【プロ野球】日本ハム・輝星、投げっぷり合格点 フリー打撃初登板25球中14球ボールも2019年2月12日 紙面から
昨夏の甲子園を沸かせた豪腕がまた一歩、プロとして前に進んだ。日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18)=金足農=は11日、2軍の国頭キャンプで打撃投手を務め、初めて打者に向かって投球した。 相手はドラフト2位で同期入団の野村(花咲徳栄高)。25球投げて安打性の打球は1本のみ、2球見逃しのストライクを取るなど豊かな才能の片りんは見せたが、半分以上の14球がボールだった。打者の頭上に抜けたり、ワンバウンドするようなボール球もあった。 小雨が降る中、快投を楽しみに訪れた観客には「?」と微妙な空気が流れた。もっとも本人は「まだ全力で投げてはいないけど、それなりのボールは行っているんで、調子は上がってきている。いいフォームで投げられてきているので、筋肉痛にならなくなってきた」とひょうひょうとしたもの。加藤2軍投手コーチも「久々の打者(相手)ということでコントロールはばらついたけど、あれだけ腕振って打者に投げられれば十分」と、投げっぷりと球威に合格点を付けた。 同じ高卒ルーキーとの対戦とあって、前日は「心を折ってやる」と息巻いていたが、初球から4連続ボール。ファーストストライクを右中間安打にされ、逆に「心が折れそうになった」と苦笑い。マウンドに置かれたL字の防球ネットを、最初は投げにくそうに気にしていたが「逆にネットを目印に、この辺で放せばいい球が行くなと思った」と修正した。 「打者が立ったら感覚のズレを感じた。次のブルペンでは打者を意識して投げて、紅白戦に臨みたい」。14日のブルペンで最終調整し、16日の紅白戦で実戦デビューを迎える。(竹村和佳子) ▽日本ハム・野村(フリー打撃で吉田輝と対戦)「甲子園で見ていたので楽しみにしていた。吉田は本調子ではなさそうだったけど、指にかかってきた外角の真っすぐは違う物を感じた」 ◆根尾と「早めに対戦したい」「復活して良かった」吉田輝が中日・根尾との再戦願望を明かした。他球団の同期への意識を聞かれると「根尾がケガしたっていうんで、大丈夫かなと思ったけど、ちゃんと復活していて良かった」と語った。昨夏の甲子園決勝でしのぎを削ったライバル。順調に回復していることをよろこび、「いつか早めに、対戦できればいいなと思う」と、プロの舞台での再戦を待ち遠しそうにしていた。 <国頭>
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