2007年01月28日

MS杯準決勝 東芝×トヨタ

マイクロソフト杯はVista発売を2日後に控えて?今日が準決勝。

今季からトップリーグは「一次ラウンド」的扱いをされるようになった。
上位4チームがマイクロソフト杯に進出。
その勝者が「トップリーグ王者」という扱いになる。
この方がすっきりして明快。
例えばバスケのJBL、bjも同じ方式じゃなかったかな?

マイクロソフトの日本法人は妙にラグビーへ突っ込んでいる。
何でもラグビー好きな偉い人がいるらしい…。
この大会はもちろん、小学生向けのイベントなどもやっている。
ラグビー選手の採用も熱心。
早稲田の主力からは勝田譲、谷口拓郎が2年連続で入社。
トップリーグ入りを目指して強化に余念がない(嘘)

党首は東芝ファンの真ん中へ突っ込んでしまった。
前に見たトップリーグの試合はカップ酒親父に囲まれて往生したが、
今日は楽しい一角でした。東芝は客層がいいみたい。

東芝
PR  高橋寛   32才 175/95  
HO  猪口拓   24才 176/100 
PR  笠井健志  30才 184/118 
LO  大野均   28才 191/105 
LO  侍バツベイ 29才 190/120 
FL  渡邉泰憲  32才 192/104 
FL  中居智昭  25才 186/98  
NO8 ホルテン  34才 192/108 
SH  吉田朋生  24才 171/78
SO  廣瀬俊朗  25才 173/77
WTB N・オト  26才 173/95
CTB マクラウド 33才 190/99
CTB 冨岡鉄平  29才 180/90
WTB 吉田大樹  25才 180/85
FB  立川剛士  29才 181/90


トヨタ自動車
PR  高柳健一  30才 182/108
HO  高山勝行  26才 175/100
PR  豊山昌彦  30才 178/107
LO  ケート   26才 196/110
LO  谷口智昭  24才 192/125
FL  菅原大志  30才 184/90
FL  中山義孝  24才 184/110
NO8 ホルア   25才 189/115 
SH  麻田一平  26才 166/65
SO  廣瀬佳司  33才 170/74
WTB 久住辰也  25才 180/80
CTB 難波英樹  30才 178/84
CTB 赤沼源太  26才 175/80
WTB 遠藤幸佑  26才 186/92
FB  正面健司  23才 175/80


東芝はトップリーグを1位で通過。開幕戦で見た。
あの時は吉田大樹が10番で廣瀬俊朗が14番。今日は逆。
ちなみにトップリーグは外国人の同時起用は2人まで。
侍バツベイとナタニエラ・オトは日本国籍なんです。
トヨタは去年の日本選手権以来だな…。トップリーグは4位。

そういえば「新旧廣瀬対決」となりました。

立ち上がりはトヨタが押し込む。
ゴール前15mの位置でPKを獲得。
「彼」にとってはイージーな位置。
3分、廣瀬佳司が成功。
<トヨタ自動車 3-0 東芝>

5分、東芝は廣瀬俊朗がゲインして、SHが素早い球出し。
吉田大樹が裏へ蹴って、これを追った立川は足を伸ばしてワンタッチ。
大きく跳ねて、立川剛士にそのまま収まった。
<東芝 7-3 トヨタ自動車>

9分、東芝はラインアウトが後方に流れて幸い。
右へ展開してマクラウドが一人飛ばす。立川剛士→吉田大樹とつないで右隅。
<東芝 14-3 トヨタ自動車>

立て続けにトライが入る熱い展開。
東芝は本来堅守で鳴らすチーム。でもトヨタは一次攻撃で結構前に出ていた。
FWで核になったのが両外国人とLOの谷口。
谷口智昭はかなりの巨漢だが、バツベイのようなアンコ型ではない。
ゴリゴリと縦を突いて、人を巻き込んで粘れる。

18分、トヨタはラインアウトからモールでキープ。
NO8のホルアが素早く抜け出してトライ。
<東芝 14-10 トヨタ自動車>

19分、トヨタはケール→北川俊澄。廣瀬佳司→オレニ・アイイ。
廣瀬佳司は素晴らしかったがなぁ…。肉離れを押してのプレーだったらしい。

21分、東芝はラインアウトから展開して、廣瀬俊朗が裏へゴロパント。
冨岡鉄平が割って入って、ゴール下で抑えた。
<東芝 21-10 トヨタ自動車>
東芝の場合「裏へ転がして走りこむ」パターンがギャンブルじゃない。
予め意思統一をして、練習で精度を高めてあるよね。

