ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

約束のステージ~時を駆けるふたりの歌~ 土屋太鳳&百田夏菜子がユニット… ドラマのキャスト・主題歌など…

スペシャルドラマ「約束のステージ~時を駆けるふたりの歌~」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 紅子
  2. 折橋
  3. 拍手
  4. 頑張
  5. 大丈夫
  6. お前
  7. お母さん
  8. 浩一郎
  9. 一緒
  10. 歌手
  11. 今日
  12. 竜次
  13. オムライス
  14. 絶対
  15. 北嶋
  16. with
  17. 最後
  18. 自分
  19. 小沢
  20. 雪子

f:id:dramalog:20190223080744p:plain

スペシャルドラマ「約束のステージ~時を駆けるふたりの歌~」』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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スペシャルドラマ「約束のステージ~時を駆けるふたりの歌~」[字][デ]

土屋太鳳&百田夏菜子がユニット組んで歌手デビューを目指す!今も愛され続ける昭和の名曲&つんく♂書き下ろし曲を熱唱!2人の夢は叶うのか…?驚きのラストに涙する。

詳細情報
出演者
小沢翼…土屋太鳳
大空つばさ…百田夏菜子
高原紅子…矢田亜希子
根津光男…松本利夫
神谷俊介…佐伯大地

審査員山下…五木ひろし
審査員田村…八代亜紀
審査員滝口…天童よしみ
審査員菊池…城みちる
山本譲二山本譲二

北嶋光雄…石黒賢
田中竜次…升毅
小沢雪子…石野真子

津島浩一郎…向井理
番組内容
小沢翼(土屋太鳳)は歌手になりたいと願いながらも、その夢を諦めかけていた。
そんな中、翼は昭和50年の東京にタイムスリップ!?
そこで同じ名前で同じ夢を抱く大空つばさ(百田夏菜子)と出会う。
そして翼とつばさの前に現れた、津島浩一郎(向井理)という男から「俺がお前らをスターにしてやる」と言われ、実在したオーディション番組「全日本歌謡選手権」に出場して、2人で歌手デビューを目指す事になるのだが…
音楽
和田俊輔
【メインテーマ曲】
「幸せのセレナーデ」つんく♂書き下ろし
番組ホームページ
http://www.ytv.co.jp/yakusoku/
制作
【脚本】
徳永友一
【チーフプロデューサー】
前西和成
【プロデューサー】
中間利彦
錦信次
【監督】
佐々部清

 

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<1970年代。

日本が活気に溢れていた
その時代に

多くの人々を熱狂させた 伝説の
オーディション番組があった>

<その番組の名は
『全日本歌謡選手権』>

<プロ・アマを問わず

純粋に歌のうまさだけで
勝負するという

画期的な
オーディション番組だった>

<このドラマは そんな
『全日本歌謡選手権』に

夢をかけた
2人の少女の物語である>

(小沢雪子)翼 オムライスね。
(小沢 翼)はい。

トクさん。

オムライス お待たせしました。

ああ ありがとよ。

ありがとうございます。

雪子ちゃ~ん!
(雪子)あら まあ~。

これ どうぞ!
悪いね いつも~。

翼ちゃん 食べて。
ありがとう~。

いいの いいの 重いよ
重いからね。重いからね~。
ハハハ…。

さっ。
何にします?

う~ん…。

やっぱ オムライスでしょう。
俺も。
俺も。

お母さん オムライス 3丁!

オムライス 3つね。

(浜村)
さあ 山本譲二さんです。

ついた!ついた!

よく頑張りました。
おめでとうございます。

10週 合格を続けまして
見事にチャンピオン

只今 どんな気持ちですか?
(山本)もう嬉しいです。

なんとか再デビュー
したかったんですよね。

『全日本歌謡選手権』。
そら 歌手人生かけましたよ。

この番組で 俺は絶対に
夢の扉を開くんだってね。

(雪子)翼。
(山本)審査員の方々から頂いた
あのひと言 ひと言が…。

うちのことだったら
いいんだからね。
何が?

歌のレッスン。

今月から通うとか
言ってなかった?

ああ それやっぱ やめた。

交通費とか
いろいろかかるだけだし。

まだ二十歳でしょ。
好きなこと 頑張んなさい。

歌手になりたいんでしょ?

そんなことじゃ なれないわよ。
もっと頑張んなさいよ。

頑張れ頑張れって
私がここ 出てってもいいの?

いいわよ。
ふ~ん。
お母さん1人でやれんの?

やれるわよ。バイトの人だって
雇えばいいんだし。

こんな寂れたとこでやる人なんて
いないでしょ。

ほらまた。そうやって
家のこと言い訳にして

頑張らない理由に
してるだけでしょ。

はあ?なにそれ。

こっちだってね もっと違う家で
もっと違う場所で生まれてたら

全然 人生変わってた。

それもまた言い訳。

じゃあさ お母さん 今まで
頑張ってきたことあんの?

それなりに頑張ってきたわよ。

頑張った結果が これ。

どういう意味?

バカみたい。

いい年して「雪子ちゃん
雪子ちゃん」って言われてさ

そんなんで楽しい?
それで満足?

頑張ったって意味ない。

結局 こんなとこで
食堂やって終わる人生でしょ?

何のために生きてんのか
わかんないし。

♪~(レコード)

♪~ 今はもう秋

♪~ 誰もいない海

♪~ 知らん顔して
人がゆきすぎても

♪~ わたしは忘れない

♪~ 海に約束したから

♪~ つらくても つらくても

♪~ 死にはしないと

♪~ 今はもう秋 誰も…

(衝撃音)
あっ!

♬~

(大空つばさ)大丈夫?

あ…はい。

そっち 大丈夫ですか?
へ?私は全然。

よかったですね。

事故ですかね?

事故って?

ここ 終点だよ。
早く降りないと。

終点って…。

ここ どこですか?

上野。
上野?

東京の上野?

そうだよ。

行こう。

スマホ…。

(駅員)お客さん 切符は?

切符?
ないなら お金払って。

お金…。

1万円で。
はい。

誰だ これ?
福沢諭吉…って 何その問題。

君 こっち来て。警察呼ぶから。

え?何で 何で!?
何でって偽札じゃないか これ!

