【プロ野球】日本ハム・斎藤、正念場の9年目 楽天との練習試合で3イニング無失点2019年2月21日 紙面から
◇練習試合 日本ハム8-3楽天日本ハムの斎藤佑樹投手(30)が20日、楽天との練習試合(金武)に先発し、3イニング無安打無失点にまとめた。西武から移籍の浅村を空振り三振に打ち取るなど、背水の決意を41球に込めた。 最速137キロ。真っすぐに強さがあるわけではない。「僕みたいな投手はストライクゾーンを広く使わないと」。すべての球に意図を染み込ませ、上下左右を使いながら攻め込んだ。 1回2死で迎えたのは浅村。2球で追い込むと、126キロスライダーで空振り三振に。「シーズン中はあんなにうまくいかないと思う。でも逃げると勝負できないので、そこは良かった」。昨季のパ・リーグ打点王を3球勝負で片付けた。 2回には先頭のブラッシュに四球を出すなど1死一塁となったが、銀次を遊撃への併殺打。左打者の外角からストライクゾーンに入れるスライダーが決まった。「あれはひとつ使えるボールになるかな」。この「バックドア」を自在に操れれば投球の幅は広がる。 これで今キャンプでは2試合を投げ5イニング無安打無失点。好結果にも本人は「毎年比較的この時期は抑えられているので何とも言えないです」と冷静だ。それでも栗山監督は「覚悟して投げている。結果を出し続けるしかない。気持ちは伝わっている」と評価した。 試合前には広島から楽天に移籍した早大の同級生・福井に再会した。「お互い立場は分かっていると思うし、相手のことを心配する余裕もない。お互いがんばらないと」。勝負の9年目。その言葉がすべてだ。 (土屋善文)
|