▼▼故意を植えるもの||▼▼#rumblin'figure19

ジャパニメーション文化は記号文化とも言える。

例えば、ジャパニメーション記号で言えば、唇の形はルージュをひいた唇であり、
平常のそれを指さない。

もしそのまま唇を描いてしまったなら、男女限らず、口紅をつけていることになってしまう。
これはジャパニメーション文化のもと育ってきた人間が顔面の下部にある一文字が口で、
唇の形をしたものは口紅をつけた口、と刷り込まれてしまっているためだ。

絵が上手くなりたければ絵を見て描くなというのは、そういうことだ。
絵を見て描けば、いかにしてリアルから記号に落し込まれているのか気づき難い。

ジャパニメーション文化にいっさい触れたことのない環境で育った人間が
アニメキャラクターの頭についている尖ったものが頭髪だと理解するのは難しいだろう。


ぼくらはつくづく記号の好きな民族で、
その記号が記号足り得た時
~ある一定以上の者がそれが何の記号であるか認識した時~
それを競って使いたがることからそのことがよく分る。




リアルから記号化されたものはどこまで行っても記号である。

だから、記号を模写したものはいくら精密に模写されようと
精度の高い記号以上のものにはならない。

 

記号が作品の量産に貢献し、そこに新しい美意識、共通感覚

を生み出した。

しかし、もうそろそろ次のステージに踏み出しても良いのではないだろうかと
食傷気味のぼくがいる。




JUN@Oct 2004