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 安倍晋三首相は18日の衆院予算委員会で、トランプ米大統領を北朝鮮問題でノーベル平和賞候補に推薦したかを問われ、「ノーベル委員会は50年間、推薦者と被推薦者を明らかにしていない。この方針にのっとってコメントは控えたい」と述べた。

 立憲民主党玉木雄一郎代表の質問に答えた。

 首相はトランプ氏について、「北朝鮮の核・ミサイル問題に果断に対応し、歴史的な米朝首脳会談も行った。またその際、拉致問題について私の考え方を直接金正恩(キムジョンウン)委員長に伝えていただいた」と「実績」を強調した。

 玉木氏が首相が推薦したとの報道について「誤りなのか」と再度、事実関係を尋ねたが、首相は「事実でないと申し上げているのではない」と述べ、「ノーベル委員会の方針に従い、コメントは差し控える」と改めて述べるにとどめた。

 日本政府関係者によると、昨年6月の史上初の米朝首脳会談後、米側から「推薦してほしい」と打診を受けた。首相は昨秋ごろにノーベル賞関係者にトランプ氏を推薦したという。

 トランプ氏は15日の記者会見で、首相がノーベル賞関係者に送ったという5ページの推薦の書簡を首相から受け取った、と明らかにした。