理由を聞く時に尋ねる言葉として、
”why”という表現をよく使うと思います。
「なぜ彼の名前を知っているの?」
「なんでそんなに日本に詳しいんですか?」
など聞きたい時。
普通の直訳表現で考えると、「なんで?」と
聞くのは”why”を使うのが正解のように思えそうですが、
実は”why”を使わない表現の仕方をする事の方が多いのです。
◆”Why”以外の聞き方とは
例えば
”why do you know his name?”、
”Why do you know so much about Japan?”などと
英文に直してしまいそうですが、
実際は、”How”という言葉を使って
表現することの方が多いのです。
How do you know his name ?
How do you know so much about Japan?
こういった文脈上では、
”why”より”how”を使って聞く方が、
より英語表現としては適しています。
ではなぜ、”why”じゃなく”how”になるんでしょうか?
◆howとwhyはどう使い分ける?
“how”は「どのようにして」という意味がありました。
ちなみに、英英辞典で”how”は、
“in what way,or by what methods”
と書かれています。
→「どんな手段で、またはどんな方法によって」
と訳せます。
対して、”why”の定義は、
”for what reason”
→「どんな理由で」
と書かれています。
この違い、似ているようでかなり大きいことが
わかりますか?
“how” は、
『どのような方法・手段や経緯で、そうする(そうなる)に至ったのか』
を尋ねる「どのようにして」ですね。
対して、”why” は単純に理由の「なぜ」
を尋ねる聞き方です。
少し”how”という表現の方が伝わり方が
柔らかいことがわかりますよね。
◆knowという単語はhowで聞くことが多い
「なんで彼の名前を知ってるの?」
「なんでそんなに日本に詳しいんですか?」
これらの「なんで?」は、どういう経緯で彼の名前を知っているのか、
日本文化に詳しくなったのか、を聞きたいので “how” なのです。
‘ “He loves me “ – “How do you know that? “
「彼、私のこと好きだよ。」「なんで分かるの?」
“You must be from Japan “ – “How did you know? “
「日本出身でしょ」「なんで分かったの?」
こんな例文でもわかるとおり、know は疑問文にする時、
圧倒的に”why”ではなく、”how”を使って
疑問文を作ります。
”why do you know?”ではなく、
”Hou do/did you know? と聞くことが
圧倒的に多いんですね。
◆なぜwhyでなくhowなのか?
今回紹介した例文では “why” を使っても意味は通じますが、
あまりナチュラルではありません。
“how” で尋ねる質問は、どのようにしてという、そこに至る(そう考えるに至る)
経緯(プロセス)を知りたがっている、ということを覚えておいてくださいね。
また、”why” は「なぜ?」という理由を求める質問になるので、
言い方やトーンによっては問い詰めるニュアンスになってしまうこともあります。
以前に”Why”→「なぜ?」ではなく、
”How come?”→「何から来るの?=どうして?」の
表現の方が柔らかい事をお伝えしました。
会話の中では、直接的で理由を求める”Why”よりも、経緯から尋ねる
”How”の方が適していて柔らかいニュアンスになる場合もあるということ、
是非覚えておいて下さい。
やはり、会話はコミュニケーションですから、
相手の気持ちに配慮して伝える伝え方が好まれるのは
日本語でも英語でも一緒です。
是非意識してみて、こんな表現も
取り入れてみて下さいね!