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2019-02-17

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・山の中の高台を、巨岩やら池やらを残しながら切り拓く。
 道をつくり、上下の水道を施設し、電気をつなげる。
 簡単に一行や二行の文で書けてしまうことだけれど、
 それが、どれだけたいへんなことか。
 さらに、この生活基盤の上に家を建てて、家具を入れる。
 訪ねてくる人たちが快適に過ごせるように、
 世話をしたり料理をつくったり、洗濯やら掃除をする。
 山の中にホテルをつくるというのは、
 最低でもそれができていないと成り立たない。

 カートに乗って、細い道を通りながら、
 空と海と緑と風をぼんやり眺めていて思った。
 「思い切り夢のようなホテルを考えてごらん。
 なんでも実現してあげるから」と、
 ランプの中から出てくる魔法使いが言ってくれたとして、
 ぼくは、たいしたことは思いつかないなぁと。
 つまり、
 ぼくの想像するすばらしいホテルは、
 ここに現実にあるホテルよりも、
 ずっとたいしたことないものなんだなぁ、と。
 現実と夢では、夢のほうがいいに決まってると、
 ぼくらは無意識でそんなことを考えがちだ。
 それは、そういうこともたくさんありそうだけれど、
 逆のケースだっていくらでもあるというわけだ。

 ぼくは、いま味わっているこの現実のほうが、
 ぼくの描きそうな夢の想像図よりも、ずっと好きだなぁ。
 もちろん、ぼくはリゾートづくりの専門家でもないし、
 休みの時間をどんなふうに過ごすのがたのしいのか、
 考え抜いて生きてきたわけでもない。
 それにしても、ここをつくったプロフェッショナルと、
 ただ遊びにきてにこにこしているぼくらとの間の、
 差がすごすぎるなぁと思ってしまった。
 ま、考えてみたら、当たり前なんだけどね。
 シルク・ド・ソレイユのショーを観て、
 「これはおれには出来ないな」とか言ってるのと、
 同じようなことなんだものね。

 さて、夕方のうちにひとりで原稿を書いている。
 いつもは、夜中に書いてるものを。もうじき夕食だ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
乗組員一同、とにかく一日中笑ってます。いつも以上にね。


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