偽札!?
(駅員)ああ。
駅員さん。

ごめんなさい。この子
さっき 頭打っちゃったみたいで

とりあえず
ここは私が払いますので。

早くしろよ。
ちょ ちょ ちょっと お客さん!
ちょっ…あ~ はい。

ちょっと!

え…。

圏外?

何それ?

スマホ
スマホ

だから 電話。
電話?それが?

ウソでしょ…。

ちょっと!

ねえ!ちょっと。

ちょっと待って ちょっと…。

どうしたの?
ねえ 今って何年?

えっ?えっと
昭和50年の11月だけど。

昭和!?え ウソ…。

これって まさか
タイムスリップ?

本当に大丈夫?

そっか。夢かなんかだよね。

そう 絶対そう。

だって タイムスリップなんて
そんな現実にあるわけないし。

なんか 大変そうだから
お金いいよ。

私 これから たくさん稼げるし。

それじゃ。
えっ ちょっと待ってよ!

大空つばさ?
うん。それが私の名前。

私もね 名前つばさっていうの。
小沢 翼。

そうなんだ。
じゃあ 翼ちゃんって呼ぶね。

じゃあ 私は つばさって呼ぶ。

年 いくつ?
二十歳。

私と一緒だ。

この辺だと思うんだけどな~。

あ ごめんなさい。

ねえ どこ行くの?

私ね 歌手デビューするんだ。

え?デビュー?

東京テレビの人に
声かけてもらってね。

うちで歌ってみないかって。

東京テレビ…。

ヤン坊
マー坊。

天気予報。

♪~ ぼくの名前はヤン坊
あ あった。

あった!あった。
♪~ ぼくの名前はマー坊

♪~ 2人あわせて ヤンマーだ
君と僕とで ヤンマーだ

♪~ 小さなものから
大きなものまで

すみません。
♪~ 動かす力だ
ヤンマーディーゼル

大空つばさです。

つばさちゃ~ん。

いや~ 本当に来てくれたんだ。

はい。約束通り 東京に来ました。

これから 東京テレビで
歌わせて下さい。

ハハハ…。東京テレビ商会ね。

じゃあね 早速 この辺りで
1曲 歌ってもらおうかな?

ここでですか?
うん。マイクもあるし。

あ ライトがあった方がいい?

(浩一郎)あ~ もしもし 根津さん。

いや~ この前 言ってた。
はい はい そうそう。

あの ライトも用意するから
ちょっと待ってて。

しょうこちゃん
ほら 行こう 行こう。
すいません…。

信じらんない。
早とちりもいいとこじゃない?

だって 東京テレビで
歌わせてくれるって。

だからって デビューとか
普通 思う?

テレビ売りに来てた
ただの電器屋さんじゃん。

まあ しょうがないっか。

いやいや 気持ちの切り替え
早すぎでしょ。

だいたい 東京テレビ商会って何?
聞いたことないし。

そういうの ネットで調べれば
すぐわかる話だから…。

ネット?

はぁ…とにかく

すぐに人 信用しないこと。
わかった?

だったら お金返してよ。
え?

いつか上京した時のためにって

必死に働いて貯めた
大切なお金なんだから。

あれ?
どうしたの?

ない。私の財布。
え!?

え…絶対ここに
入れたはずなんだけど。

さっきのところかな?

お嬢ちゃんたち。

どうしたの?

ん?

ん~ 美味しい!
だろ~。

ほら サンドイッチも食べなよ。

いただきます。

すぐに信用しないことって
言ったじゃん。

お嬢ちゃんは?食べないの?

じゃあ 俺 食べちゃおっかな~。
食べますよ。

お嬢ちゃんは 左利きなんだ?

あ はい。

いや~ でも災難だったな~。

せっかく東京に出てきたのに
財布なくすなんて。

はい。帰ることも出来なくて。

そうだ。俺の知り合いに頼んで
宿付きの仕事 紹介してもらうか?

ほんとですか?
ありがとうございます。

いや~
困った時は お互い様だ。なあ?

ほら 食べな 食べな!

あぁ~。

いらっしゃいませ。
ご注文は 何になさいますか?

(根津)クリームソーダ。うん。

ありがとうございました。

ここは 俺が払っとくから
外で待ってて。

本当に ありがとうございます。
ごちそうさまでした。

あ~ いいって いいって
ほらほら!行きな 行きな!

≪ありがとうございました≫

 

おう!確かに 結構な上玉だな。

はぁ…ですよね~。
いや 苦労したんすよ 見つけんの。

明日 引き取りに行く。
準備させとけ。
はい。

ああ 根津さん!

これで 俺の借金は
チャラってことで…。

ああ。
ありがとうございます!

俺の払っとけ。
はい…。

チョコレートが
好きなんだ?
好き。

私はカレーライスがいいな。
カレーもいいな~。

カンカンとランラン
可愛かったね。

私 パンダ 初めて見た。
翼ちゃんは?

私も初めて見た。

今はシャンシャンだけど。
シャンシャン…。

鍵 開けたまま
どこ 行ってんだよ~。

(ドアの開く音)

(紅子)あら 浩ちゃん。
今日は早いね。


無用心じゃねえか。
泥棒でも入ったら どうすんだよ。

ちょっと 買い出し 出ただけ。

あっ 紅子 上 空いてるよな?
えっ?

うん…空いてるけど?

今晩 このお嬢ちゃんたち
泊めてやってくれ。

別に いいけど…どうしたの?

金に困ってんだとよ。
かわいそうだろ?

すみません…。

さっぶ!

さむ~!

ほんと いい人と出会えて
よかったよね。

はぁ…簡単に
信用しないほうがいいと思うよ。

はぁ…。
こんだけ よくしてもらっといて。

そんなに嫌なら
1人で帰ればいいのに。

帰る家がないんだって…。
まさか…家出?

まあ…そんな感じかな。

お母さんと
ちょっと喧嘩しちゃって。
そうなんだ…。

あっ あった!ストーブ あった!

コンセント!
コンセント…。

やっぱ 昭和か…。

売ったんでしょ?あの子たち。

フゥー…
人聞き悪いこと言うなよ。

俺は
困ってる あいつらのために

優しく 手を
差し出してやったんだぞ。

何が優しくよ。
かわいそう。まだ若いのに…。

(菅原)あ~ 寒い寒い…。
(紅子)あら いらっしゃい!

よっ!
(紅子)今日も来てくれたのね。

お外 寒かったでしょ?
いや~ 寒いよ。

(紅子)何します?
え~ とりあえず…。

(小林)ビール?
(杉本)お願いします。
あい!

