中日の2年目右腕・石川翔投手(19)が21日、練習試合、韓国・ハンファ戦(読谷)で4番手として登板し、2イニングを2安打無失点に抑え、視察に訪れた与田監督にアピールした。試合は中日が5-2で勝った。
心の余裕が成長の証し。「メンタルの安定がテーマでした。そこはクリアできたと思います」。大粒の汗を拭いながら石川翔は振り返った。
同点の6回から登板。速球に強いとされる韓国チームの打線に対して真っ向勝負。最速147キロの直球を武器に三者凡退に仕留めた。
やや不安をのぞかせた7回。1死から2本の安打と四球で満塁のピンチを招いた。だが落ち着いていた。「ピンチこそもっと楽に」。吉見の言葉を思い出す。直球に振り遅れていた打者の心理を読み、習得中のカーブを選択。見事に体勢を崩し遊ゴロ併殺打に仕留めた。
もろさも見せるが魅力的な原石。北谷から視察に訪れた与田監督は「ストライクゾーンにいったときは強い球がいっていたね」と評価した。
「次は2イニング目を大事に」と石川翔。収穫と課題を己の肥やしにする。 (長森謙介)