【コラム 撃戦記】一度「終わった」男が挑む集大成2019年2月17日 紙面から
ボクシングのIBF世界スーパーライト級4位近藤明広(33)=一力=が18日、東京・後楽園ホールで同級7位アピヌン・コーンソーン(24)=タイ=と挑戦者決定戦を行う。近藤はアマ43戦のキャリアがあり、東洋大ではロンドン五輪ミドル級金メダリストの村田諒太(帝拳)と同期。村田より先に日東ジムからプロデビューした。ライト級で全日本新人王、日本王者と順当にタイトルを獲得。一力ジムに移籍後の2017年11月には米国でIBF世界スーパーライト級王座決定戦に挑んだが失敗。近藤は「日本では難しいし米国で2回目は無い。これで人生は終わったと思っていた。それがIBF関係者から『もう一度チャンスを作るから』と言われて」と続投を決めた。「今回は日本。ここは負けられない」と近藤。アピヌンは14勝(11KO)無敗の強打者だが、ディフェンスが持ち味の近藤は前回の負けを糧に基本に返ってワンツーを徹底強化してパンチに工夫を凝らした。勝てば王者イバン・バランチェク(ベラルーシ)のWBSSトーナメント後の秋頃になる。近藤は「今度こそ負けたら引退ですから」と人生の集大成を賭けて挑む。 (山崎照朝)
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