文系でもわかる「新元号発表の遅れ」が厄介な理由。「平成36年まで有効」な免許証を前に考える
2019.02.15
柳井政和
元号の発表の遅れで、IT業界の人々が不満を述べている
元号が発表される、されないで揉めている。「別に困らないし……」という人も少なくないかもしれないが、IT業界では、様々な非難の声が出ている。 「ギリギリに発表されても困る。前倒しで発表して欲しい」 「そもそも、この機会に、元号を使うのをやめて欲しい。元号ではなく西暦のみにして欲しい」 「むきーっ!!(声にならない叫び)」 なぜ、そんなにカリカリしているのだろうと思う人も多いかもしれない。「たかがカレンダーの表記が変わるだけだろう」と。カレンダーを印刷している会社ならともかく、コンピュータは印刷したものを廃棄しなくてもよいのだから、問題ないだろうと。 確かに、コンピュータのプログラムやデータは、印刷したカレンダーと違って書き換えることが可能だ。しかし、それにもコストがかかる。目に見えないものではあるが、それを作って、きちんと動かすには人件費がかかるのだ。
免許更新で「平成36年まで有効」の運転免許証を渡された
筆者は、柳井政和という名前で、横浜でクロノス・クラウン合同会社という小さな会社の代表をしている。普段は、ゲームやアプリを作ったり、技術書やマンガや小説を書いたりしている(近著小説:「レトロゲームファクトリー」新潮社)。 そんな私だが、2月に誕生日を迎える。そこで、二俣川の運転免許センターに行った。人が多そうな月曜日を避けて火曜日の午前中に行き、午後一で免許を更新してきた。 すると、新しい免許証に「平成36年○月○日まで有効」と書いてあったのである。 免許証を渡される際に「次の元号は分からないから、平成36年と印字しています。でも、問題ありません。適宜、頭の中で新しい年号に読み換えてください」と言われた。つまり、様々な場面で、この読み換えが発生するわけである。 その話を聞いただけで、IT技術者は嫌な想像をしてしまうのだ。 “データベースによっては、元号で年を管理しているところもあるだろうなあ。そのデータの中に、同じ時期を表す、旧元号と新元号の表記が混在することになるなあ……。” 過去に、昭和から平成への改元があった。想像してみてほしい。その数年後に「昭和70年と平成7年が混在して書かれている帳簿がある」と。何かミスが起きそうではないか。どちらの年も、西暦なら1995年だ。できれば西暦で統一した方がミスがない。普通の感覚なら、そうなると思う。 たとえば「みずほ銀行」では、新システム移行に伴い、通帳の取引年月日の表記を、和暦から西暦へ変更している(参照:みずほ銀行FAQ 通帳の「お取引内容欄」の表記が従来と異なる)。どこかで切り替えた方が、今後のコストを考えるとよいからだ。自分の財布からお金が出るのは、誰でも嫌なのは当然だ。 「それぐらいの手間はかけろよ」と思う人もいるかもしれない。しかし、個人の話でも、改元の度に手続きが発生したら面倒だろう。「改元の度に、引っ越しのように、行政手続きや、銀行、水道、電気などの手続きをしてください」そう言われれば、うんざりするはずだ。
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