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(鈴)南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏…。
・(赤ちゃんの泣き声)(克子)あっ!
(神部)産まれた!?よう頑張ったな タカ。
ほんまに よう頑張った。
はい。
(忠彦)これぞ まさに新しい生命の誕生…。
まんぷくラーメンの誕生や。
(一同)はあ?ひらめいた。 ひらめいたぞ!
(萬平)これは いいですね。
(福子)まんぷくラーメン。
(源 幸)わあ~!
(幸)きれい。
いよいよ ラーメン作りだ。
はい。
♪「丸まってる背中に もらい泣き」
♪「恥じだって一緒に」
♪「あなたとならトゥラッタッタ♪」
♪「飛行機雲ぼんやり眺む」
♪「心ここに在らず」
♪「年間トータル もししたら」
♪「付き合うあたしすごい?」
♪「とぼけてる眉毛に もらい笑い」
♪「照れだってなんだって」
♪「あなたとならトゥラッタッタ♪」
♪「頑固で面倒で 腹も立つけど」
♪「あなたの情熱は」
♪「あたしの誇りで自慢で覚悟なの」
♪「もらい泣き もらい笑い もらい怒り」
♪「もらいっ恥じ どんと来い!」
♪「晴天も曇天も霹靂も」
♪「さあ あなたとトゥラッタッタ♪」
本当に ごめんなさい。
(しのぶ)ええの ええの。しかたがない。
(アキラ)そうや。 萬平さんのラーメン作りを福ちゃんが手伝うのは当たり前なんや。
こんな しょうもない店手伝うてる場合とちゃうで。
しょうもない店とは何やの。痛っ! アイム ソーリーや。
自分の店やで。はい。
フフッ… 福ちゃん。
はい。
今月のお給金。 最後やからちょっと色つけといた。
ありがとうございます。
僕の小遣いから引かれてな。
痛っ。もう。うそや うそ。
これから毎日会われへんのは残念やけど頑張ってね。
応援してるから。はい。
時々 顔見してや。
はい。
せや…。
これ まんぷくラーメンの袋です。
(しのぶ)あ~!
こら ベリー グッドやな。ワクワクするわ。
ここからね 中が見えるんです。
(しのぶ)おお~!ほんまや。
すごい。福ちゃん ようやったな。
これは 萬平さんのアイデアです。
いや… 福ちゃんが支えてきたから萬平さん ここまでできたんや。
マスター。そうやね。
僕は 自分のことのようにうれしいわ…。
あんたが泣かいでも…。もうママさんも。
福ちゃん まんぷくラーメン出来たら僕 ぎょうさん買うたる。毎日 食ったるからな。
私もや。フフフ ありがとう。
頑張りや。
応援してるからね。
はい。
さてさて 載っかるかな…。
はいはい はいはい…。
これが ラーメン作りの一連の流れです。
まずは スープエキス。それから麺を作って縮れ麺にするために麺を こう 揉み込みます。
その次に麺を蒸してスープエキスをかける。
じょうろで。うん。
そして 陰干しした麺を油で揚げます。
最後に 冷まして袋詰め。
なるほど。
スープエキス作りは まんぷくラーメンをおいしくするための独自の方法ですから自分たちで作ります。企業秘密ですから。
そらそうやな。でも製麺は 効率を考えて池田商店街の松木製麺所に頼むことにしました。
餅は餅屋にいうことか。はい。麺作りは大変ですから。
作業は 全部ここで?
もちろん。裏の研究所と ここの台所とこの居間を使って作業します。
それで何千食も作るのか。いや~ えらいことになるな。
で ここからが本題です。
まんぷくラーメンを大量生産するためにはこの一連の工程を複数の人間が流れ作業で行わなければなりません。
うん。まず スープエキス作りから陰干しまでは最低2人は必要です。
私がやりますから あと1人。
麺を油で揚げる作業は僕が担当します。
最後に 冷まして袋詰め。
これは 子どもたちに手伝わせようと思ってるんですが…。
源と幸は 学校から帰ってきてで 晩ごはんを食べるまでしかできません。
そのあとは 僕が引き受けるよ。
信用組合の仕事が終わったらすぐに駆けつけて。
ありがとうございます。でも袋詰めは 1人じゃ無理でしょう。
う~ん… ということは私たち以外に あと2人。
僕が手伝います。(鈴)駄目よ 茂さんは。
仕事が終わったあとに。(鈴)大介が産まれたばかりなのよ。
(タカ)お父さんに構ってもらいたいわよね大ちゃん。
そらそうや。茂さんは無理やわ。
諦めろ。
はい…。
僕も手伝いたいけど自分の仕事があるしなあ。
私も タカの体調が戻るまではうちにいてやりたいし。
ごめんね 萬平おじちゃん。
いや 無理に言ってるわけじゃないんだ。そうそう。
(吉乃)私は 会社が終わってからなら大丈夫よ。 手伝えます。
ほんまに?ありがとう 吉乃ちゃん。
夕方になったら真一さんも来るから2人には 袋詰めを手伝ってもらおう。
はい。
となると 昼間の手伝いやね。
そう。
何!?