(紅子)は~い。はい。
おぉ!浩一郎 いたのかよ お前。

なんだ 相変わらず お前
愛想ねえな この野郎!アハハ…。

でも よかった。
仕事も住むとこも見つかって。

いいわけないでしょ?

こんな うまい話
あるわけないって。

絶対 ヤバイ…。

いい?明日 朝早く
ここから逃げ出すよ。

今更 帰れないよ。

もしかして そっちも 家出?

違うよ。私の夢は
みんなが応援してくれてる。

地元の友達も お父さんだって。

夢って 歌手になることが?

うん…小さい頃からの夢なの。

ふ~ん…。

っていうかさ
夢なんて そう簡単に叶わないよ。

無駄に頑張って
ガッカリするより

おとなしく 家に帰った方がいいと
私は思うけどね。

頑張ることに
無駄なんて ないって。

それはさ
成功した人が言うセリフでしょ?

♪~ わたしは忘れない

♪~ 砂に約束したから

紅ちゃん見ながらの酒は
今日も格別だね~。

また そんなこと言って~。

ほんとだって!
あんな しょうもない男には

もったいないぐらいの女だよ~。
そうですよ 紅子さん。

別れて 俺と
付き合ってくださいよ。

(紅子)もう またまた~。

(翼・つばさ)♪~ わたしは忘れない

♪~ 海に約束したから
あれ?紅ちゃん 上に誰か いんの?

♪~ つらくても つらくても
うん。可愛い お嬢ちゃんが2人ね。

♪~ 死にはしないと
へぇ~ キレイな声だな~。

≪よっ!≫
(拍手)

♪~ 今は
♪~ 今は

♪~ もう秋
♪~ もう秋

♪~ 誰も
♪~ 誰も

♪~ いない海

♪~ 知らん顔して
人がゆきすぎても

♪~ わたしは忘れない
海に約束したから

♪~ つらくても つらくても
死にはしないと

♪~ ひとりでも ひとりでも
死にはしないと

よっ!ダブル翼~!
(拍手)

翼ちゃんも この歌好きなの?

うん お母さんが
よく歌ってたんだ。

お前ら!

俺がスターにしてやる。

ここで待ってろ。

(ドアの閉まる音)

あの人ね
ああ見えて 元歌手なの。

津島浩一郎。

あの人が売れるって言うなら
本当に2人 売れるかも。

イテッ…!

(根津)オラァ!

オイ!あの上玉 渡せねぇって
お前 どういう事だよ?

すいません…。

目 離した隙に
逃げられちまって…。

何やってんだ テメエはよぉ!

こっちはもう手配済みだぞ。

すいません…。

チッ…ほんと使えねぇなぁ!

ああ…!
か か 顔はやめて下さいよ。

ほら 一応 元歌手なんで…。

クソ野郎が。

玉ねえなら
とっとと借金返せ オラ!

返したくても
手持ちがないんすよ。

んな事は知らねえよ。

ヤミ金に手出したら お前
どうなるか わかってるよな。

はい それは もちろん…。

次は こんなもんじゃ済まねぇぞ。

わぁ!ちょ ちょっ…。

ああ…。

(咳き込み)

ハァ…ハァ…。

返してやるよ…
きっちり利子付けてな!

佐藤みのる!
え?佐藤…?

おはようございます。
おはよう。

これさ ちょっと宣伝の方に
渡しといてくれる?

かしこまりました。
会議室へ お上がりください。

(エレベーターの到着音)

ちょっと やめてくれ…!
あ おはようございます。

おはようございます。
もう帰れって!

待って下さいよ こう見えて本当に
こいつら歌うめぇんだって。

ほら お前ら 歌え。

は?ここで?
うん。

いいよ こっちは忙しいんだ。

歌手 引退して
姿消したかと思えば

今度は若い女の売り込みか?
1曲だけでも聞いて下さいって!

みんな言ってんぞ。

お前に貸した金は 1円たりとも
返ってきてないってな。

いい加減 まともに働け!
ちょ…。

ったく 話の
わかんねぇ奴だなぁ。なあ?

何がスターにしてやるよ。
全然ダメじゃん。

だいたい 何この格好?
超絶ダサいし。

しかも この髪形…。

ねえ…私 あれに出たい。

『全日本歌謡選手権』。

なるほどな 悪くない。

♪~(ピアノ)

♪~ 顔もみたくないほど

♪~ あなたに嫌われるなんて

♪~ とても信じられない

♪~ 愛が消えたいまも

(審査員)はい あなた…

もういいわ。

≪次の人≫

213番 ダブル翼です。

曲は『個人授業』。
よろしくお願いします。

♪~

♪~ いけないひとねといって
いつもこの頭をなでる

♪~ 叱られていてもぼくは
なぜかうっとりしてしまう

♪~ あなたは せんせい

♪~ 授業をしている時も
ぼくはただ見つめてるだけ

(神谷)
すっごい上手いですね あの2人

2人とも かわいいし…。

♪~ せんせい

おお。

結果は?

ま 当然だな。

予選でつまずくようじゃ
歌手になんてなれねえ。

すみません!
あの はじめまして。

俺 この番組のADやってます
神谷って言います。

よろしくお願いします。
よろしく…。

すっごく上手かったです!
圧倒的な歌唱力でした。

ありがと。

本選で会うの
楽しみにしてます。

うちのもんに勝手に触るな。

すいません。
行くぞ。

今の人 翼ちゃんのこと
気に入ったんじゃない?

え~ 絶対ムリ!

ニヤニヤしてキモいし。
キモい?

帰ったぞ~。
(紅子)おかえり。

紅子さ~ん お腹すいちゃった。

お父さん…。

おい!何すんだよ。いきなり!

(竜次)帰るぞ。

突然 家 出て
どこ行ったかと思えば…。

(竜次)お前の部屋に
こんなもんがあった。

ここの社長に話 聞いたら

三流歌手の津島浩一郎と一緒に
どっか行ったっていうじゃねぇか。

はぁ?誰が三流歌手だよ!

イッテ…。
てめえは三流歌手じゃねぇか。

たった1曲 ヒット出したぐらいで
一流 気取るな!

このクソジジイ!
素人に何がわかんだ!

(紅子)こう…浩ちゃん!

