【首都スポ】<蹴春トーク>順大新主将の浮田、自分を変える!2019年2月8日 紙面から
4月に開幕する第93回関東大学サッカーリーグ戦(東京中日スポーツ後援)に向け、昨季の1部上位6校の新主将に今季の意気込みなどを聞く連載企画「リーダー蹴春トーク2019」。第1回は順大FW浮田健誠(3年・柏U-18)が語る。シュート力とゴール前でのポストプレーを特長とするレフティーストライカーがおのれを変え、昨季6位からの浮上を期す。29シーズンぶり2回目のリーグ制覇はなるか? (取材・構成、関孝伸) -立候補して主将になりました 浮田「キャプテンになろうと思ったのは、自分を変えたい思いや今の自分がどれくらいできるのかを知りたい気持ちがあったからです。自分自身が1年のときからずっと自由にのびのびとプレーさせてもらったので、キャプテンになって、後輩たちにも同じ環境を提供しようということも考えました」 -自分を変えたいとはどういうことでしょう 「自分は内気で、何かあっても自分の中に収めて、人に強く言えなかったんです。考えすぎて一歩踏み出せないところがあったんですけど、キャプテンになったら、言わなければいけないときが当然あるので、自分を変えられるんじゃないかと思いました。責任がある中で、後輩たちに示しをつけたり、お手本になったりできるようにしたいと思います」 -非常に穏やかで、誰からも好かれる好青年の印象があります 「自分の性格のいい部分は残したいですけど、これからは強くならないといけません。今までは負けて悔しかったりすると、試合の後に自分がもっと練習するとか、自分の中で消化するところがありました。でも、そういう悔しさは、後から自分の中で消化するんじゃなくて、その場で周りにも見せた方がみんなに伝わります。その方がいいと思うので、今年はそうします」 -どのようにして、チームをまとめますか 「トップチームだけではなくて、セカンドチームの選手とも、コミュニケーションをしっかりと取っていきます。チームの目標に向かって、全員がモチベーションを高く保てるような雰囲気づくりを心がけます。毎日の練習からどんどん声を出して、チームを引っ張ります」 -順大は技術の高さに定評がある“うまい”チームですが、関東大学1部リーグ、総理大臣杯全日本大学トーナメント、全日本大学選手権の3大タイトルには、このところ惜しくも手が届きません 「自分が1年のときは総理大臣杯で決勝まで進みました。準優勝でしたけど、タイトルを取るチャンスはこの先もあると感じました。でも、その後の全国大会ではベスト4が最高で、リーグ戦でも2年のときの2位が最もいい成績です。優勝チームに比べると、力強さや粘り強さに欠けていたと思います。そういう課題を克服して、今年こそは何としてでもタイトルを獲得したいです」 -個人としての過去のリーグ戦を振り返ってください 「1年のときは思い切りやるだけだったので、単純にゴールを狙い続けることができました。その結果として6点取ったんですけど、2年のときは2点だけ。周りからの要求が増えてきた中で、自分がそれをうまく整理することができませんでした。攻撃の組み立てを意識しすぎました。フォワードなのに、ボールがほしくて、後ろにどんどん下がってきたりしていました。肝心なときにゴール前にいないことがありました」 -3年時の昨季は9ゴールでした 「レオ(2020年シーズンからのJ1川崎入りが内定しているU-21日本代表FW旗手怜央。順大3年・静岡学園)のプレーをよく見て、参考にしました。レオはゴール前で能力を発揮する選手。大事な場面で大事なポジションに絶対にいるんです。そういうところを見習ったら、開幕前の練習試合から点をコンスタントに取ることができて、リーグ戦に入った後もそれが続きました」 -ただ、シーズンを通しての活躍はできませんでした 「前半戦で7点取ったまでは良かったんですけど、後半戦では2点だけでした。前半戦で点を取れたことが変な自信になって、調子がそんなに良くないようなときでも、なんとかなるだろうと思ってしまいました。自分の甘さが出て、メンバーから外されたりもしました」 -旗手選手は計算ができる絶対的存在で、リーグ戦3シーズンで通算35得点を記録しています。あとは浮田選手が年間を通してゴールを奪っていければ、リーグ優勝におのずと近づくはずです 「その通りだと思います。点をコンスタントに取るには、高いモチベーションを保ち続けて、いい準備を常にすること。レオからは、自分でいけるときは自信を持って自分でいけと言われています。レオと自分の一番の差はゴールに対する貪欲さだと思うので、今年はとにかく貪欲にやっていきます。チームの勝利のために、苦しいときにこそ、点を取れる選手になりたいです。(個人の目標としては)2桁得点は絶対で、15点は取らなければいけないと考えています」
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