FGOのマスターの一人   作:sognathus
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※少しエロい話です。まだ旅行には行きません。


ニトクリス(術・殺含む)

マスターから有休を一緒に過ごす相手を探しているという話を聞いてニトクリスは「私なら構いませんよ?」と顔を赤くして自ら立候補したのだが、それは残念ながらマスターによって断られてしまった。

ちょっとファラオのプライドを傷つけられた彼女は涙目になって何故かと問い質すと彼はこう言った。

 

「え、だって……その格好で一緒に旅行に行くのはなぁ……」

 

「え?」

 

ニトクリスは顔を下げて自身の服装を見た。

どうやらマスターは自分の服が露出が多い為に乗り気にならないようだ。

元々日中の気温が高い国で生きていた為に実は薄い(露出)衣類に対しては然程抵抗を持っていなかったニトクリスだが、マスターの言葉で服装について考えることにした。

 

「分かりました。では、同盟者と過ごすに相応しい服装を着ていれば、私で文句はありませんね?」

 

「相応しいって……そんなに大袈裟に考えなくていいんだよ? というかやっぱり一緒に行くつもりなんだ」

 

「好機を私が一番最初に手にしたという幸運は無駄にしたくありませんからね」

 

「え?」

 

「何でもありません。不敬ですよ? とにかく服です服!」

 

「え、ちょ? もしかして俺も行くの?」

 

「当然です。私は現代の服装には疎いですからね。同盟者に助言を乞うのは当然です」

 

「ならせめて同性のスタッフかマタ・ハリさんとか現代に近い時代出身のサーヴァントに訊けば……」

 

「は? そんな事できるわけないじゃありませんか」

 

「え、何故……?」

 

「不敬ですよ」

 

ニトクリスはマスターの疑問には答えてくれず、そっぽを向いてそう小さく呟くのだった。

 

 

「んー……先ずはどうしましょうか?」

 

カルデア内のショッピング施設が並んでいるエリアにマスターを伴ってきたニトクリスは顎に人差し指を当てて言った。

 

「いや、俺男だからさ。まぁ……シンプルでいいんじゃない? Tシャツにジーパンとかさ。ニトクリスはスラッとしてるからきっと似合うよ」

 

「え……? に、似合いますか? その格好が……? なら、仕方ありませんね。試着してさしあげます」

 

「え?」

 

急に差し出された手に疑問符を浮かべるマスター。

彼女が何を求めているのかよく解らなかった。

 

「不敬ですよ。貴方が選んだ衣服を持ってきて下さい」

 

「俺が選ぶの?! 助言だけじゃ?!」

 

「私は現代の……」

 

「あ、はい。分かりました。分かったけど、俺レディースの服なんてサイズとか見方全然分からないからなぁ……」

 

「? では測れば良いではありませんか?」

 

「え?」

 

「私の身体の数値が分からないのですよね? では測って下さい」

 

「……店の人を呼んで……」

 

「この身を私と何ら関わりのない、しかも時代も異なる者に触れさせると?」

 

「それ俺もじゃん?」

 

「マスターは同盟者ではありませんか。何を恥ずかしがっているのです? 値を測るだけですよ?」

 

「はぁ、まぁ……」

 

マスターは観念して項垂れて、ニトクリスの手を引いて衣装室へと連れて行った。

 

 

「えっ、こんな狭い所で測るのですか?」

 

「流石に人目がね」

 

「寧ろ隠れて行うことが逆に私は恥ずかしいのですが。まるで卑しい事をしようとしているようではありませんか」

 

「……」

 

(人によっては最初からそういう目的で、というのもありえるんだろうなぁ)

 

「マスター?」

 

「ごめん、なんでもないよ。じゃぁカーテンは開けるから、それならいい?」

 

「あぁ、まぁそうですね。密室になるのと比べたら」

 

「ありがとう」

 

それじゃぁ測るからとマスターの指示で後ろを向いた瞬間、ニトクリスは衝撃を受けた。

向いた先には全身を写す大きな鏡があり、今まさに背後から自分のサイズを測ろうとマスターがメジャーを持って腰に手を回す姿がありありと写し出されていた。

 

(ちょ?! これはなんという……!)

 

後ろから手を回される自分を見るという予想外のシチュエーションに人生で最大の羞恥心を感じるニトクリス。

一方マスターはウエストだけ測って終わりにするつもりであったものの、そもそも何処で測るのが正解なのか知識がなかった為、腰にメジャーを回した姿勢のまま悩んでいるのだった。

それはニトクリスからすると……。

 

(な、なんかマスター、私の臀部を見続けてない……? い、いえ、気の所為ね。でも長い……早く早くして……!)

 

羞恥に悶えるニトクリスを他所にマスターは無情にもまだ悩み続けていた。

しかしふと顔を上げると――

 

「…………っ」

 

自分が露出が多すぎると指摘したニトクリスの薄い生地に包まれた尻が目の前にあり、そこで彼はようやく自分の今の体勢が双方の精神安定上よくない事に気付いたのだった。

 

「ご、ごめん」

 

「いいえ! それで……判りましたか?」

 

「ごめん、俺自分のも測ったことがなくて」

 

「……こ、腰ですよね? ここですよこっ……?!」

 

ニトクリスは無意識とはいえ自分の大胆にして恥ずべき行為を大いに後悔した。

自然と手にとって運んだマスターの手を己のヘソの下に当てたところで二人に衝撃が走った。

 

(一体私は何をしているのぉぉ?!)

