11月25日（土）に行われたラグビーワールドカップ2007アジア地区最終予選最終戦 対韓国戦、香港の夜がジャパンの歓喜に包まれた。守っては韓国戦テストマッチ史上初の完封勝ち。攻めても自身の世界記録を更新し続けるWTB大畑の3トライを含む8トライを奪い、日本代表が５４－０で韓国を破り、来年のワールドカップ出場権を獲得した。
翌日、チームは解散。栄光を勝ち取った桜の戦士たちはチームに戻りすぐさま、国内最高峰の戦いを迎える。トップリーガーに休息はない。世界との戦いで見せた激しいプレーをトップリーグで見せ、国内ラグビーシーンをリードしてもらいたい。
そんな中迎える第8節7試合。全国各地でアジア予選で光を放った日本代表選手達が登場する。
12月2日（土）秩父宮ラグビー場では、第1試合セコムラガッツ対クボタスピアーズ、第2試合リコーブラックラムズ対東芝ブレイブルーパスが行われる。第1試合のクボタスピアーズには、今や日本代表の不動のCTBとして君臨する吉田と、インパクトプレーヤー赤塚が所属。安定感あるプレーが身上の二人がチームを牽引する。対するセコムは、合宿にて前半戦の課題をクリアにし、チーム全体のコミュニケーションもアップした。負傷者も続々回復し後半戦の巻き返しを狙う。第2試合の東芝ブレイブルーパスには、大野、侍バツベイ、伊藤が所属。日本代表でもコンビを組んだ大野、侍バツベイのLO陣の攻撃力は抜群。SH伊藤も安定した球捌きで数々のトライを演出。彼のリードにも期待したい。対するリコーは、二度の強化合宿でチームをビルドアップ。練習試合でも気持ちのこもった戦いを見せるなど後半戦に向け準備は万端。
同日、静岡・ヤマハスタジアム（磐田）では、ヤマハ発動機ジュビロ対三洋電機ワイルドナイツの一戦が行われる。青に染まったホーム、ヤマハスタジアムに三洋電機を迎えるジュビロ。前半節最終戦で東芝を破った勢いをぶつけたい。また、ヤマハには、PR山村、FL/No.8木曽、CTB大西、三洋にはPR相馬、FLオライリー、WTB北川など両チームには多数の日本代表選手が所属。彼らのマッチアップも楽しみだ。
翌12月3日（日）には、近鉄花園ラグビー場でワールド ファイティングブル対神戸製鋼コベルコスティーラーズ、トヨタ自動車ヴェルブリッツ対日本IBMビッグブルーが対戦する。第1試合に登場する神戸製鋼には、世界記録を「６９」として凱旋したWTB大畑、HO松原、SH後藤、SO森田が名を連ねるSH後藤は香港戦での負傷で出場は微妙だが、その他の選手は好調を維持している。対するワールドは、今だ勝ち星がなく厳しい状態。ただ、休止期間中に新ヘッドコーチを招聘。まずはこの神戸ダービーで新生ワールドを披露したいところだ。第2試合のトヨタ自動車には、FL/No.8菊谷、CTB赤沼、FB正面が所属。アジア予選では出場機会に恵まれなかったが、いずれも才能溢れるプレーヤーだけに、来年に繋がるパフォーマンスを期待したい。
熊本では、コカ・コーラウエストレッドスパークス対サントリーサンゴリアス、福岡サニックスブルース対NECグリーンロケッツの2試合が予定されている。第1試合のコカ・コーラには、密集周辺の激しいプレーで輝きを放ったPR西浦が、対するサントリーには、BKリーダーSO沢木、1対1で圧倒的な強さを誇るWTB小野澤、眩い光を放った原石FB有賀がいる。ボールの動く魅力あるラグビーを期待したい。第2試合に登場するNECには、PR久富、緊急招集ながらチームを鼓舞し続けたSH辻、No.8箕内が所属。箕内は同日行われる南アフリカ対世界選抜戦の世界選抜に選出されチームを離れているが、大黒柱不在の中でも安定した試合を見せたい。サニックスは前半節を3勝4敗で折り返しチームの出来はまずまず。好調のまま休止期間に入り後半に向け十分な準備が出来ている。更なる成長を見せることが出来るか？
一ヶ月の休止期間を経て再開となるトップリーグ。各チームともこの期間に激しいトレーニングを敢行し、前半戦の修正とチームの底上げを図り後半戦に備えている。
日本一に向け、再び激しいシーズンがスタートする。 |
