路地裏の古いメゾンから

愛しきかな乳がんと歩みしこの10年

先週、乳がんの定期検診を受けました。

10年前、ステージⅡaの乳がんと診断され、手術、抗ガン剤４クール、放射線25回、それに、５年間のホルモン療法をやりました。

手術前はわりと長かった髪。

まだ離婚前、この家に暮らしていた時です。

フォルもまだ４歳。今のくるみと同じだったんだね。

娘は中２。

息子は高３で、大学受験真っ最中。その後、私の髪がすっかり抜けるころ、北海道の人となりました。

ひと通りの治療を終えて、私はとても元気でした。
娘も、高校受験、大学受験と頑張りました。

娘が上京した春、元夫とは離婚。

ずっと待たせていた夫からのプロポーズを受け、私は再婚したのです。

このころ私は、ずっと、今の宝石店勤務でした。

式は２人だけでひっそりと。

そして、娘は青春を謳歌し、

大人になりました。

息子もいつのまにか、東京で会社員になりました。

娘、姪、今ではすっかり大人の女性です。

私と夫も、２人の時間を楽しみました。

金髪にして神輿を担いだ夫…

私はせっせとドカ弁を作りましたよ。

そして、今の家に越して来て、

この子が家族になりました。

でも、メリーは亡くなり、

最愛の父も亡くなりました。

だけど私は、相変わらず、夫とくるみと幸せに過ごしています。

乳がんになったけど、10年間、元気に暮らすことができました。
もし乳がんにならなくても、同じ10年を過ごしたと思います。
ずっと、幸せな乳がん患者でした。

明日、先週の検査の結果を聴きに行きます。どんな結果でも受け容れたいと思います。
どんな結果でも、またこの先の10年が変わることはない、と、思うのです。