浩ちゃん 大丈夫?

バカ娘が。
こんな くだらない連中と。

お前 何 考えてんだ!?

どうしても…歌手になりたくて。

まだ そんなこと言ってんのか。

お前が歌手に
なれるわけないだろ!

くだらねぇ夢 見るな。

おめえが いなくて
弟や妹は どうすんだ?

お前は黙って 家のことだけ
やってりゃ それでいいんだ。

帰るぞ。

お前ら 2階 行ってろ!
(竜次)何すんだ お前!

おい!何してんだ!
早く 上 行けって!

(竜次)離せ!
(紅子)早く!

紅子!お前も押さえろ!
(紅子)はい!
(竜次)離せ!

(紅子)≪お父さん
落ち着いてください≫
(竜次)≪何すんだ!≫

≪出てけ!≫
(紅子)≪落ち着いて≫
(竜次)≪離せ!≫

大丈夫だよ 浩一郎さんたちが
何とか してくれるって。

ごめんね みんな応援してくれてる
なんてウソついて。

朝から晩まで
家の手伝いをしていて

自分の人生 このままで
いいのかなって思ってた。

小さい時 お母さんが
病気で死んじゃってね。

長女の私が
お母さん代わりだったの。

だから 自分の事より家族の事を
ずっと優先してきた。

でも…どうしても
夢あきらめきれなくて。

一度だけでいいから

本気で自分の夢に
挑戦してみようって思ったの。

(ドアの開く音)
おい!何やってんだ!

早く下りて来い!

(紅子)≪落ち着いて≫
(竜次)≪帰るぞ~!!≫

≪出てけ!≫
(竜次)≪おい!≫

(竜次)≪離せって!≫
(紅子)≪落ち着いて≫

出てけって このやろう。

いい加減にしなよ!

何で長女だからってだけで
家のこと全部 押しつけるわけ?

何だ?お前。

夢があったって 口で言うだけで

何もしないで終わる人
たくさん いるの!

ていうか そういう人が
ほとんどでしょ!

現に私は そうだったし。

でも つばさは違う!

勇気を持って
たった1人で東京に出て来た。

誰からも応援してもらえなくて

怖くて 寂しかったと思う。

でも そんな弱いとこ
全然 見せないで…。

せめて親ぐらい…
娘の夢 応援してあげなよ!

こいつらには歌の才能がある。

必ず成功させてみせる。

だから どうか
娘さんを俺に預けて欲しい。

♬~

♬~ この通りだ。

♬~

♬~

お父さん。

ごめんなさい。

私 まだ帰れない。

少しだけ 時間をください。

お願いします。

俺は認めん。

どうしても続けたけりゃ
縁を切る。

♬~

♬~

じゃじゃ~ん!

つばさって
いい子ちゃんだからさ

こういう時 楽しく忘れる方法
知らないでしょ。

一緒に飲もう!ねっ。


つばさはさ
真面目すぎるんだって。

私みたいに
テキトーなとこないと

この世の中 やってけないよ~。

黙れ。
え?

そんなことは わかってんの。
この私だって。

ふ~ん そうなんだ…。
ごめんね。

翼ちゃん おかわり。

いや やめとこ。
なんかキャラ崩れてきてるし。

え~!
もっと飲みた~い。

てかさ ほら 本選前
真剣に考えないと まずいって。

何を?
うちらのコンビ名。

ダブル翼って
なんか漫才っぽくない?

ふふん…Wけんじ

あっ…。
ん?

いつまで くっちゃべってんだ?

ん?おい!おい!
これ…これ俺の酒じゃねぇ~か。

何 勝手に飲んでんだ!
金払え!

あ!いい名前 思いついた。
はあ?

いよいよ始まるな。
こっからだぞ。

翼さん!

僕 応援してます。
ありがと…。

(北嶋)
しつこいんだよ!失礼なんだよ。

金で点数を売るつもりはない!

金輪際 おたくの事務所の歌手は
出なくて結構だ!

すいません…。
(北嶋)お引き取りください。

(北嶋)久しぶりだな。

俺たちは 時代に残る歌手を
発掘するために

この番組を作ってる。

お遊びなら 帰ったほうがいい。
傷つくだけだ。

(神谷)あ…それじゃ。

何あの人。こわ…。

♪~

(折橋)
第305回『全日本歌謡選手権』。

わたくし 司会の折橋知治です。

(拍手)

(折橋)
トップバッターは 第1週目の
チャレンジ 池永兆治さん。

デビュー20年の
大ベテラン歌手であります。

歌いますのは
『夜霧よ今夜も有難う』です。

どうぞ。

♪~

(池永)♪~ しのび会う恋を

♪~ つつむ夜霧よ

20年!?そんな人と
同じステージで歌うの?

そうだ。
プロもアマも関係なく

同じターンテーブルの上で歌って
歌唱力を競い合う。

それが『全日本歌謡選手権』だ。

審査員1人につき
20点の持ち点がある。

5人の審査員の合計
100点満点中

70点に達すると合格。

10週勝ち抜けば
グランドチャンピオン。

賞金とレコード会社との契約を
手に入れることができる。

まさに 夢の扉が開くってわけだ。

(折橋)
1週目の挑戦でした。
それでは 伺ってまいりましょう。

山下さん どうでしょうか?

(山下)
え~っとね まあプロ歌手として
もう20年も やってるんだから

まあ 上手い下手は
ともかくとして

残念なことはね 君の歌の中に
君がいないってことなんだよね。

はい。

(滝口)
プロの歌手なら もっとお客さまを
こう…惹きつける。

もっと自分を出さないとだめ。

ありがとうございます。

プロで ここまで言われるなら
私たちヤバくない?

自信持て。ここがお前たちの
始まりの場所だ。
(折橋)2人目の挑戦者は

京都から来ました
北川浩子さん。

曲は あのレコード大賞の名曲
喝采』です。どうぞ。

♪~

(北川)
♪~ いつものように幕が開き

♪~ 恋の歌うたう わたしに

♪~ 届いた報らせは

♪~ 黒いふちどりがありました

♪~ あれは三年前

あっ!
ん?どうした?

