「脱ライアン」へ決意の229球だ。ヤクルト・小川泰弘投手(28)は10日、今キャンプ初の打撃投手で48球を投げ、その後にブルペンで181球の投げ込みを実施。名投手ノーラン・ライアンばりに高く上げていた左足を低くした新フォームで、今季初めて打者に相対した。
「バランス良く投げることを意識した。フォームを固めるためにも数多く投げるしかない」。3年ぶり4度目の開幕投手を狙う右腕が求めるのは進化。「ここまで投げたことはない」と胸を張った229球という自身最多の投げ込みは、実りあるものだった。
まずは宮本と村上を相手にした打撃投手で「2段モーションの2度目でしっかり上げた方が軸足に力が入って強い球を投げられる」と手応えを実感。その好感触をブルペンで復習し「足の使い方。体重移動するときどこに力が入っているか。感覚の問題」と話した。
負担軽減や制球力向上のため着手した脱ライアンの新投法。小川監督は、開幕投手候補の進化に「ここまで順調にきている証し」とうなずいた。(小林良二)