 

(これは何の羞恥プレイだよ……)

 

「ふ……えっと……ぅ……分かりました?」

 

「すいません全然分かりません。本当にごめんなさい」

 

「……それ貸してください。取り敢えず正しいと思う使い方で巻きますから……これでいいですか?」

 

「んー……多分? うん、ありがとう」

 

器用にも自ら腰の位置に後ろ向きの状態でメジャーを巻き、目盛を合わせるという行いをニトクリスは一発で成功させた。

おかげで大体の数値を把握したマスターは急いでその数値を店員に伝え、それに合ったサイズを教えてもらうのだった。

 

「どう? 着れた?」

 

「ええ」

 

マスターの声に応え、今度は試着室をしっかり利用してジーパンを試着したニトクリスがカーテンを開けてその姿を見せた。

なかなかに新鮮な感じがする姿だった。

男物より小さいとは思っていたが、縫合も意図的にキツくしているようで、男性が履くジーパンより生地が脚に密着しているせいか、体のラインがよく出ている気がした。

 

「そうですね……。ちょっとキツイ感じがしますが、これがピッタリというものなんですか?」

 

「まぁ見た目は全く問題ないね。キツイと言っても隙間あるからまだ余裕があるくらいだよ」

 

「そうですか。しかしこれ以上キツイのも嫌なのでこれにします」

 

「了解。じゃあ次はシャツだね。柄とか色とか好みはある?」

 

「白が良いです。柄は生地の色をあまり占領しない控えめの物が良いですね」

 

「了解」

 

ニトクリスから解り易い好みを確認したマスターは、今度は然程迷うこともなくSサイズのシャツを複数持ってきた。

ニトクリスがそれを見るとどれも白い生地に控えめの文字やイラストがプリントされており、完全な彼女の好みとは言えなかったが、確かにこれなら抵抗もなく着れる気がした。

 

「どれも悪くないですねではこの3着にします」

 

「試着はする?」

 

「どれもサイズは一緒なのですよね? なら一着だけします。一つが合えば他のも合うはずですからね」

 

「そうだね」

 

 

「どうですか?」

 

「そうだ……っ?!」

 

「マスター?」

 

シャツを試着したニトクリスの姿を見て思わずマスターは目を逸らせた。

そして自分の配慮が浅かったことを後悔した。

考えてみれば現代のように服の下に下着を着けていたのか判らない時代である。

ましてや今の時代だって外国人にの中には()()()そういう格好をする人もいるのだ。

つまりマスターが気にした事とは……。

 

「ニトクリス、もしかして素肌の上にそのままシャツを着ているの?」

 

「? そうですけど?」

 

「下に何も着ないで?」

 

「? それが何か?」

 

マスターの質問に不思議そうな顔をするニトクリス。

彼女は平気そうだったが、その姿はそのまま外を闊歩するにはやや世の風紀的に危険なものとなっていた。

素肌から下に何も着けずにシャツを着たという彼女の姿は、明確に女性であることを示す()()()()を顕著にしていた。

見ようによっては薄く見える形の良さそうな乳房の輪郭、そしてその頂にある()()などはもう誰から見てもそれがどこに在るのか判る状態となっていた。

 

「…………」

 

マスターはなるべく前を見ないように、かつ他の客の視線からニトクリスを守る為に背中で彼女を隠しながら考えた。

 

(どうする? 流石にブラジャーなんて俺は全く分からないぞ。ましてや誰かに貸してなんてお願いするなんて……)

 

「…………」

 

頼めば協力してくれそうなサーヴァントは幾人か浮かんだが、直ぐに除外した。

それによって求められる見返りが恐ろしかったからだ。

 

(うーん、だとしたらぁ……)

 

「マスター? 一体どうしたのですか?」

 

「えっ、いやっ……」

 

マスターの沈黙を訝しんだニトクリスの顔がいつの間にか近くにあった。

それによってやや屈んだ姿勢となっていた彼女が着ていたシャツの隙間から、美しい双丘が見えた。

マスターはそれを見て『自分と同じくらいかな』と、自分でもよく分からない事を思ったのだった。

 

(え……?)

 

不意に浮かんだ感想に混乱するマスター。

だがその混乱も頭が落ち着く内に収まり、あまり考えないようにしていた自分の特殊な体質を思い出させた。

 

(ああ、そうか……)

 

「マスター? ちょっと、大丈夫ですか?」

 

「ああ、うん。ごめん大丈夫。ところでニトクリス、ちょっと話があるんだけど?」

 

「はい?」

 

何故か涙目になって若干顔を紅潮させたマスターからの『ある提案』を聞いてニトクリスが衝撃を受けたのは言うまでもなかった。




大分フェチっぽい話になりました。
めっきり18禁の話を更新してないので、そちらの新しい話出したいなぁとも思っています。





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