フリー打撃の投手を務めた山井は、福田と遠藤に計47球を投じた。テーマにしたのは「ストライクをどんどん投げてフォームを確認すること」と「投げた球の(打者の)反応を見ること」。ブルペンでは切れのあるカーブやスライダーをコーナーに決めるなど上々の仕上がりを思わせていたが、打者を相手にしたマウンドは少し勝手が違ったようだった。
福田に投じた9球目を右翼フェンスに直撃されるとボールが先行。ストライクを取りにいった15球目をバックスクリーンに運ばれ、直後の一球は福田の左肘を直撃した。制球面の課題が口をつき、「ストライクをとる変化球が思ったところに行かなかった」と悔しさをにじませた。
結果は1本塁打を含む安打性5本。それでも、ベテランは余裕を感じていない。「調子が良さそうな人もいっぱいいるけど、負けないように」。キャンプ後半に向けてねじを巻き直す。 (佐藤健志朗)