【競馬・ボート・競輪】[競馬]ダイヤモンドS 岩田「楽勝でした」 ユーキャン重賞初V2019年2月17日 紙面から
「第69回ダイヤモンドS」(GIII・16日・東京・芝3400メートル)は中団を進んだ単勝1番人気のユーキャンスマイルが、直線内から伸びて抜け出し、重賞初勝利を飾った。岩田康誠騎手(44)、友道康夫調教師(55)はともに同レース初勝利。逃げ粘ったサンデームーティエが2着、カフェブリッツが3着に入った。 ユーキャンスマイルが瞬発力の違いを見せつけた。道中後方待機から、繰り出した決め手はメンバー中最速の上がり3F33秒4。直線では内を縫うように進出し、残り200メートル過ぎに先頭に立つと、後続に2馬身半差をつけての完勝劇だった。今回が初騎乗だった岩田は「行き出してからすごい脚を使ってくれた。(直線は)どこの進路でも突き抜けそうだった。楽勝でしたね。こういう距離で楽しみな存在だと思います」と瞬発力を絶賛した。 昨夏に2200メートルの条件戦を勝ち上がった後、菊花賞3着、前走は3000メートルの万葉Sで2着と長距離で頭角を現した。友道師は「右後脚の弱さが解消し、右にもたれる面が矯正できたことが大きい」と成長の要因を明かす。 今後目指すは春の盾。「天皇賞・春(GI・4月28日・京都・芝3200メートル)に直行します。スタミナはある馬だし、次が楽しみ。このまま成長していってほしい」と同師。長距離路線に生まれた新星が、意気揚々とGIに向かう。 (高橋知子) ◆2着ムーティエ 定年の師へ激走定年引退を今月いっぱいに控え、ここが最後の重賞出走だった谷原師のサンデームーティエが8番人気ながらも2着に逃げ粘った。同師は「ほら言ったろ。出遅れてもハナに行けばしぶといんだよ。久しぶりに声が出た。最後の重賞でこれだけやってくれて納得。うれしいよ。言うことないよ」。勝ったかのような笑顔だった。江田照は「調教師が最後だからね。自分の競馬の形は作れたよ。勝った馬との決め手の差が違いすぎて、並ぶ間もなく行かれちゃった。でもそこからじわじわ差し返してくるところもあった。いやあ、走っちゃったよ」と驚きつつも悔しそうだった。 <ユーキャンスマイル> ▽牡4歳・鹿毛▽父キングカメハメハ、母ムードインディゴ(母の父ダンスインザダーク)▽馬主・金子真人ホールディングス(株)▽生産者・北海道安平町 ノーザンファーム▽戦績・10戦4勝、重賞は19年ダイヤモンドS・GIII(1着賞金4100万円)の1勝▽総収得賞金・1億2027万2000円▽友道康夫調教師、岩田康誠騎手ともに初勝利。
|