 ラグビーワールドカップ2007アジア地区最終予選を控えた日本代表は、今週、国内最後の試合となるレッズ戦を迎える。 先週のオーストラリア首相??では、大敗を喫したものの、出来ることと出来ないことが明白になった一戦だった。明るい兆しも多い。大畑・小野澤の日本の強みである両翼がトライを挙げたのは大きかった。特に、左へ右へとボールを散らして奪った小野澤のトライは、日本代表が取り組んでいる形が良く出たトライだった。また、スクラムも7割以上を制し、安定したプレーを生んだ。反面、自分たちのミスからトライを奪われてしまうケースも多く、合宿では、1対1のタックル、ラック、アンフォースドエラーをなくすという3点について重点的に取り組まれた。 レッズ戦に日本代表は、フロントローにフィールドプレーにもスクラムの強さにも定評がある3人が揃った。密集周辺で抜群のディフェンスを誇るPR西浦。正確なスローイングと運動量が自慢のHO山本、左右どちらも組めるPR相馬がレッズのスクラムを押し切る。ロックは、泥臭い仕事を厭わない大野と強烈なインパクトを誇る侍バツベイの東芝ブレイブルーパスコンビ。第3列は、インテリジェンス溢れるタックラーFL浅野と抜群のアタックセンスを持つFL菊谷。そしてNo.8には大黒柱箕内が入る。 BKは、FWの扱いとパスワークが冴えるSH伊藤と世界に通じるキックとパスを持つSO森田がHB団を務める。CTBには、ディフェンスの要吉田と巧みのパスを持つ赤沼のコンビ。バックスリーは、不動の両WTB大畑・小野澤、FBには全てプレーにおいて非凡なセンスを見せる正面が入り磐石。 対するレッズはいわずと知れたスーパー14に所属する強豪チーム。今シーズンから前豪州代表監督 エディー・ジョーンズが監督としてチームを指揮し、オーストラリアラグビーの真骨頂であるランニングラグビーを目指している。メンバーもジョン・ローやデイビッド・クロフトなど、現役ワラビーズも多数要し手ごわい相手であることは間違いない。中でも注目は、今シーズンリーグラグビーから移籍し、日本でユニオンデビューになるFBスキフコフスキ。リーグでは、230試合に出場し、強烈なディフェンスと正確なキックは脅威。 先週のオーストラリア首相XVよりも、チームとしては成熟度が高いため、日本代表にとっては、いかに崩していくかが重要になる。アジア最終予選、しいては来年のワールドカップを見据えた上で、しっかりとした日本らしさを見せて欲しい。 |