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【大相撲】

玉鷲、玉の海墓前にV報告 「感謝の気持ち伝えたかった」

2019年2月18日 紙面から

玉の海の墓前に初優勝を報告する玉鷲=愛知県蒲郡市の天桂院で(志村拓撮影)

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 大相撲初場所で初優勝した関脇玉鷲(34)=片男波=が17日、愛知県蒲郡市の天桂院を訪れ、同市出身の元横綱玉の海の墓前に優勝を報告した。現役のまま、病のため27歳で急逝した先輩以来、同部屋として48年ぶりの賜杯は、大関とりの起点。「またいい報告に来たい」と誓った。

 昨年の名古屋場所前以来、2度目の“対面”は優勝力士同士、感無量の時間だった。玉鷲は、玉の海が眠る墓を掃除して手を合わせ、初場所の初優勝を静かに報告した。

 「自分の部屋の横綱ですから。少しでも感謝、お礼の気持ちを伝えたかった。元気でいたら、記録が全部変わってたかもしれない」

 初場所は勝負どころで、尊敬する亡き横綱が背中を押してくれた。12日目、14度目の挑戦で初めて横綱白鵬を撃破した一番を、墓参りに連れてきた師匠の片男波親方(元関脇玉春日)が振り返った。玉の海は土俵際で弓なりになって粘り、お客さんの顔が見えたという逸話を挙げて「(玉鷲は)普段は残さないので、重なりました」

 先輩横綱は1971年名古屋場所で6度目の優勝を果たしたが、同年10月11日、肺血栓などで27歳でこの世を去った。そこから48年、玉鷲が重い歴史の扉をこじ開けた。そして春場所、大関とりへ足場を固める。

 「またいい報告に来たいから、力をちょっとでも借りてね」。次は大関昇進を手土産にする。 (志村拓)

 

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