お母さん 手伝うてくれへん?私!?
お母さんしか残ってへんでしょ。残ってへんでしょって…。
私は 武士の娘ですよ。武士の娘が ラーメンを作るやなんて…。
そんなん 関係ない…。はい?
ありますよね。
せやけど おばあちゃんが手伝うてあげないとスープエキス作りから麺の陰干しまで全部 福子おばちゃんがやらないといけないのよ。
毎日 毎日 1人で。
それは大変や。 体壊すなあ。
忠彦さん。はい。
スープエキスは 私一人で作るからお母さんは 朝早くから来なくていいの。
どうか お願いします お義母さん。
お願い。
ここまで言われて手伝わへんの?
手伝いません。
おばあちゃん。おばあちゃん。
ええ…。
えっ…。
私は 何をすればいいの。
ちょっと待って。 まずは…。
麺をね こうやって揉み込んで縮れ麺にしていくの。
えっ こ… これ全部を!?
はい。
おばあちゃんは ちゃんと手伝ってるんやろうかね 大ちゃん。
ほんまに大丈夫なんかしら。
蒸し時間は7分。
こ… これ全部を!?
はあ…。
(岡)ほな 吉乃ちゃんは 社長のとこに?
手伝いに行くんや 毎日な。
(森本)ほいじゃあ もう映画は 一緒に見には…。
行けへんな。かわいそうに。
いや どっちかというと 喜劇や。ん?
それより問題は 萬平さんが お前らに手伝うてくれと頼まんかったことや。
ほうじゃ。何でや。
忘れられてたんやな。
やっぱり 喜劇や。フフフ だから言うたやろ。
ほいっと。
こうやって スープエキスをかけていく。これ全部に!?
うん。 目標は 一日400食。
よ… 400食! ああ…。あっ ああ…。
うん もういいだろう。
油で揚げる時の麺の水分量は 45%。
指で触って分かるの?
うわっ! ほんまに 麺を揚げてるわ!
2分で揚がります。もう どんどん作って下さい。
熱っ。ああっ!
見てる場合やないのよ お母さん。
え~。ほら。えっ えっ…。
よし。 はい 出来た。
福ちゃんたちの作業は 延々と続きました。
(源)持ってきたで。(幸)ありがとう。
3時になると 源ちゃんと さっちゃんが学校から帰ってきて 袋詰めを手伝います。
あっ 出来た。
(幸)これ。(源)ありがとう。
(吉乃)真一おじちゃん。
夕方になると真一さんと吉乃ちゃんがやって来て…。
あとは おじちゃんたちがやるよ。
源ちゃんも さっちゃんも ごはん食べてお風呂に入ったら すぐに寝るのよ。
(2人)はい。
お疲れのところ すいません。大丈夫。
よし。
あっ お母さんは もう帰ってええよ。
ああ…。
ああ 疲れた~。
ああ これを毎日やるやなんて…。
こんな日が1週間 2週間と続いていきました。
(世良)まんぷくラーメン。2週間で これだけ出来るとは大したもんや。
一日400袋ぐらい作って今 全部で大体 5,000袋。
5,000!(真一)福ちゃんが 一番頑張ってる。
朝から晩まで働きづめや。
大丈夫か 福ちゃん。私は 体だけは丈夫です。
無理すなよ。今な 大急百貨店にまんぷくラーメンを扱うてもらわれへんか交渉中や。
えっ 梅田のあそこですか?(世良)おお。
(真一)大阪一の老舗や。すごい!
8月中には発売したいと考えてるんやが大丈夫か 立花君。
ハハ… ああ まあ頑張ります。
ほな 問題は値段やな。
こんな所で立ち話もなんですから居間でどうぞ。 お茶いれますから。
これ 1袋なんぼにするつもりや。
僕は 10円ぐらいが いいかなと。
10円!? あほなこと ぬかすな!まんぷくラーメンは画期的な商品やぞ。
30円… いや 40円の価値はある。
確かに 10円は安すぎる。(世良)なあ。
でも 安いということが新しいラーメンの条件なんです。
うどん玉が6円ぐらいですから。(世良)うどん玉 買うてきたってな食えるようにするにはあれこれ時間かかるやろ。せやけど これは お湯かけるだけや。
時間も売っとんねや。
確かに 世良さんの言うことには一理ある。せやろ。
(真一)そしたら間をとって 20円は どうや。
主婦は 20円なら買うかな 福ちゃん。
(真一)福ちゃん!どうした 福子!
福子! 福子! 福子! 福子!
ちょっと 救急車を! 早く! 早く!電話 電話…。
福子!
どうしたんだ 福子… 福子!


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