日本ハムの荒木大輔2軍監督(54)が9日、1軍が帰国した後に行われる16日の紅白戦(国頭)で実戦デビューを目指すドラフト1位の吉田輝星投手(18)に、かつては直球主体でねじ伏せていた中日・松坂のスタイル継承を期待した。
キャンプも中盤に差しかかり、吉田輝の初登板が徐々に迫っている。この日は2度目のキャンプ休日。ここまでを振り返り、荒木2軍監督は「オレもあんな真っすぐあったら楽だったよ」と、どこかうれしそう。そして、西武の投手コーチ時代に指導した平成の怪物を引き合いに出して高評価を与えた。「松坂もあんな感じだった。球速も一緒くらいかもしれない」
ただ、初登板では力んで制球が乱れる可能性もある。2日の初ブルペンもそうだった。「紅白戦は栗山監督はじめ、みんなに見られるからね。でも、あの直球があれば今の時期は変化球はいらない」と荒木2軍監督。だからこそ、アドバイスは超シンプルだった。
「真ん中に投げれば良い。それができるかどうか。松坂なんて、データを見たら逆球がものすごく多かった。でも、投げる能力はケタ違い。コントロールできないのに圧倒しちゃってた」。松坂スタイルを継承できるだけの直球を持っているからこそ、吉田輝へ期待を込めた。11日には初の打撃投手も予定されている。初の実戦に向け、このまま一気に状態を上げていく。 (土屋善文)