28分、トヨタは30mほどのPK。アイイが難なく成功。
<東芝 21-13 トヨタ自動車>

35分、東芝は猪口拓→松尾大樹。猪口は負傷退場。

そのまま前半は折り返し。
ハーフタイムに他会場の結果。サントリーもリードしている。

後半1分、東芝はラインアウトからのモール。
松尾大樹がするっと抜け出して柔らかいランニング。自ら抑えた。
<東芝 28-13 トヨタ自動車>
誰か風にいえば「いい時間に取った」会心のトライ。
しかしトヨタも喰らいついて行く…。

後半3分、トヨタがキープして左サイド2対2の形。
NO8ホルアが左足で絶妙キックを縦に出す。
俊足の久住辰也が走りこんでそのまま拾ってトライ。
<東芝 28-18 トヨタ自動車>
ホルアは本当にオールラウンドな選手。
巨漢FWだがキックは上手いしスピードもある。
前半にも陣地を大きく挽回するキックを見せていた。

後半11分、トヨタは豊山昌彦→中野真二。

この後15分過ぎくらいからもトヨタが押し込む。
東芝は自陣深くで再三のペナルティ。
後半19分、トヨタは正面10mほどの位置からアイイがPK成功。
<東芝 28-21 トヨタ>
今思えばここでトライを取り切れなったことが勝負を分けたかな?

後半19分、トヨタは高山勝行→中村嘉樹。

後半21分、東芝はバツベイがキープしてDFを集める。
これを展開して廣瀬俊朗が一気にゲイン。
後方からサポートに入ったマクラウドも更にゲインしてトライ!
<東芝 35-21 トヨタ自動車>

後半22分、東芝は高橋寛→大室歩。
同22分、トヨタはホルア→菊谷崇。久住辰也→レアウェレ。
後半23分、東芝は中居智昭→宮下哲朗。

レアウェレは2年前の早稲田戦で大活躍。
10分ほどで鮮烈な2トライを上げた。
当時に比べて太ったな…。あまり切れてなかった。

後半27分、東芝が展開してマクラウドが離したところ。
トヨタのアイイが懐に入ってこれを奪い取る。そのまま50m独走!
<東芝 35-28 トヨタ自動車>
マクラウドは「小さくて強い」パスだった。
あれをあのタイミングで奪うのは至難の業。
ミスを責めるのでなくアイイを褒めるべきプレー。
アイイイイ!(笑)俊敏で「ぎりぎり」を突ける選手。

後半28分、東芝はナタニエラ・オト→松田努。
松田努36才。髪型が昔のサッカー韓国代表みたい…。

後半29分、トヨタは自陣で回して痛恨のノットリリース。
後半30分、東芝はこのPKを吉田大樹が成功。
<東芝 38-28 トヨタ自動車>

後半30分、トヨタは難波英樹→山本剛。

後半35分、トヨタのチャンスはレアウェレがノックオン。
トヨタはこの時間何度か攻め込むが、反則やミスで押し切れない。

後半36分、東芝は吉田朋生→伊藤護。

後半40分、東芝は侍バツベイ→石澤健太郎。
ロスタイムは4分!

後半44分、トヨタは中央のスクラムから展開。
最後は遠藤幸佑が右隅を切り裂いてトライ。
<東芝 38-33 トヨタ>

トヨタはコンバージョンをすぐ蹴って急ぐ。
キックオフをキープして最後のアタック…。
しかしこれを失って東芝がキープ。最後は廣瀬俊朗が蹴りだした。

ノーサイド。
いいアタックがいくつもあって、いい試合でしたよ。
両チーム「これに賭けている」というのがあったんだろう。
トライは多かったけど、締まった展開でした。
2月4日の決勝は東芝とサントリー。
王者東芝と、清宮一年目で快進撃のサントリー。
今の日本ラグビーで最もホットな対決に違いありません!

augustoparty at 23:59│Comments(8)TrackBack(0)│ │ラグビー 

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この記事へのコメント

1. Posted by イソップ   2007年01月30日 21:04
ついに加入してしまったスカパーで拝見しました。本当にいい試合でしたね。
今季私が見たすべての国内の試合で一番良かったかも。
東芝の力まかせモールが嫌いなのですが、ほとんど目立たなかったし。
トヨタは持てる力をすべて出し切った感があってとても良かった。

外国人の前所属チームが「チーフス」とか「ブルース」という世界最高峰のレベルなのも隔世の感があります。
何だかんだ言ってもトップリーグは日本のラグビーのレベルを確実に上げましたよね。

