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【芸能・社会】

桑田佳祐「寅さん」出演し主題歌! 12月公開「男はつらいよ」50作目

2019年2月21日 紙面から

映画「男はつらいよお帰り寅さん」で桑田佳祐が主題歌を歌唱する場面。添えられたカバンは、寅さんとして渥美清さんが使用していた

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 サザンオールスターズの桑田佳祐(62)が、シリーズ50周年を記念した最新作映画「男はつらいよ お帰り 寅さん」(12月27日公開)のオープニングに出演し、主題歌を歌唱していることが20日、配給の松竹と所属レコード会社から発表された。故渥美清さんが主人公「寅さん」を演じた同シリーズの大ファンでもある桑田。テレビ番組で主題歌を歌う場面を目にした巨匠・山田洋次監督(87)がほれ込み、“ラブレター”を送ったことがきっかけで夢のタッグが実現した。

 おなじみのイントロに「私生まれも育ちも葛飾柴又です」という口上。渥美さんの代名詞ともいえるこの楽曲を、シリーズ50周年50作目の節目に桑田が受け継いだ。

 「渥美清さん演ずる『寅さん』には、あの方ならではの男の色気で、恋することのもどかしさ、家族や人間同士の絆、生きることのもろさ、はかなさ、せつなさ、そして渥美さんご自身の『粋な口上』の数々や、お上手な歌などもたくさん教えていただき、私も渥美清さん演じる『寅さん』を、どこかファンのひとりとして、まねをしながら生きてきたような気がいたします」

 そんな思いを胸に、桑田は2000年からフジテレビ系で放送された自身のレギュラー番組を「桑田佳祐の音楽寅さん」と名付けた。主題歌「男はつらいよ」も、09年のAct Against AIDSのステージなどでたびたび披露してきた。

 16年にWOWOWで放送された特番「偉大なる歌謡曲に感謝~東京の唄~」で桑田が同曲を歌う姿を見た山田監督が「実にうまい!」と絶賛。「『男はつらいよ』の50作目を作るなら、なんとかして桑田君に主題歌を歌ってもらいたい」との思いで手紙を送り、桑田も快諾した。

 昨年12月、横浜で桑田が開催したコンサート「桑田佳祐のひとり紅白」を山田監督が鑑賞。終演後にバックステージで2人は初対面した。「あこがれの人にお会いできた瞬間、私は全身から力が抜けてしまった事を忘れません」と桑田は振り返った。

 山田監督は映画本編のオープニングに、桑田が主題歌を歌うシーンを盛り込むことを決定。桑田の映画出演は17年公開の映画「茅ヶ崎物語~MY LITTLE HOMETOWN~」以来となる。衣装は何となく寅さんをほうふつさせ、歌う桑田の隣には「寅さん」愛用のカバンが置かれている。

 桑田は「私のおぼつかない『演技』に温かく御指導をいただきましたことは一生の思い出です」と山田監督への感謝を伝えながら「今回、この夢のようなお話をいただき、本当にありがとうございました。そして天国におられる渥美清さんには心より深く感謝申し上げます」とコメントした。

<山田洋次監督> 「桑田君が歌う『男はつらいよ』は、人を優しい気持ちにさせ、元気づけてくれる。『まあ、こんな私でもなんとか生きていけるんじゃないかな』と観客の背中をポンと押してくれるような素晴らしい主題歌となり、記念すべき50作目のオープニングを飾るにふさわしい名シーンとなりました。桑田君、『寅さん』の世界に飛び込んできてくれてありがとう! 『音楽寅さん』はまさに『映画寅さん』でもあった。渥美さんもきっと喜んでくれると思います」

 

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