元寇長門襲来説

普通に美味(2010/05/12)

■ 他地域の伝説 ■

□ 糸切餅

地域:滋賀県犬上郡多賀町多賀

出典: 滋賀Navi~滋賀の観光スポットと観光品のナビゲートの商品分野検索お菓子「糸切餅」より。


◆内容

糸切餅
多賀名物の代表といえば、この糸切餅 。
普通の餅の4倍ついたきめの細かいこしあん入りです。その昔、二度にわたる蒙古襲来を台風によってまぬがれました。 平和が甦ったことを喜んだ里人はおだんごを作り、蒙古軍の旗印でらる赤青三筋の線を書き、これを弓のつるで切って御神前におそなえしました。これが今の糸切餅の始まりです。
三味線の糸で餅を切るのは刃物を使わず悪霊を断ち切る、即ち平和を意味しています。何気ない模様にもきちんと意味があるものなんですね。

多賀大社と糸切餅(2009年9月探訪)
多賀大社多賀大社。滋賀県犬上郡多賀町多賀に所在。『古事記』にすでに名前の見える古社という。祭神は伊勢神宮の親神として知られる伊邪那岐命・伊邪那美命の2柱。2009年9月撮影。
糸切餅門前町で土産として販売されている糸切餅。莚寿堂にて試食、撮影。中央に赤、左右に青の3本の線が描かれる。店内には蒙古襲来の展示あり。

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◆コメント

「旗印でらる」は原文ママ。滋賀県犬上郡多賀町にある多賀大社門前で売られている「糸切餅」にまつわる伝説。 「滋賀Navi」は滋賀県商工会連合会が作っている滋賀県の観光と土産物を紹介するサイト。多賀大社は旧官幣大社、『古事記』に「伊邪那岐大神は淡海の多賀に坐す」という古社という。

糸切餅の販売店には、莚寿堂本舗多賀や、ひしやなどがある。なお、多賀大社公式サイトならびに境内で販売している『多賀大社由緒略記』(2006多賀大社)には、糸切餅に関する記述はない。また、手元の大倉隆二『「蒙古襲来絵詞」を読む』(海鳥社2007)で絵の部分を一通り確認したが、管見の限り蒙古軍の旗に糸切餅のような「赤青三筋の線」は見つけられなかった。

また、莚寿堂本舗店内で読むことができる「近江昔ばなし―糸切餅のお話し」には「蒙古軍の戦利品が埋められて居ると云う船塚が今もお多賀さんの森にある」とあるが、あいにく探すことができなかった。

なお、和歌山県和歌山市本脇の射箭頭(いやと)八幡神社前で、江戸時代に売られていたという「糸切餅」もある。こちらは神功皇后と武内宿禰に関する伝説である。(※1)

※1:
和歌山社会経済研究所研究員レポート:亀位匡宏「本脇糸切餅」

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◆参考


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□他地域の伝説□

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