楽天のドラフト6位・渡辺佳明内野手(22)=明大=が16日、ロッテとの練習試合(金武)で右翼席へ『プロ初アーチ』。チーム唯一の得点をたたき出した。
「一塁を回ったとこで入ったのが分かった。どんなスピードで走ればいいか戸惑っちゃった。久しぶりすぎて」と満面の笑み。明大4年秋に東京六大学リーグの首位打者を獲得しているヒットメーカーだが、本塁打は横浜高3年時に練習試合で打って以来。大学時代は練習試合でも打ったことがなかったという。
追い込まれてから外角へのシュートが3球続いた後、内角に来たスライダーを仕留めた。「うまく体が反応してくれた」。アマ時代は長打は狙っていなかったが「金森コーチにボールの内側を強くたたく打ち方を教わっているし、プロの球に負けないように、強く振る意識を持っているのがホームランにつながったのかも」とキャンプで進化したようだ。
祖父は横浜高元監督で甲子園通算51勝の渡辺元智さん(74)。久米島の1次キャンプには家族で見に来てくれた。戻ってきたホームランボールを手にした孫は「おじいちゃんにはこれじゃなく、シーズンで打った時に渡します」。公式戦での一発を誓った。 (竹村和佳子)