【徹底比較】山梨ワインのおすすめ人気ランキング19選

今回の比較検証では、ワインのスペシャリストとしてワインソムリエ・ワインエキスパートの資格を保有する以下3名の専門家にご協力いただきました。

山梨ワインとは、山梨県で栽培されたぶどうを100％使用し、山梨県内で醸造・容器詰めしたワインを指します。

山梨県内で製造されている事実があったとしても、ぶどうの品種や栽培地、アルコール度数など、国税庁が定める細かな条件をクリアしていなければ正式に山梨ワインと呼ぶことができません。

国が定める条件をクリアし、審査に合格した山梨ワインは、商品名や産地に「山梨」を表記できるようになります。

最近では、山梨ワインの3銘柄が世界最大級のワインコンクール「デカンター・ワールド・ワイン・アワード（DWWA）」で金賞を獲得するなど、世界からの注目度も非常に高くなってきています！

比較検証の前に、まずは山梨ワインを選ぶ際に必ずチェックしておきたい「2つのポイント」をご紹介します。

ワインを選ぶ際の要素の一つである「ぶどうの品種」。ぶどう品種の知識があると、ワインの味わいを大まかに予想できます。

山梨ワインには、日本の地場品種から一般的なワイン用ぶどう品種まで、幅広い種類のぶどうが使用されています。

山梨ワインに使用される主な品種の特徴を以下でご紹介します。

日本の土着品種である醸造用の白ぶどう「甲州」。穏やかに立ち上るかんきつ系の香り、アルコール感の軽さ、シャープな酸味が特徴です。酸味が強ければレモン、ライム、酸味がやわらかなら柚子やすだちのような香りになります。

甲州種の味を楽しむなら、シンプルな造りの白ワインがおすすめ。ワインとしての飲みごたえを求めるなら、樽熟成やオリとの接触時間を長くする「シュールリー」などの技法を凝らした、工程が複雑なワインを選びましょう。

日本を代表する赤ワイン用ぶどう「マスカット・ベーリーA」。いちごキャンディーや綿あめのような甘い香り、ピチピチとした新鮮な赤い果実の味、鋭い酸味と軽やかなタンニンが特徴です。

すっきりフルーティーな味わいのマスカット・ベーリーAは、和食の肉料理・魚料理との相性が◎。渋い赤ワインが苦手…という方にもおすすめです。

世界で最も人気のある黒ぶどう品種「カベルネ・ソーヴィニヨン」。カシスなどの黒系果実の濃厚な果実香のほか、胡椒などのスパイシーな香りやミントのようなすっきりとした香りなど、芳香が非常に豊かなことが特徴です。

酸味とタンニンを力強く感じさせるカベルネ・ソーヴィニヨンは、空気に触れるだけで味が変化するのも魅力の一つ。赤肉のローストやステーキといった洋食の肉料理との相性が抜群です。

カベルネ・ソーヴィニヨンに次ぐ生産量の黒ぶどう品種「メルロー」。熟したブラックチェリーやプルーンに例えられる香りや、コーヒーやチョコレートのようなビターな香りを楽しめることが特徴です。

カベルネ・ソーヴィニヨンと比べると酸味やタンニンは控えめ。なめらかな飲み口でエレガントな味わいなので、渋いワインが苦手な人にもおすすめです。

まろやかな味付けの料理との相性が良いため、ビーフシチューなどの煮込み料理や肉じゃが、すき焼きといった和食との相性も◎です。

「白ワインの女王」とも呼ばれる白ワイン用ぶどう品種「シャルドネ」は、地域・製造方法によって味わいが変化します。

冷涼な産地であれば、シャープな酸味を感じさせる上品な味わいで、リンゴや梨などの香りのワインに。温暖な土地では、完熟したパイナップルやバナナのようにまろやかでコクのある香りのワインに仕上がります。

山梨で造られるシャルドネワインは、黄リンゴのような爽やかな果実香とフレッシュでいてエレガントな味わいです。魚介類だけでなく、豚肉や鶏肉といった食材との相性が◎。

“幻のぶどう”と呼ばれる「アジロンダック」は、栽培農家が非常に少ない貴重なぶどうです。国内では主に、山梨県の勝沼周辺で生産されています。

栽培農家や生産量が少ない理由は、アジロンダックを栽培するのに手間がかかるから。一房ずつ丁寧に、両手で支えながら収穫する必要があるだけでなく、虫や鳥からの被害も受けやすいために大量収穫も期待できません。

そんな貴重なアジロンダックは、甘い木苺の香り、キリッと心地よい上品な口当たり、繊細で丸みのある果実味が特徴です。

生食用のぶどうとしてお馴染みの「デラウェア」「ナイアガラ」「巨峰」。

生食では好まれる強い果実の香りや甘みは、食事の邪魔になりやすく、ワインというよりジュースっぽい仕上がりになる原因となります。

デラウェア・ナイアガラ・巨峰などの生食用ぶどうを使用したワインの多くは「甘口ワイン」であるものがほとんど。食後のデザートワイン・甘くて飲みやすいワインをお探しの人や、お酒が苦手な女性におすすめです。

日本国内に280以上あるワイナリーのうち、約80以上ものワイナリーが山梨県内にあるとされています。

甘口ワインに特化している「くらむぼんワイン」や、繊細な辛口の白ワインを得意とする「中央葡萄酒」など、それぞれのワイナリーごとに個性があるため、好みの味の山梨ワインを見つけた際にはワイナリー名を覚えておきましょう。