1つ面白いこと
思いついちゃったんだけど。

(折橋)
3人目の挑戦者です。
今回が初挑戦であります。

翼&つばさ with K。
歌います曲は『個人授業』です。

♪~ どうぞ。

♪~ 何だよ with Kって。

♪~ いけないひとねといって
いつもこの頭をなでる

♪~ 叱られていてもぼくは
なぜかうっとりしてしまう

♪~ あなたは せんせい

♪~ 授業をしている時も
ぼくはただ見つめてるだけ

♪~ 魔法にかかったように
昼も夢みている気分

♪~ あなたは せんせい

♪~ あこがれのあのひとは
罪なことだよ せんせい

♪~ 出来るなら 個人授業を
受けてみたいよ

♪~ ハハハハーハー

♪~ 学校帰りの道で
じっと待つ この身はつらい

♪~ 毎日毎日同じ
場所で ただこうしているよ

♪~ あなたは せんせい
♪~ せんせい~

♪~

(拍手)

(折橋)ありがとうございました。
初挑戦の

翼&つばさ with Kの
お2人でした。

最後は 面白いポーズですね。
お2人で考えたんですか?

はい!
私たち エンタメ志向なんで。

はい?あ…

あ それでは
伺ってまいりましょう。

審査員の皆さま
いかがでしょうか?

(田村)じゃあ はい。
(折橋)あ 田村先生 どうぞ。

はい。初めてにしては
堂々とした歌いっぷり。よかった。

それとね この曲に2人の
このイメージとか声のトーンが

とってもね 合ってた。

いや 歌は そうだけどね
あの~ 最後のポーズ

あれは何?
僕はいらないと思うなあ。

そうね ホントに下品。

はい…すみません。

(折橋)発表です!池永兆治さん
さあ どうでしょうか?

♪~

(折橋)15点 14点
14点 15点 14点

合計72点 合格です!
おめでとうございます!

続きまして 京都からお越しの
北川浩子さん。

さあ どうでしょうか?

♪~

(折橋)13点 13点
14点 14点 14点

68点 残念です。

続きまして『個人授業』を
歌いました 翼&つばさ with K

さあ どうでしょうか?

♪~

(折橋)15点 16点

15点 15点 16点

合計77点 合格です!
(2人)やった~!

よし!

(拍手)
(折橋)来週が楽しみですね。

やりましたよ 北嶋さん!

(拍手)

(菅原たち)かんぱ~い!

≪よっ!≫
おめでとう!
(紅子)おめでとう。

ありがとうございます。

ま~ 楽勝でしょ。
フッ 調子のんなよ。

だいたい あのコンビ名はなんだ。
わかってないなあ。

かなり時代を先取りした
ネーミングなんだからね。

まあ そのうちわかるよ。
何が そのうちだよ。

しかも with KのKは
浩一郎のKだから。感謝してよね。

よし!2人の勝ち抜き記念に
写真撮ろうか。
≪あ~ いいね≫

あ 待って。
浩一郎さんも一緒に撮ろうよ。

いや 俺はいいよ。
照れなくていいから。紅子さんも。
(紅子)え?私も?

紅子さんも
チームつばさの一員でしょ。

(菅原)はいはい 撮るよ~。
はい ピース。

(シャッター音)

いやもう 次からは
会場に応援に行くからな。

こんなでっかい横断幕作ってさ。
やめてよ 恥ずかしい。
いや いいじゃねえかよ。

デビュー前から こんなに熱烈な
ファンがいるんだって

いいアピールになる。
(菅原)浩一郎
すっかり社長気取りだな。

そのうちな ここに
でっけえビル建ててやるよ。

ウハハ 言うなあ!
もう 調子いいんだから。

そうよ 調子乗ってるのは
どっちよ。
痛っ!
アハハ!

は~っ…ダメだ。全然足んねえな。

移動費 衣装費 食費…
あっという間に金が飛んでいく。

この先も
勝ち抜いていくこと考えると

とてもじゃねえけど
やっていけねえ。

ねえ この店 抵当に入れて
お金 借りようか?

いいのか?
うん。私も
あの子たちのファンだから。

必ず10週 勝ち抜く。

絶対あいつらを
スターにしてみせる。

どうしたの?

なんか眠れなくて。

布団に入ってりゃ寝れんだろ。
さっさと寝ろ。

何よ 親みたいに。
ほんと。

お前…まだ親と喧嘩してんのか?
え?

家出してきたんだろ?

まあ…そんな感じかな。

今 連絡してみたら
喜ぶんじゃない?

歌 頑張ってるって。

ううん。もう言えないよ。

何で?

まあよ 俺も似たような感じだ。

歌手になるって家出した。

親父からは絶縁だって言われてな。
つばさと一緒だよ。

そうだったの?

でも 母ちゃんは心配して
時々 連絡くれた。

なのに 俺は強がって
いちいち連絡してくんなって。

結局 母ちゃんに会ったのは…
葬式だ。

♬~

フッ…何があったか知らねぇが

落ち着いたら 会いにいってやれ。

元気なうちにな。

うん。

♬~

(雪子)♪~ 今はもう秋

♪~ 誰もいない海

よっ 雪子ちゃん。

♪~ 知らん顔して

♪~ 人がゆきすぎても

♪~

♪~ 君は何を今 見つめているの

♪~ 若い悲しみに 濡れた眸で

♪~ 逃げてゆく 白い鳩

♪~ それとも愛

♪~ 君も今日からは
ぼくらの仲間

♪~ とびだそう

ねぇ あの子たち可愛い~。
ほんとだね。可愛いね。

チッ うるせぇよ。

♪~

(折橋)15点 14点

15点 16点 15点…

75点 合格です!

(つばさ・翼)やった!
(折橋)おめでとうございます。

(拍手)

♪~

うわ~!やった~!

♪~

(歓声)
やった~!

(つばさ・翼)
♪~ すりぬけてみたの

♪~ 走る水辺のまぶしさ

北嶋さん…
絶対にあの2人 売れますよ。

♪~ 早く強く つかまえに来て

♪~ 好きなんだもの

♪~ 私は今 生きている

♪~ 私は今 生きている

(拍手)
いいよ~!

(拍手)

(折橋)
滝口先生 どうでしょうか?

左のほうの つばささん。

あなたのハイトーン
ほんとに苦しそうだった。

あなたが歌のバランスを
崩してるかもしれない。

はい。

丁寧に歌っていて
とっても良かったと思う。

私は元気があって 好きだな。

(2人)ありがとうございます。

(折橋)14点 15点…

15点 13点 15点

72点 合格です!

