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【ドラニュース】

加藤バズーカ、びっくり一発!! 強肩捕手が打撃でもアピール

2019年2月15日 紙面から

練習試合 中日-ロッテ 3回裏1死、加藤が先制の右越えソロを放つ(小沢徹撮影)

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 強肩だけじゃなかった。中日の加藤匠馬捕手(26)が14日、今年初となる国内球団との練習試合・ロッテ戦(北谷)で先制のソロ本塁打を放った。「加藤バズーカ」の異名を取る強肩の持ち主は課題の打撃でも猛アピール。中日は対外試合3試合目で初黒星となったが、与田剛監督(53)は目を細め、伊東勤ヘッドコーチ(56)はさらなる成長を促した。

 過去4年間で1軍出場たった5試合の26歳は、ひょっとしたらひょっとするかもしれない。思いがけない一発にほおが緩む。試合後、特打とランニングを終えた加藤はテレビカメラ数台を含む報道陣に囲まれると、はにかみながら振り返った。

 「初球からどんどん打っていこうと打席に入りました。真っすぐを狙っていて、その球を仕留められて良かった」

 3回1死、ロッテの2番手右腕・岩下の初球138キロをとらえた。打球は風にも乗って右翼席へ一直線。通算2打数無安打の1軍はおろか、2軍でもルーキーイヤーの2015年に放ったきり、ここ3年間は0本塁打の男が北谷の空に架けたアーチだ。ただ、決して偶然ではない。

 村上、波留両打撃コーチの下、昨秋からバットが遠回りする悪癖の修正に取り組んでおり「あの打席に関しては、体の前でうまく打てた。教えてもらっているスイングが表現できた」と納得の表情。与田監督も「逆方向に打てたのは練習の成果」とたたえた。

 本業でも胸を張れる。笠原、石川翔を引っ張って計5イニングを1失点。それでも名捕手として鳴らした伊東ヘッドコーチは「5段階で言えば、2にもまだいっていない」と指摘し、こう続けた。

 「試合に入ると一生懸命になりすぎて、ミットと球が衝突するようなキャッチングになる。もう少し包み込むように捕ってくれたら投手も感じ良く投げられる」。投手との信頼関係を築くためには、捕球もリードも課題が山積みというわけだ。

 ただ、厳しい口調は期待の裏返しでもある。伊東ヘッドは「(1軍にいる)他の3人にはない肩の強さという魅力がある。他人が持っていない武器を使わない手はない」と強調。「いろいろできなくて当たり前という目で見ている」と見守る姿勢を示す。この日で対外試合は3試合目だが、うち2試合で先発出場させているところに期待度が伝わってくる。

 

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