スカパーの直前監督対談も清宮氏の意地悪さがよく出ていて大満足。
「薫田さん、12人モールやめましょうよー」
「ヤマハはラスト10分だけ面白いんです。」
自らその予言に苦しむことに・・・(笑)
2. Posted by 党首   2007年01月31日 22:30
> イソップさん

スカパー加入おめでとうございます(笑)
ラグビーはサッカーの次にバブル崩壊を上手く乗り越えた業界だと思います。
社会人野球やバレー、バスケと比べて、参加企業・予算が減っていない。
トップリーグのレベル向上も含めて、ポジティブな状況なのかもしれません。

> スカパーの直前監督対談も清宮氏の意地悪さがよく出ていて大満足。

それは面白そうですね!
本人も何かの講演で「私の持ち味は“あくの強さ”です」って言ってました。
でも監督って相手の裏をかく仕事ですからね。
「素直」「正直」より「意地悪」の方がいいんです。
3. Posted by イソップ   2007年02月01日 13:39
>ラグビーはサッカーの次にバブル崩壊を上手く乗り越えた業界だと思います。

なるほど・・・。高校の部活数激減と秩父宮オヤジの年齢層から”衰退”というイメージを持っていましたが、そういう見方もあるんですねー。
ラグビーは昔、プレーしていたせいか個人的には一番見ていて面白く感じます。
蹴球や野球も大好きなんですが、興味の薄いチームどうしの対戦はとても見ていられない。
その点ラグビーはたとえば立命館VS流通経済みたいにひとりも選手を知らなくてもそこそこ楽しめます。

党首殿は物凄い観戦数とズバ抜けた守備範囲の広さですが、一番好きな競技は何ですか?
過去の日記で判断させていただくとズバリ野球では?
順位をつけることはナンセンスかもしれませんが・・・。
4. Posted by 党首   2007年02月01日 14:13
> イソップさん
> 一番好きな競技は何ですか?

明らかにサッカーです(笑)
現場では何でも「一番」のつもりで見ていますけれどね。
5. Posted by サムライブルー   2007年02月04日 12:52
>ラグビーはサッカーの次にバブル崩壊を上手く乗り越えた業界だと思います。

なるほど。たしかに。

直接の因果ではないですが、他のスポーツジャンルとラグビーが決定的に違うのは、会社と選手が持ちつ持たれつの関係を維持できるからというのがあります。

さしてラグビー部が強くもない大手広告代理店がラガーマンを社員として取りたがる現状があるように、選手引退後も会社で(営業の)戦力になるラガーマンがけっこういて(もちろん、中には常識ない絶望的な輩もいますが)、それを会社側もわかっているということ。だから、メーカーなどは廃部などせず、むしろ協賛を集めて後押ししたくらいです。

もちろん、構造上、たまたまそうなったという部分も否めないですが。
当然のことながら、ラグビー界特有の上下関係(早慶明の学閥含む)がビジネスに相当な影響をもたらしていることも無視できませんね。





6. Posted by 党首   2007年02月05日 08:01
> サムライブルーさん
> 他のスポーツジャンルとラグビーが決定的に違うのは、
> 会社と選手が持ちつ持たれつの関係を維持できるからというのがあります。

その通りだと思います。
MS決勝を戦った両チームを見ると何となく分かります。
東芝は岡村前社長が東大ラグビー部出身。
ラグビー協会前会長の町井氏も東芝で副会長まで勤めた人。
サントリーも土田さんが出世コースらしい。
人材供給、育成の部分で、プラスになる要素があるはずです。

7. Posted by 党首   2007年02月05日 08:01
> サムライブルーさん

それに「経営者層」はラグビー好き率が高いのではないでしょうか?
経済誌&紙の「新社長紹介」で「ラグビー観戦が趣味」という人を何人か見ましたよ。
年齢的にラグビーブームを潜ってきた世代です。
ラグビーはある時期ちょっとスノッブなカウンターカルチャーで、
自意識の高い人が見るスポーツでもあった(笑)

「私情を絡めて怪しからん」とも言えますが、支援は「情」が伴わないと生きません。
企業にとっては小さい判断でも「ちょっと融通を利かせる」ことで、
ラグビー部・ラグビー界が助かる場合が多い。
会社の上層部に理解があることで、
ラグビーは「細かいメリット」を得てきたのではないでしょうか。
8. Posted by サムライブルー   2007年02月10日 13:35
>党首

おおむねおっしゃる通りですね。
元ラガーマンやラグビー好きは、組織で決定権を持つポストにいることが多い。
(森も首相まで行ったし。・・・でも、日本の恥)

あと、今はどうか分かりませんが、むかしから美人もラグビー好きが多い。
(ラガーマンの嫁って意外と美人多いですよ)

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