お気持ちいかがですか?

(つばさ・翼)嬉しいです。
(折橋)良かったですね。

(拍手)

南 沙織より いい!
ハハハ!

なっ!
ああ!そうそう!

もう 10週勝ち抜き間違いなし!
なし!

あと 半分。

レッツゴー…。
≪ハハハハ≫

浩一郎

これは ほんとに
ここにビルが建つかもしんねぇな。

おい 何言ってんだよ~。

おい 浩一郎
たまには お前 一緒に飲め!

こいこい こい。
しょうがねぇな。

はい できたよオムライス。
ありがと~。

ほんと好きね オムライス。

うん。小さいときから
1番これ 好きなんだよね。うん!

よし!今日は俺が
全部おごってやるよ!


おぉ!
お前ら!

全員 ついてこい。
(菅原)よ~し!いくぞ!

お前らもいくぞ!
もぉ~ すぐ調子乗るんだから!

あっ…私 残って片付け手伝う。

ほんと?ごめん。
じゃあ翼 あの人お願い。

えぇ?今 食べたばっかなのに。

またすぐ作ってあげるから。

フレンド 行こう!フレンド!

ほんとにいいんだな?フレンドで。
よっしゃ。行くぞ フレンド。

お~い 翼も早くしろよ。

翼 おい 何やってんだよ。
あれ?もう1人のつばさは?

片付けするって。
ああ まあ しょうがねぇな よし。

≪おいおい…おごりだからな!≫

おぉ おごりだぞ!
全員おごってやるからな 今日は。

ねぇ 紅子さん。
うん?

ほんとはね…

勝ち進めば進むほど

すごく怖いの。

どうして?

いつか私のせいで落ちる…

そう思っちゃって。

そっか。
あの人も同じような事 言ってた。

浩一郎さん?
うん。

あの人の場合はね

売れれば売れるほど
怖くなったってね。

自分の実力以上に評価されたって。

まっ 結局
売れたのは この1曲だけ。

後は 鳴かず飛ばずだったけどね。

ねぇ 浩一郎さんの歌
聞いてみたい。

いいよ。でも 内緒でね。

♪~

(ウィンドチャイムの音)

ありがとうございました~!

よしっ 次! 浩一郎 歌え~。

♪~

♪~ 才能がないのなら
諦めるけど

この店で出会ったの?

うん 3年前に
レコードの営業で来てね

喧嘩っ早いし
酒癖も良くなくてね

ロクでもない奴だけど…。

誰よりも歌だけは好きだった。

だから 苦しんでた。
♪~ 裏切られた過去も

♪~ 報われない努力…

(紅子)
デビュー曲を越えられないって。

♪~ 私が生きた証なんです
嗚呼…

(紅子)結局 歌えなくなって

それからは働きもせず

人から お金を借りては
飲み歩いてばかりいた。

だからね あんたたちと出会って

今 また 歌の世界と
関わることが出来て

とても楽しそうよ。
♪~ そうよ 私 幸せよ 今

いい歌。

♪~

助けて…重い 重い。

おう…帰ったぞ!
あ~あ~ もう やっぱり
そうなっちゃったんだ もう…。

あ~ 重い。
(紅子)その辺に寝かせちゃって
その辺 その辺。

も~ 大丈夫?
あ~ もう 無理 あ~。

あ~ 世話焼けるんだから
つばさ お水お願い。

ちょっと飲み過ぎなの?また。
大丈夫?

もう~。
何だか 奥さんみたい 紅子さん。

え?
結婚しちゃえばいいのに。

何 言ってんの!
するわけないでしょ

この人はね
そういうタイプじゃないの。

はい 紅子さん。
あっ ありがと。

ほら お水だよ…飲める?
んっ?水?

ん~。
もう~ 飲み過ぎなんだから。

マズっ!これ水じゃねえかよ。
もう 大丈夫?

う~ん。
もう飲み過ぎよ もう~。

♪~ よこはま たそがれ

♪~ ホテルの小部屋

♪~ くちづけ 残り香

♪~ 煙草のけむり

♪~ ブルース

♪~ 口笛 女の涙

♪~ あの人は
行って 行ってしまった

♪~ あの人は

♪~ ひとりじゃないって
♪~ ひとりじゃないって

♪~ すてきなことね
♪~ すてきなこと

♪~ 帰らない

♪~

♪~
続きまして6週目の
チャレンジ中となります

お待ちかね
翼&つばさ with Kで

曲は『ひとりじゃないの』です
どうぞ。

♪~

♪~ あなたが ほほえみを

♪~ 少しわけてくれて

♪~ わたしが ひとつぶの

♪~ 涙をかえしたら

♪~ そのときが ふたりの
旅のはじまり

♪~ ひとりじゃないって
♪~ ひとりじゃないって

♪~ すてきなことね
♪~ すてきなことね

♪~ あなたの
♪~ 肩ごしに

♪~ 草原も輝く

♪~ ふたりで行くって
♪~ ふたりで行くって

♪~ すてきなことね
♪~ すてきなことね

♪~ いつまでも どこまでも

♪~ (拍手)

(拍手)

(折橋)
16点 15点 15点 15点
14点…

75点 合格です!
おめでとうございます。

続きまして
『ひとりじゃないの』で

同じく6週目に挑戦中の
翼&つばさ with K

さあ どうでしょうか。

審査員の先生方
よろしくお願いいたします。

13点 15点 14点…。

おい おいっ!
どうして あいつら落とした?

(菊池)なんだ君は。
どうしてだって聞いてんだよ!

離しなさい!
なあ 頼むよ…。

もう ファンだって
ついてんだしさ。

デビューさせたら
間違いなく売れるって。

何かの手違いだってことに
してくんねぇか?

この通りだ 頼むよ!
(北嶋)やめろ みっともない!

先生方
どうも すいませんでした

どうぞ お気をつけて
お帰りください。
(神谷)こちらです。

(北嶋)すいませんでした。

飽きられたんだ。

彼女たちの歌は
見ていて楽しいが

響くものは何もない。

心が ないんだよ。

誰のために歌ってるのか
まったく伝わってこない。

お前の歌 そっくりだ。

10週 勝ち抜くことが出来んのは
本物だけだ。

「勝ち抜けるのは…本物だけだ」。
ヘヘッ…

クソッ!
ふざけんじゃねぇよ!

