ロバート・カジワラさん IWJインタビュー | 群青

ロバート・カジワラさん IWJインタビュー

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マスコミには出てきませんが、この2019年1月14日インタビュー(和訳)は、米国大統領宛の辺野古基地・電子署名を起こされたロバート・フジワラさんのお考えを知る貴重なものだと思います。
以下、どうぞ。

 


動画は、2018年12月時点のものです

 

IWJの質問その1
 最初に、ロバートさんは沖縄にルーツを持っているとうかがっています。父祖の地への想いと、この請願署名運動の動機について教えてください。


(以下、質問の答えに相当する部分の日本語訳)

 私はウチナンチュー4世、つまり沖縄人4世です。ハワイ在住です。沖縄との関わりについては、ハワイのウチナンチュー・コミュニティーの結束は非常に強く、小さいときからウチナンチュー・コミュニティーの一員でした。私はハワイで4世代目になります。

 祖父母は、ハワイのウチナンチュー・フェスティバルなどのイベントにいつも連れて行ってくれました。私の偉大な祖父母は中城村字泊出身です。祖父がハワイに移住したのは1907年でした。日本が沖縄を併合して沖縄はすべてを失い非常に貧しくなったからです。祖父はハワイへ移住する機会を得て、より良い生活を手に入れ沖縄の家族に仕送りをしようと考えたのです。祖母も中城村字泊の出身です。後に祖父の後を追ってハワイへ渡りました。

 祖父母も父母も、子どもの頃、私にウチナンチューの文化とアイデンティティについて、いつも語ってくれました。後年、ハワイ大学の沖縄研究センターでウチナンチューの文化と歴史を学びました。ですから、私は常に沖縄の歴史と文化に関心を寄せています。

 昨年は、中城村の海外移住者の子孫のための研修プログラムに参加し沖縄の歴史と文化と言語を学びました。研修を終了して、ハワイと沖縄の間の文化交流大使になりました。沖縄の歴史と文化を学び、独立国家だった琉球がいかに日本の侵略を受けてきたかを知りました。

 1879年に沖縄は日本に併合され、1609年には薩摩の侵攻を受けています。私は琉球の輝かしい過去を知っています。日本人がさまざまにウチナンチューを抑圧してきたことも知っています。また1945年以降の軍事の歴史も知っています。ここ数年は、辺野古の状況を詳しくフォローしてきました。とても懸念しています。沖縄にいるときには、辺野古に出向いて抗議行動に参加しました。私は抗議行動を行っている人々を大変尊敬しています。とりわけ、年長の抗議者たちは、長い間多くの犠牲を払って沖縄を守ろうとしてきました。

 こうした理由で、沖縄の人々、とりわけ辺野古で抗議行動する人々を助け、大浦湾とその環境を守る請願署名運動を始めたのです。私は安倍晋三首相の指導する日本政府をまったく信用していません。安倍首相は多くの犯罪、非合法な行動を沖縄の人々に対して行ってきました。とりわけ、民主的に選ばれた沖縄県政府に対してです。日本政府は沖縄県の言うことにまったく耳を貸しません。日本政府は工事の日程を強硬に沖縄の人々に押しつけてくるだけです。これは民主主義ではありません。

 私の意見では、安倍首相は民主的なリーダーではありません。犯罪者であり独裁者だと思います。安倍首相が日本の民主主義と沖縄の環境を破壊する前に、ただちに日本の人々は安倍首相を権力の座から引きずり降ろしてほしいと思います。


IWJの質問その2
 署名数は加速的に増え、1月11日現在、206,944筆に到達しました。これは主にブライアン・メイ氏のようなビッグネームやローラさんのようなスターが署名を呼びかけてくれたおかげです。しかし、世界の多くの人々は、この辺野古新基地建設問題について知らないと思います。言い換えれば、この問題を世界が知れば、その不合理も広く認識されるでしょう。あなたはこの問題を世界に可視化する条件を作りました。この署名の数とその意味についてどのようにお考えですか。


ロバート・カジワラさんの回答その2
 20万筆を超える署名が集まって嬉しいですが、埋め立てはまだ止まっていません。ですから最終的には工事を止めることができるように、できるだけ多くの署名を集めようと考えています。特に、多くの沖縄人はインターネットを使っていないので、まだ署名していません。さらに、米国の一般市民は、まだほとんどが、この問題に気づいていません。ですから、一人でも多くの米国人が請願書に署名してくれることを心から望みます。それが米国政府への圧力になって建設中止に追い込むことができるだろうからです。


IWJの質問その3
 カジワラさんは、請願書で基地建設反対の理由に大浦湾の生態系を挙げています。この点にはもちろん賛成です。世界の幅広い支持を得たのもこれが理由でしょう。それだけでなく、辺野古新基地の建設は地域の生態系を破壊するばかりか、将来、海外の人々の日常生活のための社会システムにも害をなす可能性があります。事実、ベトナム戦争では、嘉手納基地から飛び立ったB52が北部の爆撃を行い、三沢基地から飛び立ったF16戦闘機が、湾岸戦争でもイラク戦争でもバクダッドの上空に飛来しました。軍事基地は大量殺戮システムの重要な一部です。ハワード・ジンが述べているように、良い戦争は存在しません。したがって、反基地運動は反戦運動と密接に関連すべきです。軍事基地と戦争との関連についてお考えをお聞かせください。


ロバート・カジワラさんの回答その3
 はい、そのとおりです。環境は辺野古基地反対の重要な理由の一つですが、戦争や軍国主義への嫌悪など、他にも多くの理由があります。はっきり思うのは、外国の軍事基地があってもだれも安全ではないということです。それどころか、実際には市民を危険に晒すのです。外国の軍事基地は、ちょうど、昨年ハワイであったミサイル警報の誤報のように、地域の市民を米国の敵の標的にします。こうした軍事基地はアジアの緊張を高めます。米国も日本も基地を撤廃して、中国と北朝鮮と平和で友好的な関係を築き上げるべきです。さらにまた、米軍基地は、女性や子供に対する暴力犯罪など、沖縄市民に対する多くの犯罪の原因となっています。それだけではありません。軍用機が沖縄で頻繁に事故を起こし、沖縄市民を危険に晒しています。ですから、沖縄の軍事基地は何重にも極めて危険なのです。私は沖縄の全基地が閉鎖されることを望みます。



●告知・東京でのロバート・フジワラさん等講演 2月20日

 

 


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