発見された写真。左下の男性がミダス・L・サンダース。
アイテム番号: SCP-791-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-791-JPに曝露したとされている対象は、現在サン・クエンティン州立刑務所において服役、並びに経過観察が行われています。SCP-791-JPの発見経緯、もしくは事件記録791-JPに類似した事件が国内で発生した場合、速やかに実行犯の確保、尋問、並びに同刑務所への服役の手続きを行ってください。また、その人物らが所持していた物品等は全て回収を行った上で、サイト-77において一時的に保管、調査を行ってください。
説明: SCP-791-JPは何らかのトリガーによってもたらされる、不可逆的な認識災害、並びに記憶影響です。未だにそれらを引き起こす起点が何であるのかは判明していません。SCP-791-JPの曝露者は、概ね服役開始当初ティーンエイジャーであり、アメリカ国内に居住していました。現在までに5名がサン・クエンティン州立刑務所において服役、経過観察の対象となっています。
当該オブジェクトに曝露した対象は、「不特定多数の物品を地面に埋めなければならない」という強迫的な観念を有するようになります。現在までに曝露者からのインタビューから得られた証言より、地面に埋めた物品として、曝露者と親しい間柄の人物が写った写真、曝露者の通学していた高校の年鑑、Tシャツ等が発見されています。いずれの物からも異常性は発見されていませんが、共通点は不明です。また、カリフォルニア州内に設置されていた監視カメラより、曝露者が埋める直前にそれらを買い求めている映像も発見されており、殆どが新品同然の状態です。
更に、その脅迫的な観念は曝露者に強い言語障害を引き起こさせます。そのため、曝露者との意思疎通は非常に困難であり、曝露者からSCP-791-JPに関する詳細な情報を得る事はできていません。上記の物品の発見に関しても、曝露者の発見当初から1年と3ヵ月という年月が経過している事にも注目してください。これらを除去する試みは、現在までに全て失敗に終わっています。
発見経緯: SCP-791-JPの発見経緯として、1976年に同カリフォルニア州で発生した、「ローンミッド高校男子生徒生き埋め殺害事件」が挙げられます。この事件は、当時、同州内のローンミッド高校に通う18歳であったハンプソン・M・ミールが、同高校内の生徒三名によって生き埋めにされ、殺害された事件です。容疑者であった三名が取り調べにおいて、同一の、尚且つ意味不明な供述を行い、事件の捜査が難航しているといった情報から財団の興味を引きました。以下は当時、エージェント・キングスレーが容疑者のうちの一人に対して行ったインタビューですが、質問への回答内容が不明瞭であるなどの問題点が存在する事に留意してください。
補遺: 事件記録791-JP 1977年7月29日、カーク・ロンウッド高校の敷地内において、エージェント・キングスレーの遺体が埋められた状態で発見されました。当時、エージェント・キングスレーはSCP-332に関して、長期の調査を行っている最中に行方不明となっていました。実行犯として、同高校の生徒2名が逮捕、並びにSCP-791-JPの曝露者として現在もサン・クエンティン州立刑務所に服役しています。しかしながらエージェント・キングスレーの直接の死因は、多数のミニカー、スリンキー、笑い袋のレコードプレーヤーが内部に存在しているブリキ材の缶を飲み込もうとした事による、食道の破裂に伴う出血死であると判明しています。