絶対ぇ 次は
最後まで勝ち上がってやる。

まあ でもさ…初参加で
ここまで残ったのだって

十分 すごくない?
ハァ~。

そんな甘ったれた気持ちだから
落ちたんだよ!

(紅子)そんなに怒鳴らないで。

これまで
頑張ってくれたんだから。

あぁ~あ…。やっぱ
素人の歌じゃ ダメだな。

よし!

俺が みっちり
指導してやるよ。ほら

お前ら 歌ってみろ…ほら。
あっ 痛っ!

(紅子)
ちょっと ちょっと…大丈夫?

ああ…。
あ~ もう お願い。

もう 今日はさ
早く帰って寝て。

大丈夫だったから
聞かせろって…。

もう…翼 ごめんね。
この人の家さ

近いから ちょっと
付き合って…ねっ。
うん。

(電話のベル)
(紅子)あっ つばさちゃん
ごめん。電話 出といて。

(電話のベル)
(紅子)店 休みって!
はい。

(電話のベル)

はい もしもし?
スナック「紅」です。

♬~

(紅子)あっ はいはい。
よいしょっ…。

(紅子)よいしょっ
よいしょっ…。

はい。ああ~ 家着いたよ。
ああ…。

(紅子)ごめんね。歌ってる人が

一番 疲れてるっていうのに。
よいしょっ。

ううん。
私は 大丈夫だけど。

あ~ちょっと 水くれ。
(紅子)わかった わかった。水ね。

よいしょっ…ハァ。
ハァ…。

♬~

ああ…。

♬~

はい お水!…飲める?
うん。

ハァハァ…つばさ!大変!

あいつが つばさの財布…。
ねえ!

翼ちゃんに 話があるんだけど。

私…明日 家に帰る。

えっ?…何で?

落ちて 諦めがついた。

諦めがついたって…。

まだ1回しか
落ちてないじゃん。早くない?

ううん。
これが私の限界。

もう 決めたから。

翼ちゃんだって
言ってたでしょ?

夢なんて
そう簡単に叶わない。

無駄に頑張るより
家に帰った方がいいって。

言ったけど…
その時とは状況が違う。

一緒だよ!
ダメなものは ダメなの。

続けたきゃ
1人でやれば いいんだよ。

嫌だよ 1人なんて。
ずっと思ってた。

翼ちゃんの歌声は
本当に素敵だって。

だから…私の分まで
頑張ってほしい。

いや また…そうやって
勝手なこと言わないでよ。

できるよ 翼ちゃんなら。
いや 無理だって!

本当は 私の心配より

ただ 1人になりたくない
だけなんじゃないの?

何 それ…。

本気で言ってんの?

うん。

最低。約束したのに…。

ハァ…。

もう いいよ。

わかった。勝手に帰れば。

♬~

ちょっと どこ行くの?

一緒にいたくない。

下で寝る。

♪~(ピアノ)

(紅子)おはよう。

おはよう…。
オムライス。

起きて すぐ食べられる?

温かいうちにと思ってね。

ありがとう。
いただきます。
うん。

これ…誰が作ったの?

紅子さんじゃないよね?

よくわかったね。
そんなに違う?

うん。

つばさちゃんが
作ってったのよ。

つばさが?

お母さんと同じ味…。

つばさちゃんなら
さっき 出てったみたいよ。

しょうがないよ。

そりゃあ 心配にも
なるでしょう。

心配って?

お父さんが入院したって
聞いたらね。

えっ…入院!?

聞いてないの?

♬~

ウソでしょ…。

(手紙:つばさの声)
「紅子さんへ

昨夜 父が倒れたと
電話がありました。

突然で申し訳ありませんが
今日8時の電車で家に帰ります。

浩一郎さんにも
よろしくお伝え下さい。

落ち着いたら改めて
ご挨拶に伺います。

大空つばさこと 田中雪子」。

(手紙:つばさの声)
「追伸 どうか翼ちゃんには
歌を続けさせてあげて下さい。

翼ちゃんが大好きなオムライス
作って行きます」。

 

 

♬~

あっ!

つばさ!

行かないで!行かないでって!

つばさ!

待って…待って!

つばさ!行かないで つばさ!

つばさ~~!!

お母さん…。

あの野郎…。

俺に何の相談もしねぇで
薄情なヤツだよ!

また改めて挨拶に来るって。

どうすんだよ?翼&つばさは!

(紅子)
こうなった以上
もう続ける訳にはいかないでしょ。

冗談じゃねぇ。
連れ戻しに行って来る!

やめなよ。
お前は黙って待ってろ!

このまま解散していいのか!?

よく言うよ…
人の財布 盗んどいて。

あんたのことなんか
信用できない。

私もここ出てく!

勝手にしろ。

翼さん。

大丈夫ですか?
落ち込んでるかなって…。

落ち込むことないですって。

1回落ちても 10週勝ち抜いた
歌手だっているし。

翼さん?

あいつらが落ちたのは…
俺のせいだ。

え?

北嶋に 俺も同じこと
言われたことがある。

お前の歌には心がない。

誰にために歌ってるのか
まったく伝わってこないって。

俺じゃ あいつらに
それを教えてやれなかった。

悪かったな。

絶対にスターにするって
言ったくせによ。

ううん。

金なら 何とか工面する。

ここは残せるように
するからよ。

別にここはいいよ。

大して儲かってる訳でも
ないしね。

いつか閉めようって
思ってたから。

なぁ 紅子。

結婚するか?

夢破れて その代わりが
私ってこと?

馬鹿にしないで。

(根津)オイ。

金ならねぇ。
んなことは わかってるよ。

もう少し待ってやるよ。

実は俺よぉ 翼&つばさ…。

ああ ウィ ウィ…。
with K。

それだよ。
それのファンなんだよ。

フッ…。

あの2人の歌声 聴いてると
心が休まるっていうか…。

まあ だからよ
今回は あの2人に免じて…。

あいつらとはもう終わった。
え?

どういうことだよ?

