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舞台・背景
人類は宇宙に進出し「アジア王族同盟(A・R・A)」と「アメリカ=シマヅ帝国(アメシマヅ)」がシリウス星系をめぐる「星系戦争」の真っ最中である。本作はこの「星系戦争」と両国の「超生体兵器」を中心に展開される。
登場人物
登場人物は物語上で重要と思われる人物のみ抜粋。
ジュリエッタ・アルマンド・コムラ
本作の主人公。第4市民の元孤児である。第4市民時代に迫害を受けていたと思われ、他の人間と同様に扱ってくれた翔姫訓練生のメンバーを家族のように慕っていた。練習艦ドラコニア襲撃後は第44ローマ王室戦時特殊戦闘団、A中隊・第3小隊の所属になり、2等翔姫に昇進した。戦闘力は訓練生そのもので他のA中隊のメンバーには遠く及ばない模様。
ラザニア
ジュリエッタの中にいるもう1つの人格。並外れた戦闘力を持っており第44ローマ王室戦時特殊戦闘団においてもエースに位置付けられるほどである。かなりの自信家な上に知能はあまり高くなく、思慮に欠けた行動が目立つ。コゼットに性的な意味合いを含めて特別な感情を抱いており、同じものを感じるキャロルにも懐いている。記憶を失っており、自分の正体はおろか名前すら思い出せなくなっている。ラザニアはキャロルに名付けられた名前である。
コゼット・グレゴール
ジュリエッタとともに訓練生として練習艦ドラコニアに居た少女。任務のために身分を偽っていたが実際は訓練生ではなく「ジュリエッタをあらゆる危機から守る」という任務についていたことが明かされる。本来の階級は「翔姫大隊上級指導姫」であり、現在登場している人物の中で最高位になる。一方で任務とは無関係にジュリエッタに恋愛感情を持っていたことをジュリエッタ自身に明かしている。
練習艦ドラコニアが襲撃された際にテムガゼルによってアメシマヅに拉致される。拉致後は自分の名前すら分からないほどに記憶を失ったためテムガゼルは「ユーニャウト」と名乗らせている。記憶を失った後はテムガゼルに忠誠を誓っており、アメシマヅ側につくことになった。
キャロル・サリバン
A中隊・本部小隊に所属するコゼットと見た目がそっくりな少女。階級は1等翔姫。ジュリエッタとラザニアの両方がコゼットと同じ何かを感じており、単なる他人の空似ではないことが示唆されている。名前を忘れてしまったラザニアに名前を与えたが、ラザニアは嫌いな食べ物である。手を握ってきたジュリエッタを投げ飛ばすなど暴力的な一面が目立ち、コミュニケーション能力にも難がある。
クロウ・ミクリヤ
巨大軍事企業「ミクリヤ武力保障公司」の御曹司であり、「第44ローマ王室戦時特殊戦闘団」を率いている。確定ではないがラザニアの正体を知っていると思われるような発言がある。ラザニアは彼が自身を軍事力として利用する他にそれ以上の何かを企んでいるのではないかと感じているようである。
テムガゼル
練習艦ドラコニアを襲撃した戦鬼。訓練翔姫装備だったとはいえ、ラザニアとコゼットを打ち倒しコゼットをアメシマヅへと拉致した。練習艦ドラコニア襲撃後に「禍牙頭」と入れ替わる形で「隼鬼衆十殺」に加わる。「時間操作」の能力を使用でき、ラザニアはこの能力に不意を打たれて敗れることになった。何らかの部族の出身であり、掟のため常に面を装着しているため素顔は明かされていない。
超生体兵器
「アジア王族同盟」と「アメリカ=シマヅ帝国」はそれぞれ同音の「超生体兵器」を持つ。
国 | 兵器 |
アジア王族同盟 | 翔姫・戦姫 |
アメリカ=シマヅ帝国 | 翔鬼・戦鬼 |
翔姫
A・R・Aでは「銀河皇国」に加入して得た技術を用いて「翔姫」の開発を進めている。銀河皇国の詳細は現状不明。
翔姫は兵器として極めて優秀とされ、他の兵器は翔姫の出現以降は廃れていったとされている。一方で人間を改造している上に実戦投入できるレベルに達する人間は一握りとされているため量産は困難である。
ジュリエッタが所属していた訓練翔姫中隊では実戦投入できるのは10%とされ、生き残るのはその中で5%とされている。
また、翔姫は敵国であるアメシマヅでも戦力として重要視されてるようであり、アメシマヅに捕まった翔姫は洗脳と再教育の末に利用されることになる。
人が翔姫になることは「姫化」または「翔姫化」と言われ、翔姫化した人は30倍ほどの大きさに巨大化する。姫化している間は人は「姫糸」という物質に包まれており、多少のダメージは一定時間で回復する模様。
戦姫
翔姫の中でも極一部しかなれない上位姫。ラザニアの戦闘力はそれに匹敵するとされている。
翔鬼
アメシマヅの生体兵器。製造方法は現状不明。
戦鬼
アメシマヅの生体兵器の上位鬼。テムガゼルが「時間操作」の能力を有していたことから他の戦鬼もそれぞれ固有の能力があると思われる。
第44ローマ王室戦時特殊戦闘団
巨大軍事企業「ミクリヤ武力保障公司」が王室から運用を委託されている戦闘団。通称として「戦闘団(ラグルッバメント)」「44団」「ミクリヤ戦闘団」がある。ジュリエッタが所属することになるA中隊は他の特殊戦闘団と比べて特に戦果をあげている模様。
専用姫装
翔姫・戦姫は専用の姫装を持っている場合があり、それぞれ固有の能力を持っている。現在明かされているのはメリルマローダーの「薔薇の蕾(ローズバッド)」のみであるが、メリルマローダーによってA中隊のメンバーは全員所持していることを明かされている。
隼鬼衆十殺
アメシマヅでは隼鬼衆という階級があり、大尉より上の位置にあたる。現在明かされているのは第三殺戦鬼「麓波羅(ろくはら)」と第四殺戦鬼「禍牙頭(まがず)」の2人である。禍牙頭はある失態を犯したため自害し、入れ替わる形で「テムガゼル」が加入した。