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同レポートによれば、「ダークネット」と呼ばれる、あるデバイスが、本来の接続先ではないはずのIPアドレスに対して通信を試みる、いわば“通常ではありえない通信(攻撃の前段に行われるチェックの可能性が高い)”の内容を精査したところ、IoT機器に関連したものが多いことが分かりました。
IoT機器が狙われると、一体どうなるのでしょうか。実はこうした攻撃の代表例こそ、昨今多発している「DDoS攻撃(Distributed Denial of Service Attack)」です。DDoSとは、複数の機器が、同時に特定の攻撃対象に接続要求を行うことで、攻撃対象のサーバやWebサービスの容量をパンクさせ、ダウンさせるもの。簡単なたとえで言えば、大量のPCから1件のWebページを同時に開き、“F5(更新)”ボタンを押しまくるようなものですね。IoT機器は、単体で見れば非力ながら、同一仕様のものが大量にインターネットにつながっている場合があります。そのため、一度に多くのデバイスを使って行うDDoS攻撃のツールとしては最適なのです。
通信事業者大手のIIJが毎月発行している観測レポートでも、DDoSが引き続き行われている様子を確認できます。また、同レポートでは、「国内の多数のIoT機器が、攻撃に利用されているかもしれない」とも推測されています。
IoT機器への攻撃は、大きく分けて「(複数の危機に共通で設定されていることが多い)初期パスワードを利用するタイプ」「脆弱性を利用するタイプ」「“隠れた入口”を利用するタイプ」の3つです。そのため、初期パスワードは極力、速やかに変更し、使い回さず独自のものを設定しておくべきです。また、脆弱性に関しては、アップデートが発表されるたび、できるだけ早く適用することを心掛けてください。特に家庭用の機器でいえば、「Webカメラ」や「ブロードバンドルーター」などが要注意です。
そして、ユーザーにとって最大の問題は「“隠れた入口”を利用するタイプ」でしょう。
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