国の天然記念物でかつては能登地方で野生に生息したトキについて学んでもらおうと、日本中国朱鷺保護協会の村本義雄名誉会長（羽咋市上中山町）が十九日、同市千路町のとき保育園を訪れた。

　ゼロ～五歳の園児五十四人が耳を傾けた。村本さんは、実物大のトキの模型のほか、卵やふんなどを持参した。顔が赤いこと、羽が美しいことを紹介。かつては、羽咋に二十羽いたが、絶滅してしまった歴史を語った。

　録音されたトキの鳴き声を聞かせ、園児にまねをするよう促すと、みんなで口々に「カー」と声を上げ、村本さんは「上手だね」と感心していた。「トキを大事にしたい人？」と問い掛けると、「はーい」と手を挙げていた。

　近くの邑知潟でコハクチョウが越冬していることから、保護活動の説明もした。　（林修史）