ちゃっちゃとやって帰りたい
パッと見普通だが、魔物が潜んでいるんだぜ
結局来ちゃった姫路城。ここまでの道中辛かった。
地下鉄で僕の隣に座っていた女の人が魔物を見て驚いていた。 それを一緒にいた男性に伝えようとしていたが、男性はバカッ! あんまりそっち見るな。みたいな会話をしてたけど、全部 聞こえていたんだよ。
分かってる。こんなの持って歩いている人に近づきたくないのは 僕だって同じだ。分かってるけど、公共事業なんだ。
もう早いところ写真を撮って帰りたい。こたつでココアを飲んでたい。人目に付かないように写真を撮る。ほらほら、姫路城がシメジ城にー!うわ―ビックリだー!!はぁ…
意外なことに大人気
もういいか、最後に一枚撮って帰ろう。
僕が写真を撮りたい所はやっぱり他の人も撮りたい所。 セッティングするうちに他の人が記念撮影しようとしてる。 あー、邪魔になる。すぐに片付けますんで、ごめんなさい。
と思ったら、シメジ城に対して人が集まる。
「えー何?シメジ城?あー!」
何だと見て、シメジと確認、城と認識、ここはどこだと考えて、しばしの間があり笑いが起きる。
シメジ城と記念撮影
なんだこれは、なんなんだ。シメジ城が受け入れられている。
「あー、シメジ城か、上手い事言うなぁ」 「全部シメジや、凄い!」
良いのか!?シメジ城は良いもんなのか!?自分の中の認識が変わり、浮かれ出す。もうちょっと、ここにいようかな。
目立つだけあってすれ違う人みなこっちを見る。 みんな初めは頭の中にはてなが浮かぶが、勘のいい人が 「シメジ城だ」と発すると辺り一面納得の笑いに包まれる。 そのほのぼのとした空気が心地良い。
風で紙が飛ばされても誰かが直してくれる
来る人来る人こっちを見てはほほえみ、写真を撮り、褒めてくれる。こうなってくると完全に調子に乗ってしまう。
「なんだあれ?」と言っている人がいれば自ら「シメジ城です」と自己申告。ある程度ウケるだろうと自ら攻める。それでウケるんだからシメジ城凄い。
人生初のちやほや体験。気持ちよくてしょうがない。僕がもしアイドルとかだったなら、確実に天狗になってた事だろう。謙虚な芸能人はマジ凄い。人気は麻薬。
天国から地獄と思いきや
ノリにノった状態で、城の中も行けるんじゃないかと思い始める。
忍者に連れて行かれるお調子者
シメジ城を持ったまま入場券を買って入ってみる。おぉ、入れた。今の時代も意外と寛容、姫路城。
と思っていたら、忍者の格好した人が近づいてきた。姫路城の関係者だろう。
忍者「ちょっとこっち来てよ」
あ、怒られる。コレは怒られる。言われるままに付いていく
忍者「じゃあそこら辺で、写真撮らせて貰って良い?」
写真か!姫路城という文字をバックに撮りたかったそう。忍者さんもシメジ城をベタ褒めで、凄い凄いと言ってくれる。もうある意味姫路城公認シメジ城だ。
忍たま乱太郎にシメジ城ってあったから、多分シメジ城忍軍の一員。
もう恐れる物無く進んでいく。もちろん周りの人たちに 笑いを振りまき、写真を撮られながら進んでいく。
ついには姫路城内へ。築城当時からの内装の中にシメジ城が 忍び入る。まさか豊臣秀吉も自分がいたところにシメジ城が 来るとは思うまい。というベタな事を書いておく。
そしてシメジ城は天守閣へと登り詰める。 天守閣でも何枚かの記念撮影をお願いされ、天下は取ったとシメジ城は胸をなで下ろし、その一生に幕を引いた
キノコ狩り行って来たんかというくらいのシメジを抱えて帰りました。
どう見ても気持ち悪かったシメジ城。まさかあんなに人気になるとは。楽しかったし面白かった。出来たときは、こりゃあ駄目だと落ち込みましたが今となっちゃあそれも良い思い出です。終わりよければ全て良しを身を持って体験しました。
冷凍保存出来る事を教えて貰ったので余裕で保存出来るかと思いきや冷凍庫がいっぱいになるくらいあったので必死で食べてます。消化がよくないと言うことも聞いたのでいっぱい噛んで美味しく食べてます。