【スポーツ】[競泳]萩野に異変! 原因不明で400メートル個人メドレー決勝棄権2019年2月17日 紙面から ◇コナミオープン<第1日>競泳のコナミオープン第1日は16日、千葉県習志野市の千葉県国際総合水泳場で行われ、男子400メートル個人メドレーは2016年リオデジャネイロ五輪銅メダルの瀬戸大也(24)=ANA=が4分10秒03で制した。女子400メートル個人メドレーは大橋悠依(23)=イトマン東進=が4分37秒36で優勝。白血病を公表した池江璃花子(18)=ルネサンス=が出場予定だった女子100メートルバタフライは相馬あい(21)=中京大=が1位だった。 リオデジャネイロ五輪の競泳男子400メートル個人メドレー金メダリストの萩野公介(24)=ブリヂストン=が16日、アクシデントに見舞われた。コナミオープンの同種目では予選を4分23秒66の全体7位で泳いだものの、原因不明の不調により決勝を棄権した。今後が心配される。 五輪連覇を目指す「水の怪物」の面影はどこにもなかった。予選とはいえ自己ベストの4分6秒05から大きく遅れるタイムだけではなく、ラスト50メートルの自由形でパタリと脚が止まる失速ぶり。プールから上がった萩野の目はうつろで、ショックからか、いつもは受ける取材をキャンセルし、無言で引き揚げた。全体7番手で進出が決まっていた決勝も棄権した。 平井伯昌コーチ(55)は「体調面なのかメンタルなのか、本人も分からないと言っていた」と説明。予選後の萩野の様子について「(午後)1時ぐらいまでずっと寝ていて、食事もしていなかった。とてもじゃないが、決勝を泳げる状態ではなかった」と明かした。レース直後は寒気による手の震えも訴えていたという。最終的には平井コーチの勧めもあり、病院へ向かったと見られる。 17日は200メートル個人メドレーにエントリーしているが、平井コーチは「出るとは考えにくい」と欠場を示唆した。それだけではない。大会後の19日にはスペイン・シエラネバダでの高地合宿に出発する予定だったが「私の中では白紙で考えている」と同コーチ。そうなると、世界選手権(7月、韓国・光州)の代表選考会となる4月の日本選手権への影響は必至だ。 平井コーチは最近の萩野について「練習がうまくいっても大会の週になると調子が急に落ちたり、試合の会場に入ると急に様子が変わることも見受けられる」と明かす。原因は身体面の不調なのか、精神面なのか、それともその両面なのか。日本のエースがもがき苦しんでいる。 (川村庸介)
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