もう終わったんだよ。

オイ。

♪~ 今はもう秋

♪~ 誰もいない海

 

 

 

♪~ 海に約束したから

この歌ね…
お母さんが大好きな歌だったの。

つばさにそれ言ったら

10週目まで
勝ち上がった時は

最後にそれ歌おうって
約束してくれてね。

きっと…

どこかで お母さんが
聞いててくれるよって。

そうだったんですか。

お母さんに聞いたことがある。

何で翼って名前にしたの?って。

翼にはね 何か1つでも
夢を持って

自由に大空高く 羽ばたいて
もらいたいと思ってね

お母さんは自由じゃなかったから。

ずっと…お母さん働いてた。

朝早くから

夜遅くまで。

自分が使える自由な時間なんて

何もなかったのに。

結局 こんなとこで食堂やって
終わる人生でしょ?

何のために生きてんのか
わかんないし!

はぁ…ごめんなさい。

♬~

お母さん…ごめんなさい。

♪~『幸せのセレナーデ』

自分の曲 聞きたいなんて
珍しいねえ。

はぁ…紅子 もう1杯くれ。

もうとっくに夜は明けてるわ。

いいじゃねえか。
もう1杯くれって。

(ドアの開く音)

私 もう一度チャレンジする。

だから また付き合って。

紅子 悪い。

もう 酒はいい。

♬~

♬~

どうしたの?

私 もう逃げない。

せっかく親から翼って名前
付けてもらったんだから

思い切って飛んでみなきゃね。

いい顔してる。今の翼。

そう?それって前からでしょ?

行くぞ。

(折橋)1週目の挑戦は…。

お父さん 晩御飯だから。

(折橋)『宗右衛門町ブルース』を
歌っていただきました。

ありがとうございました。
2人目の挑戦者です。

今回は1人での挑戦となります。
小沢 翼さん。

いいのか?お前の夢は

簡単に諦められるのか?

諦めたんじゃない。

託したの。

♪~ 小さい頃は神さまがいて

♪~ 不思議に夢をかなえてくれた

♪~ やさしい気持で目覚めた朝は

♪~ おとなになっても

♪~ 奇蹟はおこるよ

♪~ カーテンを開いて

♪~ 静かな木洩れ陽の

♪~ やさしさに包まれたなら

♪~ きっと

♪~ 目にうつる
全てのことはメッセージ

(拍手)

(ノック)

翼さん すごくよかったです。

ありがとう。

残りあと1週。

今回は 絶対いけますよ。

うん 頑張る。それじゃ。

あの…

もしよかったら

今度ご飯でも
一緒に行きませんか?

ちょっといい?
はい。

ちょっと低くなって。

え?

うん!こっちのほうがイケメン!

イケメン?

ご飯 10週勝ち抜いたらね。

え?

見違えたな 彼女。

間違いない。

スターになる素質を
十分に持ってる。

何だよ?
今のうちから出演交渉か。
いや

だからこその忠告だ。

忠告?

お前は彼女から手を引け。

どういう意味ですか?

脛に傷持つ
こいつが関わっているとなると

各局どこも
彼女を使うスタッフはいない。

ふざけんな。
あいつは俺が見つけたんだよ!

ちょっと…。

彼女の将来を思うならって話だ。

冗談じゃねえ。

何で今さら俺が
身引かなきゃなんねぇんだよ。

ふざけんなよ…。

(ドアの開く音)

おう。

醤油か。

はぁ~。

翼 ここまで よくやった。

何?急に。

今日でお前とは お別れだ。

何で?

もう十分 金は稼がせてもらった。

次 お前が10週勝ち抜いて
グランドチャンピオンになれば

芸能事務所の争奪戦になるだろ。

その前に手打ちしてきた。
たんまりと金もらってな。

ウソでしょ?

だから もう お前は用済みだ。

あっ でも もし売れたら
また たかりに行くからな。

ちょ…ちょっと待ってよ!

(ドアの開閉音)

♬~

(翼の声)ほんと最低…。
(紅子の声)不器用だからね。

こういう やり方しか
できないのよ。

素直に言えばいいのに…。

どういうこと?

テレビ局の偉い人からね
身を引けって言われたのよ。

あなたの将来を思うならってね。

(紅子の声)
あの人も夢を見ていたんだと思う。
あなた達と一緒に。

自分じゃ掴めなかった大きな夢を。
もう一度。

♬~

♬~

小沢 翼です。お願いします。

うわ~あはは!
わぁ やめてよ。もう!

クッソ!

♬~

どうした?

翼から伝言 預かってね。
伝言?

スターにするって言ったのは
あんたなんだから

最後まで見届けろ バーカ。
だって。

お おい!どこ行くんだ?

♪~

(折橋)
第321回『全日本歌謡選手権』

今日は いよいよ
10週目に挑戦の

小沢 翼さんが注目です。

会場の皆さんと一緒に
私も応援します。

お客様!受付を済ませてください。

関係者なんだって。翼の関係者。

(拍手)

最後に歌うのは
『幸せのセレナーデ』。

小沢 翼さん 頑張って。
さあ どうぞ!

(拍手)

つばさ 見てるよね。

♪~

♪~

♪~ 才能がないのなら
諦めるけど

♪~ 最後までわからない
運ある無し

♪~ 出来の良い男より
クダらないくらい

♪~ ダメな方が愛おしいもの

♪~ 裏切られた過去も
報われない努力さえ

♪~ 私が生きた証なんです
嗚呼 嗚呼

♪~ 今夜 私輝く 約束守るわ

♪~ あなたよりも幸せになる

♪~ そうよ 私 幸せよ 今

♪~

♪~

♪~ (拍手)

(拍手)

(拍手)

(拍手)

ありがとう…。

ありがとう 翼ちゃん…。

(拍手)

そして 最後はいよいよ

10週勝ち抜きをかけた
小沢 翼さん。

さあ どうでしょうか。

(ドラムロールの音)

(ざわめき)

(折橋)小沢さん?翼ちゃん?

か 神谷くん!?
はい。

(神谷)翼さん?翼さん?

(北嶋)少々お待ち下さい。
どうしちゃったの?

≪大丈夫?≫

大丈夫?ねえ 大丈夫?
(メールの着信音)

大丈夫?
はぁ…はぁ…。

はぁ…。

はぁ…はぁ…お母さん!

お母さん!

どうしたの?
莉子ちゃん家じゃなかったの?

はぁ…もう一生
会えないかと思った…。

翼…。

会いたかった 会いたかったよ…。

(泣き声)

大げさな子ね…。

お母さん ごめんなさい
ほんとに ごめんなさい…。

(泣き声)

おかえり 翼。

ただいま。
(雪子)うん うん…。

♬~

♬~

♬~

♬~