ロッテのドラ１・藤原“ケチャドバ”　初安打から一気に猛打ショー

　期待の新星がついに大暴れだ。ロッテのドラフト１位・藤原恭大外野手（１８）＝大阪桐蔭高＝が１４日、対国内球団デビュー戦となった中日との練習試合（北谷）に「１番・中堅」でフル出場。“猛打ショー”となる３安打２打点で大器の片りんを見せつけた。

　初回の第１打席は左腕・笠原の前に空振り三振。「完全な振り遅れ」という直後だった。井上から「タイミングを早くとれ」と耳打ちされると見事な修正能力を発揮した。３回先頭の第２打席では通常より「若干」足を高く上げて１４５キロ速球を右前へ。中日の開幕投手候補に借りを返す“プロ初安打”だ。

　「しっかりと自分の形で打てた。なかなか思ったような打撃ができず苦しかったので、うれしかった」。実戦１９打席目での初安打で肩の荷が下りたのだろう。４回２死一、二塁からは２番手・石川翔にカーブで追い込まれた直後、１４５キロ直球を中前へ。今度は“プロ初打点”をマークした。

　偵察していたオリックス・曽我部スコアラーが「変化球で追い込まれて真っすぐを打った。なかなか高校レベルではできない」と絶賛。さらに８回２死二塁の第５打席では“プロ初二塁打”。４番手・田島のスライダーを右翼線へ同点二塁打にし「いいピッチャーの変化球を打てたのは自信になる」と胸を張った。

　中日のドラフト１位で大阪桐蔭高のチームメート・根尾は２軍調整中。プロ初対戦はお預けとなったが「お互い頑張って成長したい」と快音連発でエールを送った。中日ファンからも拍手でたたえられたド派手な“猛打ショー”。次代の球界を背負う逸材が日々の経験を糧に成長していく。　（小林良二）