また、ワイナリーによっては、毎年11月3日に新酒「山梨ヌーボー」を解禁しています。ぜひお気に入りのワイナリーを見つけて、新酒と定番ワインの味の違いを楽しんでみてください。

以下からは、世界最大級のワインコンクールで金賞を受賞した銘柄を造る代表的なワイナリーを2つについて紹介します！

1923年、山梨県勝沼町にて創業した老舗ワイナリー「中央葡萄酒」。甲州をメインに、シャルドネ、メルロー、カベルネソーヴィニヨンなどの欧州系のぶどう栽培しています。

中央葡萄酒のワインは、補糖・補酸を行わずにナチュラルなワイン造りを信条としているため、中央葡萄酒が造り出す甲州種を使用したワインは”上品でクリーンな味わい・旨味”が自慢です。

現在、中央葡萄酒にて取締役栽培醸造部長、グレイスワイン醸造責任者、三澤農場栽培責任者を務める三澤彩奈さんは、フランスと南アフリカに留学してワイン醸造の技術を習得。彼女が帰国後に手がけた「キュヴェ三澤 明野甲州 2013」は、ワイン業界で最も権威があるとされるデカンタ・ワールド・ワイン・アワーズにて金賞を獲得しました。

「甲州」という新たなぶどう品種の可能性・価値を広めたといっても過言ではない、日本が誇るワイナリーの一つです。

1938年、山梨県勝沼町にて創業した3代続くファミリーワイナリー「白百合醸造」。

”東洋”を意味する「ロリアン（L'ORIENT）」を意味するフランス語を冠し、ヨーロッパに劣らぬ高水準のワイン造りを目指している醸造所です。ぶどう踏み体験や生ワインのボトル詰め・オリジナルラベル作りなどの観光コンテンツも充実しており、最近では山梨のワインツーリズムにおいて定番のワイナリーとなっています。

中央葡萄酒が5年連続で金賞を受賞した、世界最大級のワインコンクール「デカンター・ワールド・ワイン・アワード」においては、白百合醸造所の「ロリアンセラーマスター甲州2016」が初出品で金賞を獲得しました。

ここからは、Amazon・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位の山梨ワイン全19商品を全て購入し、どれが最も美味しい山梨ワインなのかを検証していきます。

＜今回検証した商品＞

1. ダイヤモンド酒造 ますかっとべーりーA Ycube
2. サントリー 登美の丘ワイナリー 登美の丘 赤 2016
3. マンズワイン 甲州 酵母の泡
4. まるき葡萄酒 巨峰にごり
5. 中央葡萄酒 グレイス甲州
6. 蒼龍葡萄酒 フリージングワイン 赤
7. シャトー勝沼 鳥居平今村 勝沼 ルージュ
8. サントリー ジャパンプレミアム 甲州
9. 中央葡萄酒 グレイスワイン 甲州 鳥居平畑 プライベートリザーブ
10. ルミエール ペティヤン
11. ルバイヤート 甲州シュール・リー 2016
12. シャトー・メルシャン 甲州グリ・ド・グリ
13. 原茂ワイン ヴィンテージ 甲州シュールリー2016
14. くらむぼんワイン アジロンダック
15. 丸藤葡萄酒 ルバイヤート マスカットベリーA樽貯蔵 赤
16. 盛田甲州ワイナリー ナイアガラ
17. くらむぼんワイン ベルアルバ マスカットベーリーA
18. 勝沼醸造 アルガーノクラン
19. シャトー酒折 甲州ドライ 2017

上記の山梨ワインの選び方のポイントを踏まえ、検証項目は以下の1項目としました。

検証①：美味しさ

まずは「ワインの美味しさ」を検証します。

酸味や甘味などのバランスの良さ、単純なワインの美味しさなど、実際に専門家3名がワインをテイスティングし、A+~Dの5段階で評価しました。

全体的に高評価な山梨ワインが多いなかでA+、Aの評価を獲得したワインは、使っているぶどうの個性が引き出されているものが多い傾向がありました。

ぶどう品種が甲州なら、シャープな酸味や穏やかに立ち上がるかんきつ系の香り。マスカット・ベーリーAなら、いちごキャンディーや綿あめのような甘い香りと鋭い酸味と軽やかなタンニン…などといった、それぞれのぶどうの個性を強く感じることができます。

また、A以上の評価がつけられているワインは、各ワイナリーがラベルに記載した味わいの記載を細かに再現できているという専門家の声もありました！

ここからは各検証結果を踏まえて、山梨ワインのおすすめ人気ランキングBEST19を発表します。

全ての商品の「美味しさ」をA+~Dの5段階で評価し、最も高評価だった商品をmybestがおすすめするベストバイ山梨ワインとしました！

山梨ワインのAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングの売れ筋ランキングは、以下のリンクからご覧ください。

今回はワインの専門家3名にご協力いただき、売れ筋上位の山梨ワインを徹底的に比較・検証しました。

1位に輝いた中央葡萄酒「グレイス甲州 鳥居平畑 プライベートリザーブ」のエレガントで完成度の高い味わいも好きですが、個人的には見た目の可愛さとは裏腹にきちんと渋味と複雑味を味わえる、くらむぼんワイン「ベルアルバ マスカットベーリーＡ」もおすすめです！

総合点数が高い順にランキングをつけましたが、ワインは人によって好みが違うものです。酸味や甘味などの検証結果を参考にしながら、自分好みの山梨ワインを見つけてくださいね！

取材/文：宮崎倫加子、写真：川島勇輝

最後にプロの愛用するおすすめの山梨ワインをご紹介します。ランキングと併せてプロのおすすめポイントも参考に、自分の好みのワインを見つけてくださいね。