アイテム番号: SCP-585-JP
オブジェクトクラス: Safe
保管状態にあるSCP-585-JP
特別収容プロトコル: SCP-585-JPはサイト-8107内の低脅威物品保管ロッカーにて保管されています。レベル1以上のクリアランスを持つ職員なら誰でもサイト管理者に使用申請書を提出することでSCP-585-JPを使用することができます。事件: SCP-585-JP-Aを受け、変更されました。現在、SCP-585-JPはサイト-8105の倉庫Eに保管されています。SCP-585-JPを用いた実験はレベル3以上の職員の承認、及び監督を受けた上で、SCP-585-JPを使用し、何らかの測定を行った職員及びDクラス職員には実験終了後、速やかにBクラス記憶処理を適用してください。
説明: SCP-585-JPは██社によって200█年から201█年の間に製造、及び販売されたアルミニウム製の一般的な定規です。異常性を持つオブジェクトはSCP-585-JPのみで、同種類の他商品に異常な性質は発見されませんでした。SCP-585-JPは201█年、茨城県██市内の██小学校で発見されました。SCP-585-JPの所有者は当時小学█年生の少年で、所持している定規が伸縮可能だと小学校内で噂となりました。その噂を聞きつけたエージェントがオブジェクトの形状変化を確認した後、押収されました。押収後、少年と親族、小学校関係者に記憶処理を実施し、同品の定規を財団から少年に提供しました。
SCP-585-JPは通常、非活性状態で、アルミニウム製の30cm定規となんら違いは見られません。SCP-585-JPの異常な特性は、人間がSCP-585-JPを使用し、何らかの測定を行った際に現れます。SCP-585-JPは測定に使用された際、その人物が測定しようとしていた事象に合わせて、その事象を測定する事に非常に適した形状に変化します。それは本来定規では測定不能の事象に関しても適用されます。事象の中には現実には存在しない概念も含まれており、SCP-585-JPはその概念の結果を目視可能な形状に変化する事によって、間接的に示します。詳しくは実験記録SCP-585-JP-01を参照して下さい。なお、SCP-585-JPはあらゆる破壊行動に対し耐性を持っており、表面のサンプルの採取は不可能です。SCP-585-JPの使用者は、SCP-585-JPを用いて測定した事物に対して強い執着を見せるようになります。この現象は日常生活を行う分には支障はなく、Aクラス記憶処理を施す事によって回復可能です。詳しくはインタビューログ: SCP-585-JP-Aを参照してください。
事件記録: SCP-585-JP-A
SCP-585-JPを使用した財団関係者及びDクラス職員数名による人型オブジェクトの解放を促すクーデターがサイト-8141にて発生しました。大規模な収容違反が起こると予測されたため、当該人物は鎮圧部隊により速やかに拘束されました。拘束された財団関係者及びDクラス職員はBクラス記憶処理の後に、█ヵ月の監視、態度の更生が見られた者から職務に復帰しました。首謀者である██研究員には、インタビューと記憶処理が行われました。詳しくはインタビューログSCP-585-JP-Bを参照してください。このクーデターに参加した人員全てがSCP-585-JPを過去に使用していたため、SCP-585-JPには当該オブジェクトを使用して測定した事物に対する価値観がその他の何よりも優先されるようになる精神影響があると推測されます。以後、SCP-585-JPの使用、及び実験にはレベル3以上の職員の承認、及び実験終了後のBクラス記憶処理が必要となります。なお、過去にSCP-585-JPを使用した経験のあるDクラス職員、財団関係者に対してはBクラス記憶処理が行われました。