦が行われ、2号艇の海野康志郎(31)=山口=が本番3コースからコンマ06のSでまくりを決め、GI2回目の優出で初優勝。賞金450万円を獲得すると同時に3月・戸田で開催されるボートレースクラシックの出場権利も手にした。激しい2着争いは松田憲幸が制し、3着は白井英治に競り勝った島川光男。1号艇の吉田拡郎は6着に敗れた。
進入から波乱ムードが漂った一戦を、海野が冷静に見極めて制した。本番は白井の前付けだけだったが、内の進入は深くなる。海野は「スローの方が出ていく感じがあった。イン以外で勝つなら一撃の可能性がある3コースが良かった」とベストな選択。カド島川がタッチSで攻めてきてもスリットを越えて伸び返し、内の2艇を一気にのみ込む。レース中も「声援が聞こえてきて力になりました。めちゃくちゃうれしかった」と地元ファンの後押しを受けてゴールした。
今年デビュー15年目。1月の江戸川周年でGI初優出。「自分に自信を持とうと考え方を変えた」と思考の転換をすぐさま結果につなげた。この優勝でクラシックへ最後の出場権をつかみ取った。「SGの権利を取る」という今年の目標は早くも達成。「クラシックも、とにかく精いっぱい頑張ります」。15年の経験を積んでもまだ31歳の海野がボート界の頂点を目指し、また一歩力強く前に進む。