今まで英語のようで英語じゃない単語って
たくさんお伝えしてきました。
今日は、また少し間違えやすい単語について
お伝えしたいと思います。
例えば「ジュース」という単語について。
ジュースって和製英語だと思った方はいますか?
・・・違います。
ジュースはれっきとした英語なんです。
ですので英語の”juice”は意味がきちんと通じる単語
ですね。
でも、実は日本語と英語の「ジュース」では微妙に意味が違うんです。
どう違うのでしょうか?
例えば、こんな会話の中ではっきりする言葉です。
良子さんは喉が渇いたのでカフェに入りました。
冷たい炭酸のジュースが飲みたいとします。
ウェイター:What would you like to drink?
良子さん:What kind of juice do you have?
ウェイター:We only have orange.
良子さん:You don’t have coke?
ウェイター:Coke? Yes, we DO have coke.
良子さん:???
こんな場合、混乱してしまいますね。
ウェイターは「オレンジジュースしかない」と言いながらも
「コーラもあるよ」と言っています。
では、なぜ「コーラとオレンジジュースがあるよ」と
言ってくれなかったのでしょうか?
その原因は英語と日本語の意味の違いにあります。
本来、英語で “juice” とは「果汁、野菜の汁、肉汁」ですが、
他にも英英辞典によると、
”a drink made from fruit or vegetable juice”
→「果物もしくは野菜から作られたジュース」
という意味があります。
果汁を使ったフルーツジュースや野菜ジュースしか、
本来的には“juice” と呼ばないんです。
でも、日本ではオレンジジュースはもちろん、
コーラ、ジンジャーエ―ル、カルピスなんかもひっくるめて
「ジュース」と読んだりします。
良子さんはその意味で「どんなジュースがありますか?」と
聞いたのに、ウェイターは「どんなフルーツジュースがありますか?」と
理解したので「オレンジだけです」という答えになってしまったんです。
では、コーラやジンジャーエールは英語では何て呼ばれるんでしょう?
これらは炭酸飲料なので「発泡性の」という意味の
“fizzy” を使って “fizzy drink” と呼ばれます。
また “soft drink” と呼ばれることも多いです。
でも、ここで注意しないといけないのは、
日本の「ソフトドリンク」にはコーラやジンジャーエールだけでなく、
コーヒーや紅茶、お茶が含まれていることが多いですが、
ある一部の英語圏ではこれらが “soft drink” に含まれることは
ほとんどありません。
なので、ドリンクメニューには “soft drinks”、”juice”、
”coffee”、”tea” と、分けて書かれているか、もしくは全部ひっくるめて
“non-alcoholic drinks” と表記されることもあります。
◆もう一つ要注意な「サイダー」と“cider” の違い
日本では三ツ矢サイダーやキリンレモンのような飲み物を
「サイダー」と呼びますが、これもこのままだと英語では通じません。
「サイダー」は通じないというよりも、”cider” と注文すると全く違うものが出てきたり
するのです。
英語の “cider” とは、
”an alcoholic drink made from fermented apple juice”
→「発酵したりんごの果汁から作られたアルコールドリンク」
なんです。
発酵させたリンゴ果汁から作られた「お酒」になってしまいました。
日本では「シードル」と呼ばれたりしますよね。
“cider” にはリンゴの他にも洋梨などを使ったものもありますが、
結局はお酒なので注意して下さい。
日本の「サイダー」を期待して、海外のレストランで
“cider” を注文してしまうと、
代わりにお酒が出てきてしまうので要注意です。