福井県敦賀市 | |||
80年間、灯台守が守った立石岬灯台 福井県内に15基建設された原子力発電所はすべて嶺南地方(敦賀市以西)に立地するが、このうちの7基が敦賀半島に集中している。その半島の先端・立石岬の高台には、1881(明治14)年7月20日に初めて点灯され、昨年120年目を迎えた「立石岬灯台」(敦賀市立石:たていし)が建っている。 この灯台、日本海側では角島灯台(山口県萩市)に次いで2番目に早く建設されたが、日本で初めて、日本人技師だけで設計・施工された洋式灯台だと言われている。1961(昭和36)年4月に無人になるまでの80年間は2人の職員が常駐していたそうで、建物はないが、今でも敷地内には官舎と事務所跡の空地が残っている。いまや、“灯台守(とうだいもり)”って言葉を知らない人が多いだろうが。 光源は、建設当初の石油ランプからアセチレンのガス灯を経て、現在は500ワットのハロゲン電球で、白い光が10秒ごとに光り、26万カンデラの明るさで約40km先まで照らしている。初点当時のレンズは、このアルバムの前回(晴明神社の関連)で紹介した敦賀市立博物館に保存されている。 ちょっとマニアックだが、この灯台、当初の名称が「立石岬灯台」で、1904年に「立石埼灯台」と改称、そして今年再び「立石岬灯台」に戻された。海図の表記などとの整合性をとるため、とされている。立石の集落から岬の先端に向かう途中に灯台への登り口を示す看板(右の写真)があるが、こちら方には約百年間使われてきた旧称の名残がまだ残っていた。 (2002-12-22) | | ▼立石の集落からこの看板のある登り口までは簡単に行けますが、これから先がかなりの上り坂。日頃の鍛え方が試されますゾ。 | |
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