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【サッカー】

鹿島内定の法大・上田が記者会見 吸収力と反骨心でもっと成長

2019年2月21日 紙面から

法大のキャラクター「エコぴょん」を手に、笑顔で鹿島のユニホーム姿を披露する上田=東京都千代田区の法大で(神代雅夫撮影)

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 関東大学サッカー1部リーグに所属する法大は20日、東京都千代田区の同大構内で、2021年シーズンからのJ1鹿島入りが内定しているFW上田綺世(あやせ、2年・鹿島学園)の記者会見を行った。東京五輪でメダル獲得を狙う年代別日本代表チームの得点源が、地元茨城県でプレーできることになった喜びや今後の抱負などを語った。 (関孝伸)

 大学サッカー界屈指のストライカーが卒業まで2年を残すタイミングで進路を決めた。異例の早期内定。東京五輪での活躍も期待される20歳の点取り屋をプロが放っておけなかったのだ。複数のJクラブが獲得に動いた中、より高いレベルでのプレーを求めた上田がリーグの“盟主”である鹿島を選んだ。

 法大に所属しながら、特別指定選手として、鹿島でも出場機会を求めていく。原則的には、法大での活動の合間に鹿島に出向く形。「一回一回の練習を大事にして、信頼を得られるようにしたいと思います」と鹿島での当面の抱負を語った。

 「学びの年が絶対に必要なので、まずはJリーグを知ることからです」と謙虚に話したものの、単なる学習の場にするつもりはない。法大の長山一也監督(36)が太鼓判を押す「吸収力」と自身が大切にしてきた「反骨心」を武器にステップアップを図る。

 「(鹿島は)高いレベルの環境ですけど、その中にがむしゃらにどんどん突っ込んでいきます。もがいて、課題を克服して、試合に出られるようになりたいと思います」と、言葉に力を込めた。

 東京五輪について聞かれると「先のことなので、正直、意気込みはまだありません。足もとを見て、一つずつ結果を残すことにこだわっていきます」と、威勢がいい発言は飛び出さなかった。

 とはいえ、さらに先の目標としては、海外挑戦に打って出たい。「今はほとんどの試合を両親が見に来てくれているんですけど、より大きくなって、海外に出て、両親が見に来られないくらいになりたいです」と、いい意味で両親を困らせるビッグな選手になることを誓った。

◆上田★一問一答

 -このタイミングで進路を決めた理由は

 上田「プロの練習に参加したりする中で、レベルの差を感じました。その差を埋めるためにも、なるべく早く決めたかったんです。特別指定選手として(プロの世界を)経験して、高いレベルに自分を持っていきたいという思いがありました。(プロ選手が大半の)年代別代表チームに参加して刺激を受けたというのもあります」

 -選択肢は鹿島のほかにもあったが

 「中学時代に鹿島(の下部組織)でプレーしていましたし、鹿島は特別な存在。ユースに上がることはできなかったんですけど、いつか戻ってやると思っていました」

 -持ち味は

 「得点に対する姿勢や嗅覚は(誰にも)絶対に負けたくありません。点を取るという結果にこだわってやっていきます」

 -あこがれの選手、参考にしている選手は

 「コロンビア代表のファルカオです。相手の隙を突いて貪欲にゴールを決めるところに魅力を感じます」

 -両親に対する感謝の気持ちが強い

 「雨が降っても、風が吹いても、どんなに寒くても、ほぼ毎回、試合を見に来てくれます。それがすごくうれしくて、感謝の気持ちが強いです。これから恩返しをしたいと思います」

<上田綺世(うえだ・あやせ)> 1998(平成10)年8月28日生まれ、水戸市出身の20歳。182センチ、76キロ、右利きのFW。鹿島アントラーズの下部組織ノルテジュニアユース、鹿島学園高(茨城)を経て法大入り。身体能力の高さと正確なシュート技術を併せ持つ、オールラウンダーなストライカー。動きだしとゴール前の位置取りにも優れるなど、点取り屋として必要な資質を備える。U-20、21日本代表。2020年東京五輪世代のエース候補。

 

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