よく上場企業だからと言って、破綻することもあるし不正も起こるので、非上場企業も上場企業も大して変わらない的な物言いする人がいますが、本当でしょうか?

確かにリーマンショック後新興会社系はいくつか破綻したし、TATERUやレオパレスやスルガ銀行など上場企業で不正が起きています。

ただし、ソーシャルレンディングを行う上で、上場企業と非上場企業では、事業者リスク(SBISLのような案件リスクではない)という点では、「格段に」違うと私は考えます。

まず、ソーシャルレンディングで一番注意すべきポンジ・スキームが起きる可能性が「格段に」違います。上場企業でポンジ・スキームが起きた例を私は知りません。たまたま今まで起きなかっただけでこれから起きるかもしれないという人もいらっしゃるかもしれませんが、上場企業は監査法人のチェックが入るのでここをくぐり抜けることは容易ではありまえん。もちろん、監査法人と上場企業が共謀すれば可能性がゼロとは言えませんが、現実的ではありません。発覚すれば、監査法人も上場企業の破綻必至です。TATERUやレオパレスの偽装とは次元が違います。ちなみに、現在やらかしているSL事業者の共通点としては、すべて非上場企業です。

次に、破綻するにせよ、上場企業が突然死というのは普通想定しずらく、まず経営状況の悪化が明るみになり、株価が暴落してからなのでタイムラグがあり逃げ場があります。今はやりのコツコツドカンは上場企業には想定しずらいのです。4半期ごとの決算情報や株価をウオッチしていけば、長期案件を持っていない限り破綻前に撤退できるチャンスがあります。この時間軸の差が明暗を分ける鍵になることが多いと思われます。

例えば、私はTATERUの不祥事が発覚した昨年8月末に1600万円の残高がありましたが、TATERUの財務情報の分析に基づき、償還期間までの破綻はありえないと判断し、中途解約はしませんでした。これは信頼できる経営情報が開示されている上場企業であるがゆえに判断できるのであり、非上場企業であれば、当然ながら即中途解約していました。非上場企業というのは、経営情報がほとんど開示されないので、撤退のタイミングが困難です。そして、ズルズルと再投資をしてしまい、最後にドカンとやられる。結局逃げ場がわからいので、危ないと思いつつもズルズルとひきずっちゃう。さらに、資金を拘束された後も、雲隠れやダンマリが続き、財務情報を開示しないのでどれくらい償還されるか検討もつかない。そして、結局ウヤムヤにされる可能性が高いんですよね。

現在のソーシャルレンディングの実態を鑑みれば、ソーシャルレンディングは上場企業中心で資金投入するという方向性に私は迷いはありません。上場企業と非上場企業のリスクの違いを本当の意味で理解できるかどうかで将来の投資パフォーマンスに差が出ると考えます。幸いなことに、上場企業の選択肢も増えてきたし。私がSLを始めたときは、SBISL・LCレンディング・オーナーズブックの3社しかなかったので、マネオ系などの非上場企業をポートフォリオに組入ざるをえなかったのですが、現在は続々と上場企業が参加中です。将来的には、最低でも上場といえるくらいプレーヤーが充実してくれば、安定的なリターンを獲得する可能性が高まると思います。まあ黙っていてもマネオ系を始めとした非上場企業は淘汰されていくので、必然的に上場企業しか残らないという結果になるかもしれませんが、

ちなみ、Fundsでも下記のように参加企業を限定しています。
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さすがに、ソーシャルレンディングの闇の部分を熟知していると思います。結局事業者選びの行き着くところは、この例示どおりなんでしょう。また安定的なリターンを狙うなら、この順番で資金投入すべきでしょう。みんクレ・ラッキーバンク・GIL・クラウドリース・ガイアファンディング・CFF等の素性の知れない事業者系は、どこにも属しませんよね。要は、現在のSLの惨状はコンプライアンス意識の低い非上場の零細企業のオッサンに何十億もの大金を渡したらアウトだということがはっきりしたということですね。

最近ソーシャルレンディングの影の部分についての記事が多いのですが、一方で上場企業系+不動産投資型クラウドファンディングの参入など光も射してきています。特に良質な新規事業者と思えるところには、私は積極的に資金投入します。収益のチャンスがあると思えば、躊躇なく飛び込まなくては収益の機会を逃します。一方で、やってみて危険を感じれば、上場企業であろうが業界最大手であろうがさっさと引き返すことも必要です。この撤退のところが一番大事で、ズルズルと逃げ遅れて傷が深くなる前に、撤退する勇気を持つべきだと思います。SLに限らずあらゆる投資にはアクセルとブレーキの両輪が必要です。

今後はマネオ系のような不透明な旧来型のSLには見切りを付け、主戦場を次世代型の新規事業者に移していきますが、一方で危険を感じる事業者があれば、また皆さまに「注意喚起」「警告」という形で情報発信したいと思います。

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